糖尿病の血糖値を下げるための食事の摂り方
糖尿病では血糖値を下げる必要がありますが、
血糖値を下げるには食事のコントロールが一番効果が有るのです。
糖尿病治療の原則は、
- 食事療法
- 運動療法
が、基本で、
食事療法や運動療法で血糖値の改善が見られなかったときに薬物療法を開始するのです。
しかし、
多くの糖尿病患者では食事療法や運動療法を疎かにして薬に頼ってしまうのです。
しかし、
糖尿病での食事の摂り方はそんなに難しいことではありません。
もう一度、食事療法について考えてみませんか?
栄養バランスの良い食事をすること
糖尿病は生活習慣病ですから、まず第一に食生活を見直す必要があります。
メタボは糖尿病の大きなリスクファクターですから、食生活を見直す、といったときに第一になにを思い浮かべますか?
- 食べ過ぎを控える
でないのです。
一番大切なことは、『必要な栄養素をバランス良く摂る』ということです。
食べる量を半分にしても、食事内容のバランスが良くなければ、「食生活の改善」にはなっていないのです。
バランスよく食べる
単に食べる量を減らすだけでは身体が必要とする栄養が充分に取れず、活動量も減って筋力も低下します。逆に多すぎると中性脂肪量が増えて脂肪細胞や肝臓に蓄積され、インスリンの効果が出にくくなります(インスリン抵抗性が高まる)。
栄養素が不足すると返って空腹感を起こすので、必要な栄養素を過不足なく摂ることが必要なのです。
栄養素をバランス良く摂取するために重要なのが、「PFCバランス」です。
Pは蛋白質、Fは脂肪、Cは炭水化物です。この三大栄養素をバランス良く摂れるような食事内容を心掛けてください。
肥満傾向にある方の食事内容は、FとCが多いといいます。
ファストフードや唐揚げなどの揚げ物、ラーメンとライス、などの食事が多くはないですか?
必要エネルギー数は性別や年齢でも異なりますが、
- 成人男性では1日に1,600kc、
- 成人女性では1,300kc
も摂取すれば充分なのですが、
1,600kcの食事では
- 炭水化物が50~60%
- 蛋白質が15~18%
- 脂肪が20~25%
が理想的なのです。
ビタミンや食物繊維もタップリと
栄養素を効果的に利用するためには、ビタミンやミネラルが不可欠です。
また、肥満や高血糖の改善に欠かせないのが食物繊維です。食物繊維は胃の中で膨らむことから満腹感を与え、食べ過ぎ防止に効果が有ります。
また、野菜に多い水溶性食物繊維は糖や脂肪の吸収を遅らせると同時にインスリンの働きを助けるのです。例えば、白米よりも玄米や五穀米の方が食後の血糖値の上昇を抑えることができます。
食物繊維の目標値は、男性では19g、女性では17g以上といわれています。糖尿病や糖尿病予備軍の方は、主食に玄米や五穀米、パンであれば全粒粉などの精製度の低い穀類を摂るように心掛けるべきです。
また、野菜やきのこ類、海藻、豆類などを心掛けて食べるようにすれば食物繊維が充分摂ることができます。
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栄養バランスピラミッド
栄養素をバランス良く摂るというと難しいことのように感じるかも知れませんが、それほど難しいことではありません。
食品は種類や役割によって下図の4群に分けられます。
このグループを意識して食べるものを選ぶことで、例え外食でも比較的簡単にバランスを保つことができます。
例えば、お昼にカレーライスを食べるときには、
穀類 : ご飯
肉 : 肉
脂質 : カレールー
で、不足するのは野菜類ですから、野菜サラダを添えるようにしましょう。
また、牛丼を食べるときには、
- 穀類 : ご飯
- 肉 : 牛肉
- 脂質 : 牛脂
で足りないのは豆類や海藻ですから、ワカメの味噌汁を添えるなどとすれば良いでしょう。
こうして考えると、何か気付きませんか?
そうです。
和食は非常にバランスが良いのです。
焼き魚定食を食べるときのことを考えてください。
- 穀類 : ご飯
- 魚 : 焼き魚
- 野菜 : 付け合わせの大根おろし、煮物
- 豆類 : 味噌汁、豆腐、ワカメ
日本食は非常に栄養バランスが良いのです。
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最近、糖尿病が急激に増えた背景には食生活の西洋化だとする説もあるのです。ファストフードや揚げ物が多い食事がメタボを誘発しているとも考えられるのです。
栄養バランスを考えて食事を選ぶことを習慣づければ、ランチを選ぶ時にも楽しくなります。
食生活の見直しが、あなたを糖尿病から遠ざけることができるのです。
最初はどうしても難しい、仕事も忙しく、食事のメニューを考える時間が無い、
というような方は、「食事法プログラム」を利用するのも一つの方法です。
DVDやテキストのメニューに沿って3週間ほどやってみれば、どのような食べ物の組み合わせが良いのかが自然と身につくのです。
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