あずきは糖尿病の血糖を下げる

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

10月2日発売の月刊誌『健康』10月号をご覧になりましたか?

煮あずきが糖尿病の隠れた妙薬!血糖の下げに即効

という内容です。

あずきは血糖値を下げ糖尿病に良い食品

 

あずきが糖尿病に良い食品だということは前から言われていましたが、

どうしてあずきが糖尿病に良いのか?

あなたはご存じですか。

今日からあずきを食べてください。

 

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煮あずきは血糖値を下げる

健康雑誌、健康は主婦の友社が出版している月刊誌『健康』の、

10月号の特集は、

【煮あずき】がヘモグロビンA1cを下げ、糖尿病に効く。がんを撃退し、デトックス効果も!

というものです。

 

内容は、

・ヘモグロビンA1cが下がる!
 血糖値が正常に! がんも消失した!! 【煮あずき】がスゴイ!! 6つの理由!!
・ヘモグロビンA1c下げに効く!【煮あずき】の作り方
・【煮あすき】を3食食べ続けたらヘモグロビンA1cが正常値に!
    インスリン注射を手放せた
・指先の壊疽、失明、がんになる確立も引き上げる糖尿病。
       急ぎ改善させるために【煮あずき】を!
・あずきに含まれるポリフェノールがインスリンの効きやすい体にして、
     血糖値の上昇を抑え、糖尿病に効く 
・【煮あずき】とかぼちゃの組み合わせは、最強の「糖尿病の薬」。
 失明寸前だった糖尿病が奇跡的に改善した例も! 
・あずきを煮た【煮あずき汁】は栄養の宝庫。カリウムでむくみ、高血圧に効く。
   さらに糖尿病の合併症である腎臓病を予防 
・あずきには、多くの食物繊維が含まれている! 
   その食物繊維が腸内フローラを整え、インスリンの効き目を上げる!
・マクロビの本部で習った【煮あずき】。健康でも2~3kg、
      病気だと4~5㎏あるという宿便がみごとに出切る!
・体験談 便器にたまって流れないほど宿便が出た!なぜか真っ白い便も
・体験談 5日目に、いつもの3倍の便が出て、5㎏もダイエットできた

と、30頁に亘って紹介しています。

煮あずきが糖尿病の高血糖に良い

この特集では、

調味料は使わず、ただあずきを水で煮るだけの【煮あずき】

の効果を紹介していますが、あずきが糖尿病を始め健康に良い食材であることは古くから知られています。

 

ご自分で詳しく読みたい方は是非購入(740円)して読まれたら良いかと思いますが、お忙しいあなたに代わって、あずきの糖尿病に対する効果をご説明したいと思います。

酢玉ねぎも糖尿病に良いとブームですが、酢玉ねぎの効果はチョット、、、ですが、あずきは本当に良いですよ。

   詳しく見る ⇒ 酢玉ねぎは糖尿病に効果がない?

 


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あずきは抗酸化作用が強い

あずきはマメ科の一年草本で、国内では、北海道(48,700トン)、兵庫県(545トン)、岩手県(378トン)が主な産地です。

北海道で80%が生産されており、北海道のその年の気象によって収穫高が大きく左右されるために、収穫前にそれを先物買いしたり売ったりという先物取引が盛んで不作の時には暴騰し、梶山季之の小説「赤いダイヤ」て有名になりましたね、、、。

あずきの自給率は、10年前の約76%から約58%に低下し、主な輸入先は中国で、カナダ、オーストラリア、アメリカからも輸入されています。

 

あずきは血糖値を下げ糖尿病に良い食品

あずきは食品中で最も抗酸化物質が多い

雑誌・健康でも特集であずきを取り上げたのは、あずきは非常に多くの抗酸化物質が含まれているからです。

抗酸化物質とは、活性酸素を抑えて体を守る作用の物質です。

活性酸素は、タバコ、酒、食生活の乱れ、環境汚染、紫外線の増加など外部からよくない刺激を受けると、体内の活性酸素が増加して、癌や様々な病期や老化の原因になり、糖尿病を悪化させる原因物質でもあるのです。

 

  詳しく読む ⇒ 活性酸素は糖尿病の原因

 

活性酸素を抑える物質は、

  • フィトケミカル(植物性食品に含まれる物質)
    カロテノイド(βカロテン;ルテイン,アスタキサンチン,リコピン)
    ポリフェノール(アントシアニン,ケルセチン,ルチン,カテキン,イソフラボンなどのフラボノイド等)
  • ビタミン(ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC)
  • CoQ10、αリポ酸

などがあるのですが、あずきには抗酸化物質であるポリフェノールが食品で一番多く含まれるのです。

アメリカの農務省のRonald L. Priorらの研究者グループは、果物、野菜、木の実、スパイス、ハーブなど100種類の食材について抗酸化物質の含有量を調べたのですが、Small Red Bean、いわゆる赤い色をした豆、あずきが最も多く含んでいたのです。

  詳しく見る ⇒ Largest USDA study of food antioxidants reveals best sources

 

Rank  Food item     Serving size size   Total antioxidant
1   Small Red Bean (dried)    Half cup       13727
2  Wild blueberry         1 cup         13427
3  Red kidney bean (dried)   Half cup        13259
4  Pinto bean            Half cup         11864
5  Blueberry (cultivated)    1 cup          9019
6  Cranberry            1 cup (whole)    8983
7  Artichoke (cooked)      1 cup (hearts)   7904
8  Blackberry            1 cup                      7701
9  Prune                                       Half cup                 7291
10  Raspberry                             1 cup                      6058
11  Strawberry                            1 cup                      5938
12  Red Delicious apple            One                       5900
13  Granny Smith apple           One                        5381
14  Pecan                                    1 ounce                  5095
15  Sweet cherry                       1 cup                      4873
16  Black plum                          One                        4844
17  Russet potato (cooked)    One                         4649
18  Black bean (dried)            Half cup                      4181
19  Plum                                    One                            4118
20  Gala apple                         One                            3903

上の表はJournal of Agnicultural and Food Chemistry;04 Juneから引用したので英語で表記されていますので、日本の食品名に治しました。

  1. あずきなど赤い豆類
  2. ブルーベリー(野性)
  3. 金時豆
  4. ウズラ豆
  5. ブルーベリー(栽培)
  6. クランベリー
  7. アーティチョーク(ゆでたもの)
  8. ブラックベリー
  9. プリューン
  10. ラズベリー
  11. いちご
  12. リンゴ(赤いデリーシャス)
  13. リンゴ(グラニー・スミス=青リンゴ)
  14. ペカン(ナッツ)
  15. スイート チェリー
  16. ブラック プラム
  17. ラセット ポテト(調理したもの)
  18. 黒フリホル豆(乾物)
  19. プラム
  20. リンゴ(Gala apples)

なんと、1/2カップのあずきは1カップのブルーベリーと同量の抗酸化物質であるポリフェノールを含んでいます。

また、金時豆、うぐいす豆も非常に多くのポリフェノールを含んでいるのには驚きますね。

野菜や果物は強い太陽の紫外線から身を守ったり、光合成で生じるフリーラジカルに対応するためにいろいろな防衛手段が備わっており、野菜や果物の特有の色であるファイトケミカルズ(植物化合物)には強い抗酸化作用があるのです。

トウモロコシの黄色、ルテインの色、メロンやカボチャ、マンゴーのオレンジ色はベータカロテン、トマトやスイカの赤はリコピン、カボチャの黄色はベータ・カロテンなのです。

 


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あずきはGI値も低く血糖値を下げる

あずきには食物繊維が豊富に含まれ、GI値も低い食材です。

GI値とは、Glycemic Index(グリセミック・インデックス)の略で、炭水化物が消化されて糖に変化する速さをブドウ糖と相対的に比較した数値です。

ブドウ糖が消化管から吸収されて血糖値を上げるスピードを100として、それに比べて食後血糖値を上げる数字を表し、GI値が低ければ低いほど食後血糖値の上昇が遅くなり、インスリンの分泌も抑えられるので、糖尿病の人ではGI値が60以下の食品を摂ることが薦められています。

 詳しく見る ⇒ 糖尿病の血糖値は食事のGI値の影響が大きい

あずきはGI値が低く糖尿病の食後血糖値を上げない

日本人が好んで食べてきた豆類は高ファイバー食品の代表で、GI値も低い食品ですから、血糖値が高い方は積極的に食べることをお薦めします。

GI値と カロリー(100g) 

  • あずき    45   339 kcal 
  • 枝豆     30   135 kcal
  • そら豆    30   108 kcal
  • 大豆     30   417 kcal
  • レンズ豆   55   353 kcal

しかし、日本人にとって豆料理というと、砂糖で甘くした「煮豆」が代表的な調理法ででが、味付けには用心が必要です。

 


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糖尿病の血糖値を下げるあずきの食べ方

日本人にとってあずきの食べ方は赤飯や冬至カボチャですね。

カボチャもβカロチンが多く、糖尿病には良い食べ物です。

 

マクロビオティックではあずきカボチャを推奨

マクロビオティック(Macrobiotic) は、昭和初期に食文化研究家の桜沢如一が考案した食事法で、「長寿法」を意味する食事法です。

マクロビオティックについてはまた改めて詳しくご紹介しますが、

 玄米をはじめとした穀物を主食に、旬の野菜や海藻の入った味噌汁、それに漬物を添えた食事法です

玄米や雑穀、全粒粉の小麦製品などを主食とし、野菜、穀物、豆類などの農産物、海草類を食べる食事法は糖尿病の食事療法と非常に似ています

 詳しく見る ⇒ マクロビオティック:日本CI協会

 

マクロビオティックの食事法では、糖尿病の食品として、「南瓜とあずきの煮合わせ」を薦めています。南京はカボチャです。

 

特効薬としては、あずきと南瓜の煮合わせを毎日の朝食に200gずつ食べることである

  1. あずき三勺と南瓜百グラムほどを小さく切って (三勺とは30mlです)
  2. さらに十センチ角くらいの昆布を小さく切ったものをいっしょにして
  3. 塩味を少しつけて水炊きしたものである

あずきカボチャは糖尿病の血糖値を下げる

いかがでしょうか。

 

マクロビオティックで糖尿病の食事法を紹介したサイトにはこんなコメントがありました。

あずきカボチャを食べ始めてから、血糖値を40~50近くも下げる事ができました。
さらに、あずきカボチャのお蔭で間食を抑える事ができました。
元々甘い物好きの私ですが、連日遅くまでの残業で、空腹感だけでなく、気力や思考力のエネルギーも著しく低下してしまい、どうしても間食をせざるを得ませんでした。
甘い物は一時的にエネルギーを回復できてもまたすぐに低下してしまいす。そしてまた甘い物をストレスと相まって過剰に摂取するという悪循環でした。
しかし、夕方にタッパーで持参したあずきカボチャをコーヒーと一緒に食べる事で、空腹感だけでなくエネルギーの低下も起こらなくなりました。

 

糖尿病を治せるのはあなたの食事法だけです

薬で血糖値を一時的に下げることはできますが糖尿病体質は改善できません

 ちょっと注目していただきたいのは、

最近ジワジワと人気が出つつあるのが、米糠に含まれるポリフェノールの一種であるガンマオリザノール(γ-オリザノール)です。

 詳しく見る ⇒ こめ油には糖尿病予防効果がある

 

それとお薦めしたいのは、菊芋です。

  詳しく見る ⇒ 菊芋は糖尿病に良い

菊芋は、「食べるインスリン」といわれて、糖尿病の高血糖に非常に良い食ベ物なのです。

 

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