超加工食品の食べ過ぎは糖尿病のリスクを上げる

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

超加工食品をご存じですか?

超加工品の食べ過ぎは、

  • がんのリスクを高める
  • 糖尿病のリスクを高める

ということが最近の研究で明らかになっています。

あなたは超加工食品をどれくらい食べていますか?

いったい、超加工食品とは何なのでしょう。

 

Sponsored Link

 

糖尿病のリスクを上げる超加工食品とは何か?

超加工食品とは何なのでしょう?

2019年7月19日の朝日新聞デジタルの記事をみると、

「超加工食品」という言葉を聞いたことがありますか? 

カップ麺や袋入りスナック菓子、炭酸飲料などが典型的な超加工食品で、

最近、超加工食品とがんや死亡率、肥満との関連について多くの研究結果が発表されています。

とあります。

 

食品は加工の程度によって、ブラジル・サンパウロ大学の研究者の提唱したNOVA分類により4つに分類されています。

 

NOVA分類

分類  分類  概要
分類1  未加工品、
 最低限の加工品
植物の種、実、葉。動物の肉や乳、卵。およびこれらを粉砕乾燥冷凍などしたもの。
分類2  加工した料理素材 圧縮、生成、製粉などされたもの。海水から作った塩やオリーブオイルなど。
分類3  加工食品 未加工品に加工した料理素材を加えて簡単に作った食品。
野菜や肉の塩漬け、パン、チーズ。
分類4  超加工食品 5種類以上の素材を含み、工業的に成形され、酸化防止剤や保存料などを含むもの。

 

超加工食品で代表的なものは、

  • 炭酸飲料
  • スナック菓子
  • マーガリン
  • クッキー
  • ケーキ
  • シリアル
  • ホットドック
  • ハンバーガー
  • インスタントラーメン
  • レトルトカレー

などのような食品なのです。

 


Sponsored Link

 

超加工食品お食べ過ぎはがんのリスクを上げる

フランスで超加工食品に関する大規模な疫学調査がおこなわれています。

この研究では、

成人10万人を対象に、

超加工食品の摂取量とがん発症、

を5年間に亘って追跡調査したのです。

 

Consumption of ultra-processed foods and cancer risk: results from NutriNet-Sant? prospective cohort

 

詳しく見る ⇒ 原著論文

 

 

その結果、

食超加工食品の摂取量とがん発症には相関関係が認められ、

超加工食品の摂取量が10%多いと、

  • がん全体のリスクが12%上昇する
  • 乳がんのリスクが11%上昇する

という結果が得られたのです。

 

超加工食品の食べ過ぎは糖尿病リスクを上げる

以前にも、

炭酸飲料の飲み過ぎは糖尿病の原因

スナック菓子やインスタント食品の摂りすぎはダメ

などをお知らせしましたが、

超加工食品の食べ過ぎはがんのリスクをも上げるのです。

 

フランスの研究グループは、

超加工食品の摂取量が10%増えると糖尿病リスクは15%上昇する

という研究論文を発表しています。

 

Ultraprocessed Food Consumption and Risk of Type 2 Diabetes Among Participants of the NutriNet-Santé Prospective Cohort

 

詳しく見る ⇒ 原著論文

 

この研究では、

  1. 2009~2019年の10年間に亘り、
  2. 約10万5,000人(平均年齢 43歳)のフランス人を対象に、
  3. 食事内容と

を調べたのです。

食事内容では3,500種類以上の食品の摂取について調べられました。

 

その結果、

超加工食品の摂取量が10%増える毎に糖尿病のリスクが15%増加する

ことが明らかになったのです。

 

具体的には、

  • 超加工食品の摂取量が100g増える毎に糖尿病のリスクが5%増加した

のですが、

  • 加工度の少ない食品を摂取すると糖尿病のリスクは9%減少した

のです。

 

さらに、

超加工食品をたくさん食べている人では、

  1. 喫煙
  2. 肥満
  3. 運動不足

の傾向がみられ、

  1. 加工肉や脂肪の多い肉の摂取量が多い
  2. 全粒穀物お摂取量が少ない
  3. 野菜や果物の摂取量が少ない

ということも分かったそうなのです。

 


Sponsored Link

 

まとめ

現代社会では超加工食品の摂取量をゼロにすることは非常に困難ですが、

フランス政府は2021年までに超加工食品の消費量を20%削減する目標を掲げています。

 

そして、

加工食品のすべてが悪いわけではなく、牛乳やチーズやヨーグルト、オリーブオイルなどの加工食品はは健康に良いとされています。

 

要するに、

偏った食生活を避けるということが最も大事なことのようです。

 

関連記事(一部広告を含む)

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ