糖尿病の治療薬とサプリメント
今日もご覧になっていただきありがとうございます
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
糖尿病に効果があるとして多くのサプリメントが販売されています。
どんなサプリを選んだら良いのか分かりますか?
糖尿病のサプリを選ぶには、まず糖尿病の治療薬を理解してください。
糖尿病治療薬の種類
2型糖尿病の治療の基本は、言うまでもなく、
- 食事療法
- 運動療法
すまわち、生活習慣の改善です。
しかい、多くの人が食事療法で挫折したり、血糖値が十分に低下しなければ、糖尿病治療薬が処方されます。
国内において厚労省が認可している、
経口の糖尿病治療薬は7種類で、
薬効から3つのグループに分けられます。
3つのグループとは、
- インスリンの分泌を促進する
- インスリンの効きを良くする
- 糖の吸収を抑えたり、糖の消費を高める
に分けられます。
薬の作用 | 薬の種類 | 作用部位 |
インスリンの分泌促進
|
インクレチン薬 | 小腸 |
SU薬 | 膵臓 | |
グリ二ド薬 | 膵臓 | |
インスリンの効果促進 | グビアナイド薬 | 肝臓、小腸 |
チアゾリン薬 | 肝臓、筋肉 | |
食後血糖の抑制 | α-グリコシダーゼ阻害薬 | 小腸 |
SGLT2阻害薬 | 腎臓 |
上の表にまとめたとおりですが、少し説明しましょう。
インスリンの分泌を促進し血糖値を下げる
糖尿病ではインスリンの分泌が低下しますので、
- DPP-4阻害薬
- スルホニル尿素(SU)薬
- 速効型インスリン分泌促進(グリニド)薬
などはインスリンの分泌を高める薬です。
インスリン抵抗性を改善し血糖値を下げる
糖尿病の重要な原因には、インスリンの分泌不足に加えて、インスリンが効きにくくなる「インスリン抵抗性」があります。
インスリン抵抗性が高まると、同じ量のインスリンが分泌されても血糖値が下がらなくなり、最終的には膵臓が疲れてインスリンが出なくなってしまいます。
- グビアナイド薬
- チアゾリン薬
などは、骨格筋による糖取り込みを正常に近づけ、血糖値を低下させます。
糖の吸収や排泄を調節する
このグループは、インスリンの作用と無関係に血糖値を下げる薬です。
- α-グリコシダーゼ阻害薬(αGI薬)
は、小腸からの炭水化物(糖)の吸収を抑制し、食後の急激な血糖値の上昇を抑えます。
SGLT2阻害薬は、尿中への糖の排泄を増やし、尿と一緒に糖を体外に出して血糖値を下げる薬で、食後血糖値、空腹時血糖値を問わず血糖値を低下させることから、体重減少作用や血圧低下作用も報告されています。
実際の治療では、これらの薬を1剤~2剤の組み合わせて処方されることが多いようです。
糖尿病の治療の目的は、
高血糖による血管のダメージを抑える
ことです。
糖尿病自体は症状のない病気ですが、高血糖が長く続くと、血管壁が障害され、
微細な血管壁が傷害されると、
- 糖尿病性神経障害
- 糖尿病性網膜症
- 糖尿病腎症
の合併症を併発し、
さらに太い血管が傷害されると、
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
などを引き起こしてしまいます。
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糖尿病に良いサプリメント
糖尿病に良いとして多くのサプリメントが販売されています。
しかし、一番重要なのは、
「食事療法」
「運動療法」
なのです。
その理由は、
糖尿病では糖尿病の体質を改善する必要がある
からです。
糖尿病治療薬を飲めば、血糖値は下がりますが、服用を中止すれば血糖値は再び上昇してしまいます。
糖尿病の治療薬を否定するわけではありません。
- 食事療法もしない
- 運動療法もしない
- 糖尿病の治療薬も飲まない
これでは、確実に合併症になってしまうし、命を縮めてしまいますから、医者に処方された糖尿病治療薬は必ず服用してください。
さて、糖尿病の治療の基本は、糖尿病学会の糖尿病治療ガイドラインにも明記されているように、
「食事療法」と「運動療法」が糖尿病治療の基本
なので。
しかし、
- 外食が多い
- 仕事が忙しくて食事が不規則
- 旅行中には食事療法がままならない
というときには、サプリメントは非常に手軽で便利ですから、
食事療法や運動療法の補助としてサプリメントを使うことをお薦めします。
糖尿病に良いサプリメントを選ぶ
サプリメントを選ぶ時には、
- ◎◎を飲んだだけで、〇日で血糖値が△△まで下がった
というような、キャッチコピーに目を取られがちですが、それでは間違ったものを選択してしまう可能性があります。
上に書きましたように、
糖尿病治療薬の作用機序は、
- インスリンの分泌を促進する
- インスリンの効きを良くする
- 糖の吸収を抑えたり、糖の消費を高める
しかないのですから、サプリメントにも、この3つの作用しか期待出来ません。
ですから、
サプリメントを選ぶ基準は、
- どのような作用機序なのか
- 科学的根拠があるのか
という2点に注目してください。
その点に注目して評価した結果、
現時点(今後増える可能性もありますが)で推薦できるのは、
の4品ではないでしょうか。
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なお、通常このような複数の商品の紹介では、
1位 ◎◎
2位 〇〇
3位 △△
と紹介するサイトが多いのですが、このサイトではそれはできません。
医薬品の優劣を評価するには、
- 二重盲検試験
- 非劣性試験
という、医者も患者も、誰が何を服用しているか分からない、という試験で、2つの医薬品の効果を調べなければできないからです。
- 料金が安いから良い
- 飲みやすいから良い
という評価法もありますが、
- 高くても効果があれば良い
- 苦くても効果があれば良い
と、貴方は思うかも知れませんので、あえて順位付けをしませんでした。
私が、糖尿病に良いと思うサプリメントは、
の4品ですが、すでにこのサイトでもご紹介していますので、そのページをご覧下さい。
なお、4商品のページを全部読むのは大変だと思い方には、明日にでも、サマライズ編をアップさせていただきます。
血糖値を下げるにはサプリメントの使用も有効です。
サクリメントの選択に際しては、
- どのような作用機序なのか
- 科学的根拠があるのか
という2点に注目してください。
しかし、
糖尿病のサプリメントは、
あくまでも、
食事療法の補助手段
です。
糖尿病のサプリメントは、糖尿病の治療薬ではないことを理解した上で使ってください。
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