減量すれば糖尿病は予防できる

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

糖尿病の予防はなんといっても減量です。

生活習慣病など糖尿病の原因は肥満です。

糖尿病の予防は肥満の解消です

 

肥満になると血糖を処理する能力である耐糖能が低下して糖尿病にと進みます。

このような、明らかに肥満が原因で発症する糖尿病を「肥満糖尿病」といいますが、

日本人は軽度の肥満でも糖尿病や高血圧、脂質異常症などを起こしやすいのです。

 

肥満で血糖値がやや高いといわれてあなたは、

今までの生活を続けると確実に糖尿病に進んでしまいます

今日から減量しましょう。

 

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減量すれば糖尿病を予防できる

肥満が糖尿病の原因になることは多くの疫学調査や医学的研究で明らかになっています。

そのメカニズムについては全てが解明されているわけでありませんが、

内臓脂肪の増加により脂肪細胞で炎症が起き

それがもとでインスリンの働きを減弱させるインスリン抵抗性が誘起されることが分かっています。

肥満と糖尿病の関係は内臓脂肪の増加にあるのです

  詳しく読む ⇒ 糖尿病の原因と肥満の関係が解明

 

 

では、減量すれば本当に糖尿病を予防できるのでしょうか?

 

イギリスのロンドン・ブロムリ市民センターの研究グループは、

糖尿病予備軍の人を減量プログラムに参加させたところ糖尿病を予防できた

と世界的な医学雑誌BMJ Open Diab Res Careに発表しました。

 

Evaluation of a type 2 diabetes prevention program using a commercial weight management provider for non-diabetic hyperglycemic patients referred by primary care in the UK

詳しく読む ⇒ 原著論文

 

この研究では、

まず、

  • 空腹時血糖値が100~124mg/dLか、
  • HbA1cが6.0~6.4%

であり、

  1. BMI 30以上
  2. BMI 27.5以上で高血圧や脂質異常症
  3. BMI 27.5以上でアフリカ系かアジア系かカリブ系の英国人

のいずれかに該当する人を対象にしています。

空腹時血糖値が100~124mg/dL、あるいは、HbA1cが6.0~6.4%ということは、

糖尿病直前の糖尿病予備軍に該当する人ですね。

 

この対象者を、

Weight Watchers社の糖尿病予防プログラムへ参加させたのです。

 

このポロジェクトには114名が参加し、

目標を、

  1. 食事の質の改善と量の抑制
  2. 週当たり15時間の運動

   により「12ヵ月間で7%の減量

と定め、

  • スタート講習で食事内容や運動の重要性を学習
  • 48週間、週1回のグループミーティングに参加
  • 万歩計、健康のためのクッキングガイドブック
  • 専用のオンラインツールへのアクセス

なども提供されました。

 

117名の詳細は、

  • 女性 : 75%
  • 平均年齢 : 58歳(36~80歳)
  • 平均体重 : 96.3kg
  • 平均BMI : 35.5

でした。

 

そして12ヵ月後には、

糖尿病発症は117例中4例のみ

平均空腹時血糖は110.1mg/dLから6.5mg/dLへ低下

・平均HbA1cは5.8%から5.5%へ低下

・減量目標である7%以上の減量に54%が成功

・平均体重は86.3kgと10kg減量

・平均BMIは32.2に3.3減少

という結果が得られたのです。

 

糖尿病発症は117例中4例のみとわずか3%で、

糖尿病リスク低減のエビデンスが得られている7%以上の減量に54%が成功したのです。

 

平均血糖値も正常者レベルまで低下し、

高血圧だったものも収縮期血圧、拡張期血圧ともに有意に低下していたそうです。

 

研究グループは、

糖尿病予防プログラムの実施で生活習慣改善と減量が達成され、糖尿病発症のリスクが大幅に低減することが立証された

と述べています。

 


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あなたは肥満?肥満の基準は?

しかし、

問題は内臓脂肪、痩せていても内臓脂肪が多いと糖尿病になる

ということも分かっているのです。

 

内臓脂肪が多いのか?肥満であるか?は体重ではなく、

体内に占める脂肪の割合で決まります

 

体脂肪を正確に簡単に測定するのは難しいために、

一般的には、

BMIといわれる体格指数(body mass index ボディー マス インデックス)

で判断されます。

BMIは体脂肪量を反映する肥満指数であることから国際的に肥満の程度を判定する方法として使われています。

BMIは、

体重 (kg) ÷身長 (m) ÷身長 (m)

で計算されます。

 

BMIでの肥満の判定は、

BMI 判定
18.5未満 低体重
18.5~25 普通
25以上 肥満

ということで、

BMI25以上であれば肥満

ということになります。

 

理想のBMIを求めるには

BMI25以上では糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病が起きやすくなるのですが、

最近の研究では、

BMIが27になると糖尿病のリスクが2倍になる

といわれています。

 

自分の理想的な体重を算出するには、

例えば、BMI22のための体重を計算するには、

 身長 (m) ×身長 (m) ×22

で求めることが出来ます。

 

あなたのBMIはいくらですか?

 


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減量して糖尿病を予防するには

減量と言えば思い出すのは、

ライザップ

ですね。

毎日テレビでこんな映像が流れています、、。

 

 

確かにライザップでは減量できます。

そして、

ライザップの減量方法は

完全な糖質制限の糖質ゼロ

です。

各自にトレーナーが付いて、毎日、毎食に食べたメニューを携帯で申告することが偽ムズけられ、糖質ゼロをを厳密に指導されるそうです。

 

お通夜で握り寿司を食べたら「どうしてご飯を残さなかったのか!」と叱られたそうです。

 詳しく見る ⇒ ライザップの食事制限

 

筋トレも週2回、60分程度おこなうのですが減量は糖質制限によるものです。

 

ライザップのように3ヵ月で数十キロも減量するのであれば「糖質ゼロ」を実行する必要がありますが、

あなたはこれから一生、

  • ご飯はダメ!
  • パンもダメ!!
  • ラーメンはもちろんダメ!!

というような生活を続けられますか?

 

減量は、

  • どの位の期間に、
  • どの位減量したいのか?

によって方法が違います。

 

12ヵ月で7%の減量であれば、

  • 朝食のパンを半分に
  • 夕食のご飯を半分に

そして、

  • 通勤ではできるだけ歩く
  • 週末には1時間くらい運動をする

ということでも達成できるのです。

  詳しく見る ⇒ スタンダード糖質制限食のやり方

 

今回ご紹介した論文では、

 

  • 食事の質の改善と量の抑制
  • 週当たり15時間の運動

で糖尿病になることが予防できたのです。

 

自分はできない!

と思うか、

糖尿病にはなりたくない!

と思うか、

それはあなたの決断なのです。

 

頑張ってください。

これからもあなたに有益な情報をお届けします。

 

 

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