採血不要な非観血的の血糖測定器で血糖測定

臨床の経験はないのですが20年にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

糖尿病患者は世界中で4億1,500万人、成人人口の8.8%が糖尿病で、2035年には5億9,190万人、10人に1人が糖尿病だという時代がまもなくくるのです。

日本でも720万人が糖尿病で、そのままでは糖尿病になるという糖尿病予備群も含めると1,300万人にもなるそうです。

糖尿病予備群とは、食後血糖値が高く、そのままの生活を続けると糖尿病になると見られる人です。

血糖測定は採血不要の非観血的の血糖測定器が便利です

糖尿病予備群が糖尿病にならないためには食後高血糖を防ぐことです。

そのためには、食後血糖値を測定することが一番なのですが、「血糖値の自己測定」が普及していないことが一番の問題だと思われます、、、。

採血不要で非観血的な血糖値器が開発されれば糖尿病の人も糖尿病予備群の人ももっと食後高血糖に関心を持ち、糖尿病を予防することができるのですが、、、、。

 

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食後高血糖を防いで糖尿病を予防する

糖尿病はインスリンの分泌が低下して血糖値が下がらなくなる病気です。

食後に健康的な人でも血糖値が上がるのですが、インスリンの働きにより食後2時間程度で食事前の血糖値まで低下します。

採血不要な血糖測定器が開発中

糖尿病予備群といわれる人ではインスリンの分泌が低下することやインスリンの働きが悪くなっている(インスリン抵抗性が高い)ので、食後の血糖値の上昇が高くなるのです。

しかし、糖尿病予備群の人でも3時間程度で血糖値が低下するため、空腹時の血糖値は健康な人と変わらず、

健康診断の空腹時の血糖値では「正常」と判断されてしまうのです。

 

食後高血糖が続くと、インスリンの分泌が本当に悪くなってしまうために糖尿病になってしまうのです。

食後高血糖はグルコーススパイクといわれ、糖尿病合併症の原因にもなってしまうのです。

  詳しく読む ⇒ グルコーススパイクは糖尿病合併症の原因

 

糖尿病を防ぐにはグルコーススパイクを抑えることだ重要なのです。

自分の食後血糖値がどの位だか分かりますか?

血糖値を自分で測ることを「血糖値の自己測定」といいますが、血糖値を自分で測ったことがある人は、

  • 重症の糖尿病のヒト
  • インスリン注射をしているヒト

位ではないでしょうか?

 

食後高血糖のグルコーススパイクでは「食後に眠くなる」のが一つの症状で、

食事の後に非常に眠くなるというヒトでは食後高血糖になっている可能性があるのです。

 詳しく読む ⇒ 食後眠いはグルコーススパイクで糖尿病のサイン

 

高血圧では自分で血圧を測定するのに、、、、

自分で血圧を測定したことのあるひとはたくさんいると思います。

また、

家に血圧測定器を持っている人もたくさんいると思います。

 

血圧測定は指先でもこんなに簡単に測定できるのですから。

 

採血不要な血糖測定では非観血的血糖測定器を使用する

血糖測定では採血する必要がある

では、どうして血糖測定を自分でしないのでしょうか?

ズバリ!

血糖測定では採血の必要があるから

なのです。

最近の血糖測定器は随分と小型化し低価格で購入できるようになりました。

 

非観血的血糖測定器で血糖測定すれば採血は不要です

しかし、

現在入手可能な血糖測定器では採血する必要があるのです。

最近の血糖測定器での採血量は、0.1~0.5μL(マイクロ・リットル)と微量で済むようになりました。

1μL(マイクロ・リットル)は1/1000ミリリットルで、水滴の1滴は50μL程度ですから、0.1~0.5μLとは非常に少量なのですが、使い捨ての採血針などで年間約20万円程度かかるのですが、

 


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採血不要な非観血的の血糖測定器

国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構は、

画期的な採血なしで血糖値を測定する技術の実用化を開始した

と、プレスリリースしました。

   詳しく見る ⇒ 量子科学技術研究開発機構

 

量子科学技術研究開発機構は、かつては放射線医学研究所といわれていましたが、平成28年4月に名称を変更したのですが、量子科学技術に関する研究や放射線の人体への影響などの研究をおこなう政府機関です。

量子科学技術研究開発機構は、量子ビーム科学研究部門関西光科学研究所量子生命科学研究部レーザー医療応用研究グループの山川グループリーダーらが開発した、

高輝度中赤外レーザーを用いた、採血なしで血糖値を測定する非侵襲血糖測定技術の実用化を目指し、ベンチャー企業・ライトタッチテクノロジーを立ち上げたのです。

 

採血なしで5秒で血糖値を測定できる

この技術は、

  • 指に光を当てるだけで血糖値を測定できる技術で、
  • 針を刺して採血するなどの痛みや操作が必要なく、
  • 手軽に血糖値を測定することができる

画期的なものなのです。

 

この方法では、

  1. 採血の必要がなく
  2. 指先に光を当てるだけ
  3. 5秒で血糖値が測れる

というのです。

 

採血不要なウエアラブルの非観血的血糖測定器が開発中

試作品では、縦15センチ、横10センチ 、高さ5センチ程度の大きさで、

くぼみに指を置くと5秒で血糖値を計測できるそうですが、

将来はスマートフォン大のサイズまで小さくする計画だそうですから、

  • 外出先でも、
  • レストランでの食事後にも、

手軽に血糖値を測ることができそうです。

 

現在の血糖測定では、

  1. 指に小さな針を刺し
  2. 微量の血液を採取して、
  3. 小型センサーで血糖値を測る方法

で、感染の危険もあるのですが、今回発表された光を当てるだけで血糖値を測定できる方法は画期的な方法なのです。

 

実用化は5年後

価格についても、月1万2,000円程度でのレンタル方式を考えているそうですが、

厚生労働省の医療機器の承認を得る必要があるため、一般向けの販売は5年後になるそうです。

 


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ウエアラブルの非観血的な血糖測定器も開発中

その他にも、ウエアラブルの非観血的な血糖測定器も開発中です。

ウエアラブルとは身につけた状態で血糖が測定できる器具ですが、

ウエアラブルな血糖測定器が開発されれば、血糖値の管理は大幅に進歩するでしょう。

  ⇒ ウエアラブル端末の進歩で血糖値の管理は大きく変わる

 

具体的には、

Appleは血糖値測定の光センサーの開発に成功したと発表しており、

iWatchに血糖値測定センサーを搭載すればiPhoneで常時、血糖値をモニターすることができます。

Appleの非観血的な血糖測定器は採血不要

 

Googleは、コンタクトレンスに血糖測定センサーを埋め込んだスマートコンタクトレンズを開発中だとのことです。

血糖管理のコンタクトレンズは採血不要な血糖測定器

 

国内ではアボットジャパン社から、

採血要らない糖尿病の血糖測定器の発売されました

この、フラッシュ血糖測定器といわれる測定器で、「センサー」と「モニター」とからなっており、

五百円玉大のセンサーを二の腕に貼り付け、センサー表面の微細な凹凸で皮膚表面の体液を採取して血糖値を算出する仕組みなのです。

アボット社の採血無しで血糖測定ができる血糖測定器が間もなく発売

 

しかし、血糖測定器が開発されたとてあなたの高血糖が改善されるわけではありません。

高血糖を改善するには食事療法しかありません。

しかし、糖尿病の食事療法は難しいことではありません。

  1. 朝食のパンを半分にする
  2. 夕食のご飯を半分にする

これだけでOKなのです。

これだけで血糖値は大きく改善されるのです。

  詳しく見る ⇒ スタンダード糖質制限のやり方

 

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