糖尿病予備群でも寿命が短い

糖尿病は症状がない病気です。

しかし、糖尿病では、

  • 寿命が短い
  • 健康寿命が短い

ということが多くの研究で明らかになっています。

しかし、

 やや血糖値が高いだけだから

と安心していませんか?

今回明らかになったのは、

血糖値がやや高い糖尿病予備群でも寿命が短いということです。

血糖値の高い状態が続くと血管壁が傷害され、さまざまな合併症が引き起こされるのです。

 やや血糖値が高いだけだから

という、あなたも考えどころです。

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糖尿病予備群でも寿命が短い

糖尿病では、

  1. 寿命が短い
  2. 健康寿命が短い
  3. 糖尿病の女性は寿命が短い

ということは、既にお知らせしたので読んでくださっていると思いますが、

 まだ血糖値が少し高いだけだから大丈夫

と思っていませんか?

しかし、

 血糖値がやや高いだけの糖尿病予備群でも寿命が短い

という研究報告があるのです。

 

この研究では、

 空腹時血糖値が100~125mg/dlの糖尿病予備群でも死亡率が高かった

と報告しています。

Association between prediabetes and risk of cardiovascular disease and all cause mortality: systematic review and meta-analysis.

Conclusions
Prediabetes, defined as impaired glucose tolerance, impaired fasting glucose, or raised HbA1c, was associated with an increased risk of cardiovascular disease. The health risk might be increased in people with a fasting glucose concentration as low as 5.6 mmol/L or HbA1c of 39 mmol/mol.

BMJ. 2016 Nov 23.

     詳しく見る ⇒ 原著論文

 

中国の福建省の研究ループは、

糖尿病の前段階である前糖尿病状態(糖尿病予備群)における心血管性疾患や死亡率を調査するため、

研究の基準に合致する53件の疫学調査を解析し、健常人における疾病の発生率や死亡率を比較したのです。

 

糖尿病予備群でも死亡率が高い

日本糖尿病学会における糖尿病の診断基準は、

 空腹時血糖値が126mg/dl以上が糖尿病

とされています。

空腹時血糖値がやや高い糖尿病予備群でも寿命が短い

さて、

  1. 健常人
  2. 空腹時血糖値が100~125mg/dl
  3. 空腹時血糖値が110~125mg/dl

について、心血管疾患や死亡率を比較したのです。

なお、100~125mg/dlと110~125mg/dlのグループに分けたのは、

100~125mg/dlは、アメリカ糖尿病学会の定義する前糖尿病段階、110~125mg/dlはWHOが定義する前糖尿病段階だからなのです。

 

空腹時血糖値
100-125mg/dl

空腹時血糖値
110-125mg/dl
心血管疾患 1.13倍 1.26倍
冠動脈疾患 1.10倍 1.18倍
脳卒中  1.06倍 1.17倍
死亡率  1.13倍 1.13倍

アメリカ糖尿病学会が定義する前糖尿病状態のヒトにおける、

心血管疾患(CVD)、冠動脈疾患(CHD)、脳卒中の発生率が、血糖値が正常な健常人に比べて、

それぞれ、13%、10%、6%も高く、

死亡率も13%も高いことが明らかになったのです。

糖尿病予備群はやや血糖値が高いだけだが寿命が短い

 

空腹時血糖値は食事の影響を受けやすいとして、最近は過去1~2ヵ月の血糖値を反映している、
ヘモグロビン・エーワン・シー(HbA1c)が血糖値の評価に使われています。

日本糖尿病学会では、

 HbA1cが6.5%以上を糖尿病としています。

  1. 健常人
  2. HbA1c 5.7~6.4%
  3. HbA1c 6.0~6.4%

について、心血管疾患や死亡率を比較すると、

5.7~6.4%は、アメリカ糖尿病学会の定義する前糖尿病段階、6.0~6.4%はWHOが定義する前糖尿病段階です。

HbA1cを基準にしても糖尿病予備群といわれる糖尿病の前段階のヒトにおいても心血管疾患の発生率が高いことが明らかになったのです。

 

HbA1c
5.7-6.4%

HbA1c
6.0-6.4%
心血管疾患 1.21倍 1.25倍
冠動脈疾患 1.15倍 1.28倍


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糖尿病予備群でも血管の障害は進行する

あなたは、

    • 血糖値がやや高いだけだから、、
    • まだ糖尿病じゃないから、、

と、思っていませんか?

実は、

「血糖値がやや高いだけ」の状態から合併症が進行しているのです。

 

糖尿病予備群の、やや血糖値が高いだけ、の段階から、

動脈硬化が始まり、

糖尿病予備群でも血管の障害が進むので寿命が短いのです

やがて、糖尿病へと進むと、

合併症は一気に進むのです。

 

血糖値がやや高いだけだから、、、

と、その生活を続けていると、

  • 糖尿病合併症で失明
  • 糖尿病合併症で足切断

ということも希ではないのです。

血糖値がやや高いといわれたら

血糖値がやや高いといわれたら、

その時が食事療法の開始時期

なのです。

 

食事療法というと、「病人食」を思い浮かべるかもしれませんが、

糖尿病の食事療法は、

  1. 健康食
  2. 長寿食

なのです。

糖尿病の食事療法は簡単

食事療法というと面倒くさい、、、

思う方が多いと思います。

たしかに、

カロリー制限食は、かなり面倒です。

 

日本津尿病学会の推奨する糖尿病の食事療法は、

  • カロリー制限

で、

 

  1. 一日の摂取カロリーを計算
  2. カロリーの60%を炭水化物で摂取する

というものです。

 

その計算の方法は、

  • 標準体重(kg)を算出 :  = 体重(kg)=身長(m)x身長(m)×22
  • 摂取カロリーの目安(デスクワークの場合)    :    標準体重×25~30kcal
  • 炭水化物の量 : 摂取カロリー ÷ 8

ということで、

  1. 身長が160cmなら、
  2. カロリーは1600kcalで、
  3. 炭水化物は200g程度

という目安になるのですが、

こんなことを毎日、毎食、やっていけませんし、

外食の時には対応のしかたがありません、、、、

糖尿病の食事療法は簡単

糖尿病の食事療法は超簡単です。

炭水化物の量を減らせば良いのです。

血糖値を上げるのは炭水化物だけなのです。

糖尿病予備群でも血糖値が高いので寿命が短い

毎日の、

  1. 朝食のパンを半分にする
  2. 夕食のご飯を半分にする

これだけで良いのです。

あなたの血糖値に合った糖質制限をすれば良いのです。

 

糖尿病では、

  1. 寿命が短い
  2. 健康寿命が短い

ということは、既にお知らせしたので読んでくださっていると思いますが、

糖尿病予備群でも、

  1. 心血管疾患のリスクが高い
  2. 死亡率が高い

というのです。

血糖値がやや高いあなたも、食事療法を始めるのは今なのです。


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