糖尿病の副作用は高血糖による血管障害です

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

糖尿病はどんな病気でしょう。

インスリンが関与するから膵臓の病気と思いがちですが、

糖尿病は血管の病気です

どうして糖尿病は血管の病気なのでしょう、、、

 

糖尿病はどんな病気か

糖尿病になると血液の中のブドウ糖濃度が高くなります。

このブドウ糖は、食事で摂取した炭水化物が分解され、腸から吸収されて血中に入ってきたものです。

食事後には健康な人でも血中のブドウ糖濃度は高くなるのですが、1時間から2時間で食事前の濃度まで下がるのですが、糖尿病の人では食事後数時間経過してもブドウ糖濃度が下がらないのです。

 

高血糖では大きな自覚症状もないことから、気付かなかったり、治療を止めてしまったり、高血糖を放置している人も多いのですが、高血糖状態が長く続くと、東京病性合併症が発生するのです。

 

糖尿病の合併症が怖い

糖尿病の合併症は、

  1. 糖尿病性神経障害
  2. 糖尿病性網膜症
  3. 糖尿病性腎症

が三大合併症といわれるのですが、糖尿病は、「神経」や「網膜」や「腎臓」などの病気なのでしょうか?

 

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糖尿病は血管の病気

糖尿病で血糖値が下がらない理由は、

  1. インスリンの分泌が悪い
  2. インスリンの効きが悪い

ことが原因で血中のブドウ糖濃度が下がらなくなってしまうのです。

糖尿病は血管の病気

血中のブドウとは、インスリンの働きによって、身体全身の細胞でエネルギー源として使われ、余分なブドウ糖は肝臓にグリコーゲンとして蓄えられるのですが、高血糖状態が長く続くと全身の血管がダメージを受け、合併症が併発するのです。

高血糖によって引き起こされる合併症にはいろんな種類があるのですが、合併症の原因は「血管の障害」で、糖尿病は血管の病気なのです。

血管の障害とは、いろんな要因によって

  • 血管が詰まりやすくなる
  • 血管壁がもろくなる

ことで、

  • 細い血管で起きる微細血管障害
  • 太い血管で起きる大血管障害

に分けられます。

細い血管が詰まったりもろくなったりして破れたりすると、糖尿病性神経症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症などの合併症が、大きい血管で起こると動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞などが起こるのです。

 

糖尿病の血管障害

 


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 血管障害はどうして起きるのか

結論からいえば、「分からない」のです。

ですから、糖尿病性合併症の治療薬はないのです。

最近の研究によって、高血糖になるとなぜ血管に障害が起こるのかは少しづつ分かってきてはいますが、まだ確定したメカニズムはありません。

ひとつの説として、高血糖によって酸化ストレスが増加して血管の障害を引き起こすのではないかと考えています。

血管の中で血液が固まってしまうとさまざまな障害を引き起こすため、血管の内膜は血液が固まらないようにするために重要な役割を果たしています。

血管の内膜(内皮)の表面は血液が固まるのを防ぐ物質で覆われるとともに、一酸化窒素(NO)という気体を放出する機能を備えているのですが、高血糖が続くとこの機能が低下してしまうのです。

糖尿病は血管の病気

決定的なメカニズムはまだ不明ですが、高血糖は酸化ストレスを増やし、血管を詰まりやすくするのではないかと考えられているのです。

また、血管壁の変性が進み硬くなると動脈硬化が引き起こされ、血管壁にコレステロールなどからなる「プラーク」といわれる異常な組織が形成されるようになります。

プラークの形成は、血液の流れを変えたり滞たりさせるため、血液が凝固してできた血の塊(血栓)や、プラークが剥がれ落ちて脳や心臓の血管に詰まり脳梗塞や心筋梗塞を起こすのです。

 


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糖尿病の三大合併症とは

糖尿病は高血糖によって引き起こされる血管が障害される病気です。

しかし、血管の障害を防ぐことができないため、糖尿病の治療では血糖値を下げることが最優先されるのです。

糖尿の三大合併症は、「糖尿病性神経症」、「糖尿病性網膜症」、「糖尿病性腎症」ですが、これらの合併症と血管障害がどのような関係にあるのか知っておいてください。

 

 糖尿病性神経症

脚の指先や手の指先などの細い血管が障害されることによって、血行が悪くなると、神経細胞への血液の供給が悪くなり、足先や手先が痺れたり、ジンジンしたりするようになります。

元野球選手の清原が、「最近手足が痺れるんや」とこぼしていたとのことですが、これは糖尿病性神経症の初期症状です。

詳しく見る  >>> 清原が末期糖尿病で緊急入院か?

 

この症状が進行すると、自律神経にも障害が起こり、発汗異常、立ちくらみ、便通異常、膀胱障害、勃起障害などの症状も見られるようになります。

また、痛みを感じにくくなるため、ちょっとした足の傷や、ヤケドに気づかず、壊疽(えそ)になって足を切断することに至ってしまいます。

 

糖尿病性網膜症

糖尿病網膜症は、網膜内の血管に障害が起こり、視力の低下や失明を招く糖尿病の合併症で、成人の途中失明の原因の第2位で毎年増加しており、年間約3,000人が失明し、緑内障の原因の1つに糖尿病性血管新生緑内障があるそうです。

網膜には、細い血管がはりめぐらされていますが、高血糖が続き、

これらの血管が傷つき血管障害が進行しますが、網膜症になっても、自覚症状がほとんどないままに進行し、突然に眼底出血や網膜剥離を起こり、その結果、視力が障害されてしまうのです。

 

糖尿病性腎症

腎臓は、血液をろ過して老廃物を体外に不要物として排泄する役割をしていますが、

老廃物を濾過するために、腎臓の糸球体という部分の非常に細い血管がその役目をしているのですが、糖尿病性腎症では、この毛細血管が損なわれ濾過する機能が損なわれてしまうのです。

 

腎症では、濾過機能不全になるため塩分や蛋白質の摂取が厳しく制限された食事療法が不可欠で、さらに症状が進むと、老廃物を自力で体外に排出できなくなるために、機械で血液をろ過する人工透析が必要になります。

日本で糖尿病腎症が原因で透析療法を受けている数は10万7,985人もおり、人工透析の費用は患者1人当り年間約500万円を要するそうです。

また、国際糖尿病連合(IDF)の報告によると、糖尿病患者のうちで軽度のものを含めれば、約3分の1が糖尿病患者が糖尿病腎症を発症しているそうです。

 

糖尿病性合併症はあなたの責任です

糖尿病性合併症は、下肢切断、失明、腎臓移植などにいたる非常に重篤な病態です。

糖尿病性合併症に治療薬はありません。

しかし、糖尿病性合併症は予防することが可能です。

糖尿病性合併症の予防は簡単、血糖値を下げれば良いのです。

 

血糖値を下げることができるのは、なたの食事療法だけです。

 

糖尿病性合併症を防ぐことができるのはあなたの食事療法だけです。

ですから、糖尿病性合併症はあなたの責任なのです。

 

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