糖尿病の治療費はどれくらいかかるのか?

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

某大臣に、

食いたいだけ食って、飲みたいだけ飲んで糖尿病になって病院に入っている奴の治療費は俺たちが払っている。
公平ではない、無性に腹が立つ。

と言わしめるほど糖尿病の医療費(治療費)が増えており、

平成26年度 国民医療費の概況によれば糖尿病の年間医療費は1兆2,196億円にも達してます。

 

治療費がかかる糖尿病を治すのは食事療法

 

糖尿病の医療費は国家予算を圧迫するだけでなく、

個人の家計にも大きく影響し、

治療費が負担になる

として糖尿病の治療を中断してしまう人も非常に多いのです

 

森永卓郎のライザップの食事法は糖尿病治療費より安いのか?

 

糖尿病になったら、食事療法や運動療法で糖尿病体質を改善しない限り、

血糖を低下させる糖尿病治療薬を一生飲み続けなければなりません。

 

糖尿病の治療費はどれくらいかかるか知っていますか?

糖尿病で合併症を引き起こしたら治療費は驚くほどになります。

 

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糖尿病になったら治療費はいくらかかるか

糖尿病になったらいくらかかるのか?

血糖値が高く糖尿病だと診断されたら、

  • 食事療法と運動療法

が指示されます。

 

食事療法と運動療法によっても血糖値のコントロールが不充分であれば、

  • 薬物療法

が開始されます。

 

薬物療法では、

  1. 経口血糖低下薬
  2. 経口糖吸収抑制薬

などが処方されるのですが、

 

それでも血糖値が下がらない時には、

  • インスリン注射

をする必要があります。

 

さらに、糖尿病合併症である、

  1. 神経障害
  2. 網膜症
  3. 腎症

が引き起こされてしまうと、

それぞれに対する治療薬が処方されることになります。

 


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糖尿病の症状別の月額治療費

糖尿病ネットワークでは、2018年4月の薬価・診療報酬改定を踏まえて糖尿病の医療費を試算しています。

この試算では、

  1. クリニックや診療所などの開業医を受診
  2. 2型糖尿病の成人患者
  3. 28日分処方による4週間に1回の受診
  4. 自己負担は3割

という条件で算出しています。

 

治療薬の処方においては、

  1. 特定疾患処方管理加算は28日以上の660円
  2. 院外処方
  3. 薬剤服薬歴管理指導料はおくすり手帳持参で自己負担120円
  4. ジェネリック医薬品は使用せず

との条件です。

 

糖尿病ネットワークでは各項目毎に細かく記載していますが、

月額治療費をまとめてみました。

 

  処 方 月額治療費
症例1  食事療法と運動療法のみ 2,670円
症例2  2剤服薬 5,496円
症例3  インスリン投与+1剤服薬 9,609円
 合併症の月額医療費(上記金額に加算)
 高血圧   1,326円
 脂質異常   1,158円
 腎症   5,106円

 

食事療法と運動療法の指導だけだと、

年間治療費は32,400円程度ですが、

 

2剤服薬の中程度の糖尿病では、

年間治療費は66,000円もかかります。

 

このような患者では、高血圧や高脂血症を併発しているのが一般的ですから、

合併症の年間治療費として、を併発すれば、

年間治療費の29,800円加算され、約10万円と考えた方が良いでしょう。

 

糖尿病が進行すればインスリン注射が必要になりますが、

年間治療費は、115,300円で、

腎症の合併症を加えれば、176,570円になります。

 

年間治療費が17万円でこれが生涯続くのですから大変ですね。

 


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合併症が進行すると治療費は急上昇

糖尿病の合併症は、

  1. 神経障害
  2. 網膜症
  3. 腎症

ですが、合併症が進行すると、

 

  1. 神経障害 ⇒ 足切断
  2. 網膜症  ⇒ 失明
  3. 腎症   ⇒ 人工透析

に至ってしまいます。

 

足切断や失明も身体障害を伴い非常に深刻な状態になってしまうのですが、

 

糖尿病腎症が進行して腎臓透析透になると、

年間400~600万円の医療費がかかるのです。

  • 外来血液透析:月40万円
  • 腹膜透析 : 月30~50万円

 

人工透析では医療保険による助成金が支払われますので、

自己負担の治療費は10,000円程度に減額され、

身体障害1級の身体障害者手帳が交付されます。

 

 

森永卓郎さんはインスリン注射を要する重度の糖尿病でしたが、

ライザップにおける糖質制限プログラムによって糖尿病体質の改善に成功し、

インスリン注射や糖尿病治療薬の服薬から解放されたことは有名です。

 

経済エコノミストである森永卓郎さんも、

糖尿病では医療費が馬鹿にならない

と述べています。

 

糖尿病の治療薬は血糖値を下げることはできますが、

糖尿病の体質を改善することはできないのです。

 

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