飼い犬が糖尿病なら飼い主も糖尿病になるリスクが高い

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

糖尿病は人間だけでなく犬や猫などの動物でも糖尿病を発症し、

最近ではペットの猫や犬で糖尿病が急増しています。

犬の糖尿病の発生率はだいたい200頭に1頭の割合で約0.5%だと言われています。

 

糖尿病の予防は飼い犬を糖尿病にさせないこと

 

日本人の男性では16.3%、女性では9.3%が糖尿病ですから、

人間に比べて罹患率は低いのですが、

一般的には小型犬に多く発症し、メスはオスより約2倍も発症率が高いですから、

小型犬の雌での発症率はもっともっと高いでしょう。

 

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飼い犬が糖尿病なら飼い主も糖尿病になるリスクが高い

あなたは犬を飼っていますか?

あなたの犬は糖尿病ですか?

 

飼っている犬が糖尿病だと飼い主は糖尿病のリスクが高いというのです。

 

これはスウェーデンのウプサラ大学の研究グループが、

Rachel Ann Delicano氏らが世界的に権威のある科学雑誌BMJ誌に、

飼い犬が糖尿病だと飼い主は糖尿病の発症リスクが高い

という研究論文を発表しました。

 

 

The shared risk of diabetes between dog and cat owners and their pets: register based cohort study.

Data indicated that owners of a dog with diabetes were more likely to develop type 2 diabetes during follow-up than owners of a dog without diabetes. It is possible that dogs with diabetes could serve as a sentinel for shared diabetogenic health behaviours and environmental exposures.

 

詳しく見る ⇒ 原著論文

 

研究グループは、

スウェーデンの動物医療保険や保健福祉庁などの登録情報を基にして、

  • [飼い主]&[飼い犬] 20万8,980組
  • [飼い主]&[飼い猫] 12万3,566組

を対象に、

  • 飼い主の糖尿病
  • 飼い犬や猫の糖尿病

の関係を5年間に亘って追跡調査したのです。

 

追跡期間中の糖尿病の罹患率は、

  • 犬の飼い主では7.7/1,000人年、飼い犬では1.3/1,000匹年
  • 猫の飼い主では7.9/1,000人年、飼い猫では2.2/1,000匹年

でしたが、

 

飼い犬と飼い主の糖尿病の関係を調べたところ、

飼い犬が糖尿病の時の飼い主の糖尿病の罹患率は飼い犬が糖尿病でないときよりも1.3倍高い

ということがわかったというのです。

 

もう少しかみ砕いて言えば、

飼い犬が糖尿病なら、飼い主も糖尿病になるリスクが高い

ということなのです。

なお、

飼い猫都内主の糖尿病には関連性がなかったそうです。

 


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犬の散歩は糖尿病の予防に効果がある

犬の糖尿病と飼い主の糖尿病がどのような関係にあるのか、、

研究グループは、

「糖尿病の犬は糖尿病を引き起こす健康行動や環境への曝露を共有するための番兵として役立つ可能性がある」と結論しています。

 

ややわかりにくいのですが、

犬や猫の糖尿病の原因は肥満だと言われています。

肥満の原因は[食べ過ぎ]や[運動不足]が大きな要因ですから、[犬が運動不足]になれば[飼い主も運動不足]になり、糖尿病のリスクが上がる ということなのでしょう。

 

犬と猫の違いは、犬は散歩させますが猫は散歩させないからなのでしょう。

 

飼い犬の関係とは異なりますが、

親が糖尿病だと子供も糖尿病になりやすいという事実があります。

 

親が運動不足で食べ過ぎであれば、子供も運動不足で食べ過ぎになる傾向があるからなのでしょう。

 

糖尿病は遺伝病ではありませんが、糖尿病体質は遺伝すると言われます。

糖尿病体質は遺伝する

[糖尿病体質]に環境要因である[食べ過ぎ]や[運動不足]が加われば糖尿病のリスクが高まると言うことなのです。

 


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まとめ

猫や犬の糖尿病の原因は肥満だということがはっきりしています。

そして肥満の原因は[食べ過ぎ]や[運動不足]ですから、

飼い犬や飼い猫の糖尿病は飼い主の責任なのです。

 

[飼い犬が運動不足]で糖尿病になれば[飼い主も運動不足]で糖尿病のリスクが高まるということなのでしょう。

犬を飼っている方はしっかり散歩をして犬と自分の運動不足を解消して糖尿病を予防してください。

 

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