はじめに
糖尿病患者が増えている
11月14日は世界糖尿病デーでした。
世界糖尿病デーは、国際糖尿病連合(IDF)と世界保健機関(WHO)が、世界に拡がる糖尿病の脅威に対応するために1991年に制定し、2006年の国連総会で公式に認定されました。
11月14日は、インスリンを発見したカナダのバンティング博士の誕生日であり、糖尿病治療に画期的な発見に敬意を表しこの日を糖尿病デーとしたのです。
国際糖尿病連合は2017年11月に「糖尿病アトラス 第8版 2015 UPDATE」を発表しましたが、世界の糖尿病人口は4億2,500万人に達し、日本や中国、東南アジア諸国、オーストラリアを含む西太平洋地域での糖尿病患者数は1億5,880万人と世界最多の糖尿病患者を有する地域となっています。
世界の成人の11人に1人が糖尿病で、糖尿病関連の医療費は医療費の12%を占めているのです。
「2016年国民健康・栄養調査」の調査でも、糖尿病有病者の割合は、男性16.3%、女性9.3%で、成人男性の6人に1人が、成人女性の8人に1人が糖尿病なのです。
成人男性の6人に1人が、成人女性の8人に1人が糖尿病
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糖尿病の治療では食事療法が基本
糖尿病治療の目的は血糖値を下げることです。
健康な人でも食後には血糖値が上がりますが、数時間で食事前の値まで下がりますが、
糖尿病では
- インスリンの効果が弱い
- インスリンの分泌が少ない
などの理由で、血糖値が下がらなくなってしまいます。
空腹時の血糖値は健常人と同じレベルだが、食後の血糖値が非常に高くなる「隠れ糖尿病」といわれる糖尿病予備軍の人が非常に増えているのです。
糖尿病の治療は食事療法から開始
日本糖尿病学会は、糖尿病治療ガイド2014-2015を提唱し、糖尿病治療の基本方針とそのステップを示しています。
糖尿病の治療は、
食事療法と運動療法から開始し、食事療法と運動療法を2~3ヵ月間続けても目標の血糖値を達成できなかったときには薬物療法を開始するとし、薬物療法では経口血糖低下薬や注射薬の少量投与から開始するとしています。
- 食事療法と運動療法
- 薬物療法
- 薬物療法で使用する治療薬の変更
糖尿病の食事療法はカロリー制限
日本糖尿病学会で2013年3月、「日本人の糖尿病の食事療法に関する提言」において、糖尿病の食事療法について述べています。
糖尿病における理想的な食事療法としては、
- 適正なカロリーを摂取する
- 1日3食を食べる
- 栄養のバランスを良く食べる
として、栄養素の割合については、
- 炭水化物を50~60%
- 蛋白質は20%以下
を目安とすべきだとしています。
糖尿病の治療は食事の見直しから始める
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血糖を上げるのは炭水化物だけ
日本糖尿病学会でカロリー制限を推奨していますが、アメリカ糖尿病学会は2013年にカロリー制限食の推奨を改め、個人により様々な選択肢があるとして下記の複数の食事療法を推奨し、糖尿病患者の食事スタイルは様々であり健康にあらわれる効果も多様であるとしています。
アメリカ糖尿病学会では、
- 糖質制限食
- 地中海食
- ベジタリアン食
- 低脂質食
- DASH食(米国国立衛生研究所が開発した高血圧の食事療法)
などの食事療法からそれぞれの患者にあった食事療法を選ぶように薦めています。
食後の血糖値を上げるのは炭水化物だけ
アメリカ糖尿病学会は糖質制限食も糖尿病の食事療法の一つとして認めているのですが、血糖値を上げるのは炭水化物だけなのです。
白米を食べると食後血糖値は急激に上昇しますが、蛋白質と脂肪からなる焼き肉を食べても食後血糖値は全く上がりません。
白米やパンなどの主成分である炭水化物は糖質と食物繊維からなります。
糖質は、消化酵素によりブドウ糖に分解されて血中に吸収され、血糖値を上げますが、蛋白質はアミノ酸に、脂肪はグリセリンに分解され、食後の血糖値には全く影響を及ぼしません。
食後の血糖値を上げるのは炭水化物だけ
食事療法は早く始めた方が良い
問題は、糖尿病を発症している可能性が高いにも関わらず、検査を受けていないために糖尿病と診断されていない人が多いことで、全世界で1億9,300万人(46.5%)もいるとみられています。
世界の糖尿病有病者のおよそ半分は自分が糖尿病であることを知らないのです。
糖尿病の食事療法は早く始めれば早いほど大きな効果が期待出来ます。
また、高血糖が長く続くと血管壁が障害され投票病合併症が引き起こされてしまいます。
このサイトでは、
- 糖尿病に良い食べ物
- 糖尿病に良い食事の仕方
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などを紹介しています。
あなたに合った食事法を見つけて早く糖尿病から脱却して下さい。
あなたに合った食事法で早く糖尿病から抜け出しましょう
世界糖尿病デーのシンボルマークは、青空を示すブルーと団結を表す輪の「ブルーサークル」で、
糖尿病の予防・治療を啓発するため、エンパイアステートビルやエッフェル塔、万里 の長城など世界で200ヵ所もの建物などが青にライトアップされます。
11月14日の国際糖尿病デーでライトアップされた出雲大社
皆さんの快癒を祈願して遠路ですが参拝にいってきました
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