糖尿病の血糖値は食事のGI値の影響が大きい

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

糖尿病の食事療法やダイエットでGI値という言葉を良く耳にしますが、

GI値を知っていますか?

GI値とは糖に変わる早さ

GI値とは糖質の吸収速度のことをいうのですが、

糖尿病の食事療法ではGI値が非常に重要なのです。

血糖値がやや高いヒトはGI値の低い食品を食べるようにすべきなのですが、

GI値の低い食品とはどんな食品なのでしょうか?。

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GI値を知っていますか?

炭水化物は消化管で分解されブドウ糖という糖の状態になって血管に吸収されます。

食事によって血糖値は上昇しますが、インスリンが分泌され、その働きによって筋肉で使われたり肝臓に蓄えられたりするのですが、、

 

糖尿病患者では、

  • インスリンの分泌不足
  • 筋肉や組織でのブドウ糖の取込みが悪くなるGI値とは糖に変わる早さ

そのため、

食事後の血糖値がなかなか下がらなくなったり、空腹時でも血糖値が高い状態のままのなってしまうのです。

 

最近、糖尿病の食事療法や、ダイエットでGI値という言葉を良く耳にしますが、

 

GI値とは、Glycemic Index(グリセミック・インデックス)の略で、炭水化物が消化されて糖に変化する速さをブドウと相対的に表した数値なのです。

 

つまり、

食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、摂取2時間までに血液中に入る糖質の量を計ったものなのです。

 

ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇率を100として、各食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを相対的に表わしています。

 

GI値が低ければ低いほど血糖値の上昇が遅くなり、インスリンの分泌も抑えられるので、糖尿病や、糖尿病予備軍では出来るだけGI値の低い食品を多く取ることが勧められるのです。

GI値は、1990年代に脚光をあびはじめ、1998年にFAO/WHO(世界健康機構)から、GI値に関するレポートが発表されました。
 
さらに2003年にWHOから「過体重、肥満、2型糖尿病の発症リスクを、低GI食品が低減させる可能性がある」というレポートが出されるなど、
 
さまざまな研究結果が発表され、食物繊維が多く、エネルギー密度が少ない、GIの低い食品が糖尿病の予防に良いといわれているのです。
 

GI値の高い食材は血糖値を急激に上げ、低い食材は血値をゆっくり上げます。

糖尿病患者や糖尿病予備軍の食事、そして「太らない体」をつくるためにも、GI値の高い食品をなるべく控えることが推奨されています。

 


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推奨されるGI値は60以下

糖尿病患者や糖尿病予備軍の食事では、GI値を60以下にすることが望ましいとされています。

 

しかし、どの食品がGI値60以上で、どの食品がGI値60以下なのか、、、

食品群でいえば、

  •  炭水化物(白米、パン、麺類)はGI値が高い
  •  肉、魚、野菜はGI値が低い

と考えて間違いありません。

 

GI値が高い食材は炭水化物類です。

白米、もち、うどんなど、食パンなど日本人の主食は非常にGI値が高いので、食べ過ぎには注意が必要です。

 

しかし、玄米、五穀米、ライ麦パン、全粒粉パンなどはGI値が低いので、これらに変更すれば安心です。

 

GI値は食品の食物繊維の含有比率、調理や加工方法、組合せ、咀嚼回数などで変わるので、米やパンでは、精白されたものよりも全粒穀物が入っていた方が、吸収が遅くなり、GI値も低いのです。

 

炭水化物はGI値が高い

 

また、当然のことですが、砂糖を多く含んだ食品はGI値が高いので要注意です。

豆類や果物もGI値が高い

 

GI値の目安

食事のたびに、GI値の一覧表を見ながら考えることでは食事の楽しみがなくなってしまいます。

そこで、最低限、下記のことを憶えていればその都度GI値を値を調べる必要はありません。

  • GI値が60以下 : 肉類、魚介類、乳製品、野菜類(イモ類を除く)
  • GI値が60以上 : 大部分の炭水化物、砂糖

 

この2点を頭に置いて、出来るだけGI値60以下の食品を多く摂るように心がけてください。

注意点は、外食での食事、加工食品、ジュース、缶コーヒーなどがGI値が高いのです。

「見えない砂糖」には、充分に気を配る必要があるのです。

 


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食べ方でも血糖値の上昇が変わる

オーストラリアのシドニー大学では、GI値が55以下の食品を低GI食品と定めていますが、低GI値で食事で利用しやすく、栄養価も優れた代表的な食品として牛乳をあげています。

牛乳や乳製品のGI値は20から30位ですが、ご飯と牛乳を組み合わせたときのGI値を検討した研究で、

  1. 牛乳をご飯を食べる前に飲んだ場合
  2. 食べながら飲んだ場合
  3. 食べた後で飲んだ場合

を比較したところ、

血糖値の上昇には違いがみられ、いずれもご飯だけを食べた場合よりGI値が低下したそうです。

 

GI値は食品の食物繊維の含有比率、調理や加工方法、組合せ、咀嚼回数などで変わるので、

食べ方によってもGI値が変わるのです。

  • ゆっくり食べる
  • 野菜と一緒に食べる

などの食べ方の工夫でも血糖値の上昇は変わります。

  ⇒ 糖尿病の血糖値は食べる順番で変わる

 

逆に言えば、GI値が低いからといって食べ過ぎては何の意味もありません。GI値が高かろうが低かろうが最終的にからだに吸収され、エネルギー量は変わらないのです。

また、運動療法も行っている人は、食後1時間から2時間にウォーキングなどの運動をすると、食後高血糖の改善に効果的だといわれています。

糖尿病予備軍のあなたも、食材、食べ方などを工夫することによって、糖尿病から遠ざかることができます。

 

あなたに合った食事療法プログラムを見つけて実践してください。

   ⇒ スタンダード糖質制限食のやり方

 

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