ゴボウの食物繊維は糖尿病に良い

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

ゴボウはお好きですか?

ゴボウをよく食べますか?

 

 

日本人にはゴボウはポピュラーな食べ物です。

 

しかし、

ゴボウを食べているのは世界で日本だけなのです。

戦時中に米軍の捕虜にゴボウを食べさせたのですが、

戦後には捕虜に「木の根を食べさせた」として捕虜虐待の罪に問われたこともあるのです、、、。

 

ゴボウの代表的な料理は、

キンピラゴボウ

 

ゴボウには糖尿病を防ぐ作用があるというのです。

ゴボウは栄養素はほとんどなく食物繊維だけだと思っていたのですが、

ゴボウが糖尿病に良いというのは本当なのでしょうか?

 

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ゴボウは糖尿病に良い?

ゴボウを食べるのは日本人だけだというのですが、

ゴボウのご原産地はユーラシア大陸やヨーロッパ、中国だと言われています。

日本に入ってきたのは平安時代。

薬草として中国から日本に入り、平安中期には野菜として食べられたことが当時の献立に記載されているそうです。

 

ゴボウは漢字では「牛蒡」と書きますが、どうして「牛」なんでしょう、、。

はじめはゴボウに似た草の「蒡」が使われていたのだそうですが、

中国の薬草では草より大きなきなものに「牛」がつけられるため「牛蒡」になったのだそうです。

 

農畜産業振興機構によると、

平成28年のゴボウの出荷量は11万8,000トンで前年に比べて1万3000トン減少し、

ゴボウの出荷量は平成24年の14万6,000トンをピークに毎年、減少が続いているそうで、

日本人には馴染み深いゴボウですが消費量は減少傾向にあるのですね。

 

ゴボウの栄養

ゴボウの主な栄養素は、

  • 食物繊維
  • ミネラル

です。

 

ゴボウの食物繊維は、水溶性食物繊維と難溶性食物繊維の両方を含んでいます。

ミネラルとしては、

  • カリウム
  • マグネシウムカルシウム

などです。

 

後で述べますが、イヌリンという血糖値を下げる炭水化物も含まれていますが、ゴボウのカロリーは100gあたり60kcal程ですから、白米の1/6以下です。

 

ゴボウの健康効果といえば、

便秘解消

を真っ先に思いうかべます。

そうです、ゴボウには食物繊維が多いからです。

 

その他にもゴボウにはさまざまな健康効果があるというのです。

  1. 腸内環境改善
  2. デトックス(解毒)利尿
  3. コレステロール抑制
  4. 血糖値上昇抑制
  5. 消炎、制菌、止血
  6. 抗酸化・老化防止

 

今回はゴボウの糖尿病に対する健康効果を調べて見ましょう。

 


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ゴボウを食べて糖尿病が大改善!医師も驚く最新ワザ

ゴボウの糖尿病に対する効果は、

たしか、テレビでもやっていたはず、、、

 

NHKのアーカイブを調べてみたら、

ありました!

2015年6月10日にためしてガッテンでやっていました。

食べて糖尿病大改善! 医師も驚がく最新ワザ

 

詳しく読む ⇒ ためしてガッテン

 

  • インスリンを出させる腸のスイッチや指令とは
  • 血糖値を下げる腸内細菌を増やす食品について
  • 野菜と魚を食べる順番について

という内容なのですが、

 

話の中心は、腸内細菌

 

糖尿病と腸内細菌?

 

このブログでも何回かお話ししましたように。

プロバイオテクスのことですね。

 

プロバイオテクスとは、

  • 腸内細菌(善玉菌)
  • それらを含む食品

のことです。

 

私達の腸の中には100兆個を超える腸内細菌が住んでいて、重量にすると1.5kgもあるのですが、その中の善玉菌ももいわれる腸内細菌のことです。

 

それらの善玉菌は、

  1. 整腸作用
  2. 腸内の有害物質の生成を抑える
  3. ピロリ菌の抑制
  4. 免疫力を高める
  5. 便秘や下痢の解消
  6. 発がん性物質の生成を抑える

などの健康効果があることが知られているのです。

 

  詳しく見る ⇒ 糖尿病にはヨーグルトがおすすめ

 

順天堂大学の研究グループは、

 

プロテオバイオテクスが

腸内細菌の血中への移行を抑制する

腸管バリア機能を強化し慢性炎症を抑制する

として、

 

糖尿病を改善した

ということを明らかにしているのです。

 

Probiotic reduces bacterial translocation in type 2 diabetes mellitus:
A randomised controlled study

   詳しく読む ⇒ 原著論文

 

  詳しく見る ⇒ プロテオテクスは糖尿病に良い

 

ゴボウは腸内細菌を増やす

ゴボウの主成分は食物繊維。

食物繊維には、

  • 水溶性食物繊維 : 昆布、わかめ、こんにゃく、果物、里いも、大麦、オーツ麦
  • 難溶性食物繊維 : 穀類、野菜、豆類、キノコ類、果実、海藻

の2つがあるのですが、ゴボウには両方の食物繊維が含まれます。

 

水溶性食物繊維は上に上げたような食品以外にも、

  • ゴボウ
  • たまねぎ

などの根菜類にも多く含まれているのです。

 

腸内細菌は食物繊維をエサとして増えるのです。

さらに、腸内細菌は食物繊維から短鎖脂肪酸をつくるのです。

短鎖脂肪酸は、酢酸、酪酸、プロピオン酸などのことなのですが、

 

短鎖脂肪酸は、

腸内環境を整える

全身の健康を整える

という働きをしているのです。

 

最近の研究では、

短鎖脂肪酸は免疫系を活性化する

ということも明らかになっています。

 

さらに、ゴボウには食べるインスリンといわれる菊芋に含まれるイヌリンも多く含まれます。

イヌリンには血糖値の上昇を抑える作用があるのです。

 

その他、難溶性食物繊維のリグニンは、腸の運動を活発にして便秘を解消する働きや、腸内の有害な物質を吸着して体外へ排出する働きなどがあり、肥満予防や美肌効果もあるのです。

 


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ゴボウの食物繊維は食後高血糖を抑える

もうこのブログを読んでくださっている人は、

食物繊維は食後高血糖を抑える

ということは充分ご存じだと思います。

 

食後高血糖とはグルコーススパイクともいわれる食事の後に急激に血糖値が上がる現象のことですが、

糖尿病を予防するためにはグルコーススパイクをできるだけ抑える必要があるのです。

 詳しく見る ⇒ グルコーススパイクは糖尿病や心筋梗塞の原因

 

 

まとめ

グルコーススパイクを抑えるためには、

糖質の摂取量を減らす

ことも重要ですが、

食物繊維を摂る

ことでもグルコーススパイクを抑えることができるのです。

 

食物繊維は糖質を包み込んで腸からの吸収を緩やかにするのです、、、

ですから、

野菜から先に食べるサキベジでは食後高血糖を抑えることができるのです。

  詳しく見る ⇒ サキベジでグルコーススパイクを抑える

 

 

 

その他にも、

・ ゴボウに含まれるタンニンには血糖値を下げる

・ ゴボウに含まれているイヌリンは血糖値の上昇を防ぐ

・ ゴボウに含まれるマグネシウムや亜鉛はインスリンの構成成分。

 

など、血糖値が高い人には良い効果があるのです。

 

春ゴボウが出始めていますから今日はゴボウを食べてみてください。

 

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