糖尿病に朗報「メープルシロップは血糖値の上昇を50%も抑える」

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

血糖値が高いから甘いものはダメ!

糖尿病だから砂糖はダメ!

そう思い込んではいませんか?

 

甘いもの、砂糖(糖質)といってもいろいろな種類があるのですが、

メープルシロップをよく食べますか?

 

血糖値を上げないメープルシロップ

 

近畿大学のグループは、

メープルシロップは血糖値の上昇を50%も抑える

という研究成果を発表しました。

 

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メープルシロップは血糖値の上昇を50%も抑える

メープルシロップをご存じですよね。

メープルとは、楓(かえで)の木のことで、紅葉の木ですね。

 

 

 

メープルシロップは、楓の木から採取した樹液を煮詰めるたものなのです。

 

 

4リットル(4、00ml)の樹液から約1リットルのメープルシロップが作られるそうですが、

メープルシロップは100%天然の食品なのです。

 

メープルシロップの原料となるサトウカエデはカナダの南西部に多いことから、

国内で売られているメープルシロップのほとんどはカナダからの輸入品です。

 

メープルシロップのオリゴ糖は血糖値の上昇を抑える

近畿大学の研究グループは、

メープルシロップに新しいオリゴ糖が含まれていることを発見し、

さらに、

このオリゴ糖は血糖値の上昇を50%抑えることを見出しました。

 

詳しく見る ⇒ プレスリリース

 

 Identification of a Novel Oligosaccharide in Maple Syrup as a Potential Alternative Saccharide for Diabetes Mellitus Patients.

(和題)
糖尿病患者の潜在的な代替糖としてのメープルシロップ中の新規オリゴ糖の同定

 

詳しく見る ⇒ 原著論文

 

 

近畿大学のグループは、

メープルシロップに新しいオリゴ糖が含まれていることを発見し、メープルビオースと名付けたのですが、

このオリゴ糖を0.11%を加えるとショ糖の血糖値の上昇を50%抑える

ことを見出したのです。

 

ショ糖とはサトウキビなどから作られる砂糖ですが、

この砂糖に1.1/100のメープルビオースを加えるとショ糖による血糖の上昇が抑えられたのです。

 

 

そして、このメープルビオースには、

糖の分解酵素を阻害して糖吸収を抑える作用がある

ことも判明したのです。

 

研究グループは、

メープルシロップは昔から食さてきた100%天然食品で副作用の心配が少なく、

ごく微量を加えるだけで糖吸収を抑える作用を発揮したとから、

砂糖の甘さを生かし血糖値を上げないスイーツなどの開発も期待できる。

 

と述べています。

 


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砂糖にもいろいろな種類がある

砂糖と一言で言っても様々な種類があるのです。

 

 糖質  糖類  単糖類  ブドウ糖果糖
 二糖類  砂糖(ショ糖)、麦芽糖、乳糖
 少糖類(オリゴ糖)  
 多糖類  デンプン、グリコーゲン、オリゴ糖

 

ご飯に含まれるデンプンは、糖がたくさん繋がった多糖類といわれ、

唾液のアミラーゼなどの糖の分解酵素によってブドウ糖に分解されて血液に吸収されて血糖値を上げるのです。

 

 

 

1)ブドウ糖

ブドウ糖はエネルギー源の一つで、特に脳のエネルギー源はブドウ糖のみで、私たちの生命維持に欠かせないエネルギー源です。

 

2)ショ糖(砂糖)

一般的に砂糖と言われるショ糖は、ブドウ糖と果糖の2つの糖が結合した糖で、

ブドウ糖と果糖の割合によって上白糖、黒砂糖、三温糖などがあります。

 

3)果糖

果糖は果物に含まれる糖で、3つの糖の中で最も甘味が強く、水に溶けやすい糖です。

甘味は強いのですが血糖値の上昇は緩やかで、虫歯の原因にもならない糖です。

 

メープルシロップとハチミツの糖質の違い

天然甘味料といえばメープルシロップに並ぶのがハチミツです。

ハチミツは蜂が花の蜜を集める、口の中で水分を飛ばして濃縮したのがハチミツです。

 

メープルシロップとハチミツの糖質には大きな違いがあります。

  • メープルシロップの糖質 : オリゴ糖
  • ハチミツの糖質     : ブドウ糖+果糖

 

ハチミツの糖質は70%がブドウ糖と果糖ですから、メープルシロップに比べて甘味が強いのです。

花の蜜はショ糖が大部分ですが蜂が口中の酵素でブドウ糖や果糖に変えるのです。

 

メイプルシロップの糖質は大部分が多糖類のオリゴ糖です。

オリゴ糖は糖質の中では最も健康的な糖質だとといわれており、

ビフィズス菌の餌となって腸内の活性化したり、

単鎖脂肪酸による脂肪蓄積の抑制などの効果が期待できると言われています。

 

メープルシロップは製造過程で加熱殺菌されるので乳幼児に与えても問題がありませんが、

生ものであるハチミツにはボツリヌス菌の芽胞が入っている場合があり、乳児ボツリヌス症を引き起こす恐れがあることから1歳未満の乳児に与えることはできません。

 


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まとめ

近畿大学の研究グループは、

メープルシロップのオリゴ糖はショ糖摂取による血糖値の上昇を50%抑えることを発見しました。

 

 

これまでの研究でも、

メープルシュガーはショ糖に比べ摂取後の血糖値の上昇が30%低いことが報告されています。

 

糖尿病だからといって全ての糖質が悪いわけではないのです。

 

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