糖尿病の予防ではグルコーススパイクといわれる食後高血糖を抑えること

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

糖尿病の予防では何が一番大切でしょうか?

  1. 減量する
  2. 運動をする
  3. 糖質を制限する
  4. カロリーを制限する
  5. 甘い物を控える

いろいろあると思います。

どれも正解ですが、本質的には正解ではありません。

 

糖尿病の予防で一番大切なことは、

グルコーススパイクを抑える

ことなのです。

 

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グルコーススパイクとは食後高血糖のこと

最近「グルコーススパイク」ということばを良く聞きますが、

グルコーススパイクとは食後高血糖のことです。

 

もう少し具体的にいえば、

食後2時間目の血糖値が140mg/dl以上になることです。

 

 

少し前になりますが、

NHKスペシャル「血糖値スパイクが危ない」~見えた!糖尿病・心筋梗塞の新対策~では、

グルコーススパイクは糖尿病を進行させるだけでなく、

  1. 糖尿病の悪化
  2. 動脈硬化の原因
  3. 心筋梗塞の原因
  4. 認知症の原因
  5. がんの原因

になるとして特集を放送しました。

 

 

詳しく見る ⇒ 食後高血糖のグルコーススパイクは心筋梗塞や認知症の原因

 

食後2時間目の血糖値が「140mg/dl以上」になると食後高血糖と言われるのですが、

これは、

国際糖尿病連合(IDF)は2007 年に「食後血糖値の管理に関するガイドライン」を発表していますが、

食後の血糖値の管理目標として、

食後2 時間目の血糖値が140mg/dl未満

としたことに基づいているのです。

 


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グルコーススパイクを抑えて糖尿病を予防するには

グルコーススパイクといわれる食後高血糖を抑えるのは簡単です。

食事の炭水化物を減らす

これで万全です。

 

食後の血糖値を上げるのは炭水化物(糖質)だけです。

肉を食べても血糖値は上がりません。

 

炭水化物の量を減らせば食後の血糖値は確実に下がるのです。

 

しかし、それができないから問題なのですよね、、、

 

そこで、食後の血糖値を上げないその他の方法を紹介します。

 

食べる順番でグルコーススパイクを抑える

ベジファーストという言葉を聞いたことがあると思います。

 

ベジ(ベジタブル)を先に食べる、

ということで、食事では野菜から先に食べ、ご飯やパンなどの炭水化物はその後に食べるということです。

 

カーブ・ラスト、ベジ・ファーストのどちらが食後高血糖を予防するのか?

 

関西電力の医学研究所のグループは、

糖尿病患者を対象に、

  1. 白米を食べてから野菜を食べる
  2. 野菜を食べてから白米を食べる

と、食べる順番を変えて食後の血糖値を測定しました。

 

その結果、

「野菜を食べてから白米を食べる」と「白米を食べてから野菜を食べる」よりも、

  • 食後30分後の血糖値が45mg/dL低い
  • 食後60分後の血糖値が21mg/dL低い

という成績が得られ、

「野菜を食べてから白米を食べる」ことによって食後の血糖値の上昇が抑えられる

ことが分かったのです。

 

 

詳しく見る ⇒ 食後高血糖を防ぐにはベジファースト

 

野菜を先に食べることによって、野菜の食物繊維が糖の吸収を緩やかにするのです。

 

肉や魚を先に食べることによっても食後高血糖が抑えられることが分かっていますが、

肉や魚の蛋白質が腸からGLP-1というホルモンの分泌を亢進させることによって、

胃の動きが緩やかになり食物の胃からの排泄時間が延長することによって糖の吸収が穏やかになるのです。

 

食後の運動で食後高血糖を抑える

食後高血糖を抑えるもう一つの方法は「食後の運動」です。

食後の有酸素運動は、筋肉による血中のブドウ糖の取込みを促進し、

食後の血糖値の急上昇を抑えるのです。

 

 詳しく見る ⇒ 運動で食後高血糖が下がった

 

厚生労働省では、血糖コントロールを改善するために、

  1. やや速めに歩く中強度の運動を、
  2. 1回20~60分程度
  3. 週3回以上

おこなうことを推奨しています。

 

食後高血糖を抑えるには、

  1. 食後30分以内
  2. ウオーキングなどを20分

か効果的だといわれています。

 


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まとめ

 

グルコーススパイクといわれる食後高血糖は、

  • 糖尿病の原因になる
  • 糖尿病を悪化させる

だけではなく、

  • 脳卒中のリスクを高める
  • がんのリスクを高める
  • 痴呆症のリスクを高める

などが明らかになっており、どうしても防がなければなりません。

 

グルコーススパイクといわれる食後高血糖を防ぐには、

  1. 糖質の摂取を減らす
  2. 食べる順番を変える
  3. 食後に運動をする

などいくつかの方法がありますが、

 

食後高血糖を抑える最も有効な方法は、

  • 何を食べると食後高血糖になるのか?
  • どの位食べると食後高血糖になるのか?

をしっかり知ることです。

 

詳しく見る ⇒ 食後高血糖のグルコーススパイクを抑えて糖尿病の予防

 

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