プロバイオテクスは糖尿病にも良い

今日もご覧になっていただきありがとうございます

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

今日はプロバイオテクスのことをお話ししようと思います。

人間の腸内には100兆個を超える腸内細菌がいて、重量だと1.5kgもあるのです。

 

腸内細菌には私達の体に良い善玉菌も悪さをする悪玉菌もいるのですが、

プロバイオテクスとは私達によい効果を与えてくれる腸内細菌のことです。

 

順天堂大学とヤクルトの研究グループは、

糖尿病の人がプロバイオテクス飲料を飲み続けると

腸内環境が改善されて糖尿病で問題になる慢性炎症が抑制される

ということを明らかにしました。

 

Sponsored Link

 

プロバイオテクスは私達の健康を守る

人間の腸の中には、

  • 400〜500種類以上
  • 約100兆個
  • 重量では1.5kg

のさまざまな腸内細菌がいるのです。

それらは、腸内細菌叢(腸内フローラ)と呼ばれているのですが、

腸内細菌叢には、

  • 私達の健康を守る腸内細菌 : 善玉菌
  • 私達の健康に害になる腸内細菌 : 悪玉菌

があり、その腸内環境をバランスよく保てるかどうかで、私たちの健康が左右されているのです。

 

そして、

プロバイオティクスとは、

私達の健康に良い働きをしてくれる腸内細菌それらを含む食品

のことなのです。

 

プロバイオティクス(Probiotics)は、「健康のために」という意味のギリシャ語が由来で、人間の健康に寄与する善玉菌を含む食品などのことで、

善玉菌が生きたままで腸内に届き、腸内で乳酸などの代謝産物を生産してそれらが人間の健康に有益な効果をもたらしてくれるのです。

 

プロバイオテクスの代表的な細菌は、

  • ブルガリア菌
  • LG21乳酸菌
  • 1073R-1乳酸菌
  • ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株 
  • ラクトバチルス・ロイテリ菌
  • カルピス菌 

糖尿病にプロバイオテクスは良い食べ物です

 

など多くの菌が知られており、

  1. 整腸作用
  2. 腸内の有害物質の生成を抑える
  3. ピロリ菌の抑制
  4. 免疫力を高める
  5. 便秘や下痢の解消
  6. 発がん性物質の生成を抑える

などの健康効果が報告されています。

 


Sponsored Link

 

プロバイオテクスは糖尿病の慢性炎症を抑制する

最近はプロバイオテクスの健康効果に注目が集まり、

さまざまなプロバイオテクス製品が販売されています。

 

中でも代表的なプロバイオテクスはヤクルトです。

ヤクルトは 代田稔博士が1930年に発見した乳酸菌(ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株)を含むプロバイオテクスで、

1935年に販売された世界的にも代表的なプロバイオテクスです。

 

糖尿病に良い食べ物はプロバイオテクスです

ヤクルト1本(80ml)には、生きた乳酸菌シロタ株が400億個含まれ、

生きたまま腸内に到達し、

善玉菌を増やし悪玉菌を減らして腸内の環境を改善する効果がある特定保健用食品です。

 


Sponsored Link

 

順天堂大学の研究グループは、

プロバイオティクス飲料が2型糖尿病患者にもたらす効果について研究し、

 

糖尿病患者がプロバイオティクス飲料を継続摂取すると

 

腸内の善玉菌が増加した

血中への腸内細菌の移行を抑制した

腸管バリア機能を強化し慢性炎症を抑制する

 

ことが判明し、イギリスの英科学雑誌ScientificReportに掲載されたと発表ました。

Probiotic reduces bacterial translocation in type 2 diabetes mellitus:
A randomised controlled study

詳しく読む ⇒ 原著論文

 

  詳しく読む ⇒ 順天堂大学プレスリリース

順天堂大学のプロバイオティクス研究講座の山城雄一郎 教授らの研究グループは、

  1. 日本人の2型糖尿病患者では腸内フローラのバランスが乱れている
  2. 腸内細菌が血流中へ移行し慢性炎症を起こしやすい状態になっている

ことを明らかにしているのですが、

 

  • 2型糖尿病患者 : 70名

を対象に、

  • プロバイオティクス飲料(400億個のシロタ株含有)を継続摂取

させたところ、

 

飲料継続の16週後に、

  1. 腸内の善玉菌が増加
  2. 血中への腸内細菌の移行を抑制

が観察され、

腸管バリア機能を強化されて慢性炎症を抑制する可能性が明らかになったというのです。

 

2型糖尿病ではインスリン抵抗性が高まり、インスリンの効果が弱くなり血糖値が下がらなくなるのですが、

インスリン抵抗性の上昇には脂肪細胞などにおける慢性炎症が関与しているといわれているのです。

 

研究グループは、

  • 2型糖尿病の病態の解明
  • 慢性炎症抑制をターゲットにした糖尿病の新薬開発につながる

とコメントしています。

 

カリフォルニア大学 の研究グループも、

2015年に“ヨーグルトを継続的に食べ続けると効果的である”ことを明らかにしており、

  1. 自分に合った菌を見つけること
  2. 毎日継続して食べること
  3. オリゴ糖や食物繊維もいっしょに食べること

がより一層、効果的だと述べています。

 

食物繊維やオリゴ糖はプロバイオティクスのエサになるため、プロバイオテクスを増やしその働きを助ける効果があるのです。

 

まとめ

あなたも始めてみませんか?

は糖尿病の改善に効果的なのです。

 

なお、

  • プロバイオテクスのサプリメント
  • プロバイオテクスを含むヨーグルト

を比較したときにプロバイオテクスを含むヨーグルトのほうがより効果的だったとの報告があり、

ヨーグルトを作るときの温度環境が乳酸菌に抵抗性を与え腸まで届きやすくなったためではないかと推察されています。

 

関連記事(一部広告を含む)

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ