糖尿病患者の100人に1人は治っている｜新潟大学

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会や厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝へします。

 

はじめに

糖尿病はいったん発症したら治らない、、、

糖尿病と診断され薬を飲み始めたら一生飲み続けなければならない、、、

などと「糖尿病は不治の病」と思われていますが、

新潟大学の研究グループは、

糖尿病と診断されても血糖値が正常化し薬物も不要となる人がいるとの研究論文を発表しました。

 

 

糖尿病患者の100人に1人は生活改善で治っている

新潟大学の藤原医師らの研究グループは、

2型糖尿病と診断されても血糖値が正常化し薬物療法に至らない患者や、

服薬が不要となり寛解に至る患者がいるとの研究論文を発表しました。

 

Consensus Report: Definition and Interpretation of Remission in Type 2 Diabetes

 

　詳しく見る　⇒　原著論文

 

曽根教授らは、「糖尿病データマネジメント研究会」のデータベースを利用し、

糖尿病専門の医療機関に通院している約4万8,000人の糖尿病患者について、

「どんな条件で何人くらいが寛解したか」

を調べたのです。

 

寛解とは、「血糖値が正常化し薬物療法が不要」になった状態です。

 

その結果、

血糖降下薬を中止しても少なくとも3カ月間はHbA1cが6.5％未満を維持している場合を寛解としたところ、

5.3年の追跡期間中に3,677人が寛解し、

糖尿病患者1000人のうち10.5人が寛解している

ことが明らかになったというのです。

 

Sponsored Link

 

糖尿病患者の100人に1人は「治っていた」

　　詳しく見る　⇒　新潟大学プレスリリース

 

寛解したヒトを分析したところ、

1. 男性
2. 40歳未満
3. 糖尿病診断から1年未満
4. HbA1c値7.0％未満
5. BMI高値
6. 1年間の減量幅が5％以上
7. 薬物療法未施行

において寛解した割合が高く、

 

なかでも、

• 薬物療法未施行
• HbA1c値7.0％未満
• 1年間の減量幅が5.0〜9.9％や10%以上

のヒトでは寛解発生率が21.7～48.2%と高かったそうです。

 

Sponsored Link

 

まとめ

糖尿病は不治の病といわれたのは昔の話。

糖尿病と指摘されたら医師の指示に従って、

• 運動療法
• 食事療法

をおこなって生活改善を心掛けることによって寛解できるのです。

しかし油断は禁物！

 

2/3にあたる 2,490 人では再び血糖値が上昇し糖尿病が再発したというのです。

 

関連記事(一部広告を含む)