糖尿病の血糖値は食べる順番で下がる

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

このサイトでは既に御紹介したことがありますが、

食後血糖値は食べる順番で変わります

 

サキベジの食べる順番で糖尿病の血糖値が変化する

関西電力医学研究所の研究グループは、

魚料理や肉料理と白米との食べる順番により食後の血糖値が変わる

ことを発表しました。

 

食事内容は全く同じでも、

食べる順番を変えるだけで糖尿病の予防ができるのですが、

あなたは食べる順番を考えていますか?

 

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「食べる順番」が糖尿病の血糖値に影響する

関西電力医学研究所は、

 同じ食事内容でも食べる順番を変えると食後の血糖値の上昇が是正され糖尿病の予防ができる

という論文が、欧州糖尿病学会誌に掲載されたとプレスリリースしました。

 

Meal sequence and glucose excursion, gastric emptying
and incretin secretion in type 2 diabetes: a randomised, controlled
crossover, exploratory trial

     ⇒ 関西電力医学研究所プレスリリース

 

同研究グループは、

  • 2型糖尿病の患者 : 12人
  • 健康な人  : 10人

を対象にして、

  1. 米飯を先に食べた場合
  2. 米飯の15分前に魚(サバの水煮)を食べた場合
  3. 米飯の15分前に肉(牛肉の網焼き)を食べた場合

について、食後4時間の血糖値の変化を調べたのです。

 

その結果、

糖尿病患者でも患者な人でも、

  1. 魚が先では米飯が先より食後血糖値の上昇が30%低い
  2. 肉が先では米飯が先より食後血糖値の上昇が40%低い

という結果が得られたのです。

 

食べる順番で食後血糖値がw変わり糖尿病の予防ができる

 

さらに、

魚を先に食べた人や肉を先に食べた人では、米飯を先に食べた人に比べて、

  1. インクレチンが食後30分で約2倍多く分泌されていた
  2. 胃の動きが緩やかになり米飯が吸収されるまでの時間が約3倍遅くなった

ということも分かったのです。

 

インクレチンは、食事中の炭水化物の量に応じて小腸から分泌され、膵臓からにインスリンの分泌を促進して血糖値を下げる作用があるホルモンですが、糖尿病治療薬であるDPP阻害薬、ジャヌビア錠(MSD社)などはインクレチン薬なのです。

 

研究グループでは、米飯より野菜を先に食べると、食物繊維の働きにより、食後の血糖値の急上昇が抑えられることが知られているが、

 

さらに、

 「野菜→魚→肉→米飯

の順でゆっくり食事をすれば、より良い効果が得られると話しています。

 


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野菜を先に食べると血糖値は上がらない

野菜から先に食べると食後の血糖値の上昇を抑えることができることは良く知られています。

  1. ご飯→唐揚げ→サラダ
  2. サラダ→唐揚げ→ご飯

の順番で食べ、食後の血糖値の変化を比較した実験がありますが、

 

サラダ→唐揚げ→ご飯 の順番で食べた方が血糖値の上昇が少ないのです。

 

食べる順番で糖尿病の血糖値の上昇を抑えられる

 

2015年11月18日に放送された「健康カプセル・元気の時間」でも、

血糖値を下げる極意として野菜から食べる

を紹介していました。

 

健康カプセルで食べる順番で糖尿病の血糖値の上昇を抑制すると放送

 ⇒ 健康カプセルで糖尿病の血糖コントロールの極意を

 

野菜から先に食べると血糖値が上がらない理由として、野菜の食物繊維は炭水化物である白米の吸収を穏やかにするためだと考えられていましたが、

 

今回の関西電力医学研究所の研究グループにより、

糖尿病の予防や治療で注目されているインクレチン(GLP-1、GIP)の分泌を促進する

ことも明らかになり、

 「食べる順番は血糖値の上昇を抑えて糖尿病の予防に効果がある

ということの科学的根拠が示されたといえるでしょう。

 

食事により急激に血糖値が上昇すると膵臓からのインスリンが大量に分泌されるため、これが毎食後に繰り返されると膵臓は疲弊してインスリンの分泌が低下してしまい、糖尿病の原因になるのです。

 


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食後の血糖値を上げるのは炭水化物だけ

食べる順番を変えることに加えてもう一つ重要なことがあります。

  血糖値を上げるのは炭水化物だけ

だということです。

 

食物は三大栄養素といわれる、

  1. 蛋白質
  2. 炭水化物
  3. 脂肪

と、ミネラル・ビタミンで成り立っていますが、血糖値を上げるのは炭水化物だけなのです。

 

アメリカの研究グループも炭水化物を最後に食べる「カーボ・ラスト」が食後高血糖の予防に有効だと発表しています。

 

炭水化物を摂り過ぎていませんか

肉や魚をいくら食べても食後の血糖値は上がらないのです。

食べる順番を変えると血糖値を上がらず糖尿病の予防に有効です

 

血糖値が高い貴方は、炭水化物を摂り過ぎていませんか?

  • 糖質ゼロ
  • 主食を食べない

などとする「糖質制限」の本を良く目にします。

 

しかし、

 今後一切、白米やウドン、パンを食べない!

こんなことが今後一生続けられますか?

炭水化物も私達の体に必要な栄養素です。

しかし、血糖値が高い貴方は、炭水化物を摂り過ぎているかも知れません。

  1. 朝食のパンを半分にする
  2. 夕食のご飯を半分にする

これでも充分なのです。

 

糖尿病の食事療法は病人食ではありません、糖尿病の食事療法は健康食、長寿食なのです。

貴方に合った、長く続けられる食事法を探してください。

  ⇒ スタンダード糖質制限食のやり方

 

サプリメントも活用する

また、炭水化物を摂り過ぎた!というときにはサプリメントも有効です。

血糖値を下げる!、糖尿病が治る!と様々なサプリメントが販売されていますが、科学的根拠のあるものを選ぶことが大切です。

私が良いと思っているのは、「菊芋」と「トマト」です。

特に菊芋は食べるインスリンとして民間療法薬として使われてきたのですが、

食物繊維であるイヌリンを豊富に含み、

食後の血糖値の上昇を抑えることが科学的に証明されています。

 

食べる順番を変えると食後血糖値が抑えられ糖尿病の予防に有効です

 

⇒ 菊芋は食べるインスリン

 

糖尿病の予防には食後高血糖を抑える必要があります。

それには、

  1. 食べる順番を変える
  2. 必要に応じてサプリメントを活用する

貴方も是非実行してみてください。

 

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