糖尿病の食事療法で脂肪は?

糖尿病は生活習慣病、原因の一つは肥満です。

肥満を防ぐにはカロリー摂取を考えなければなりませんが、一番気になるのは脂肪(脂肪)です。

糖尿病の食事療法で脂肪はどのくらい摂って良いの?

糖尿病の食事療法ではどんな脂肪が良いの?

少し考えてみませんか。

脂肪(脂質)はどのくらい摂って良いのか

脂肪(脂質)のエネルギーは1gあたり9kcalで、炭水化物や蛋白質の4kcakの倍以上ですから、カロリー制限での総カロリーを考えるときには炭水化物や蛋白質の摂りすぎ以上に気を遣います。

1日に摂取すべき脂肪量は年齢によって異なりますが、

成人では1日の必要エネルギーの20~25%程度を脂肪から摂る

のが良いといわれています。

脂肪とは常温で固体のものを指し、蛋白質、炭水化物とともに三大栄養素です。
脂質とは生体の構成成分の一つで、エネルギー源となったり、細胞膜や血液の成分となったり、ステロイドホルモンを合成したりする働きがあります。
本来は脂肪と脂質は使い分けるべきなのですが、ここでは、脂質も脂肪として表記します。

日本人の脂肪摂取量はそれほど多くはありませんでしたが、食生活の欧米化にともなって脂肪による摂取エネルギーの割合は増加しており、そのことがエネルギー過剰、肥満、生活習慣病の原因になっていると指摘されています。

厚労省の調査によると、国民健康・栄養調査報告によると20歳以上で脂肪のエネルギー比率が30%を超えてとり過ぎている人は、

  • 男性 : 20.6%
  • 女性 : 28.1%

と、女性では男性に比べて脂肪を摂りすぎている人が多いようで、若い世代ほど脂肪摂取量の割合が増えているそうです。

脂質をどれくらい摂っているか

 

脂肪の摂りすぎをチェックする

成人では1日の必要エネルギーの20~25%程度を脂肪から摂るということは、

1日に2,000kcalが必要な人では脂肪を50g摂る

ということです。

しかし、炭水化物などと違って、脂肪の摂取量を測るというのはなかなかやっかいです。

  • 調理や食べる時に使う油脂
  • 食材に含まれる油脂

があるからですが、

脂肪を1日に50g摂取する場合

  • 朝食のトースト用バター : 薄く塗って 1枚に5g
  • 昼食や夕食での油料理1食分 : 天ぷらやフライなど1人前に含まれる油10g
  • 食材や食べる時に使う油脂 : 15g

が目安です。

見えない脂肪に要注意

摂取する脂肪の8割は見えない形で摂っているといわれています。

調理に使う油やドレッシングの油など、見える形で口に入れている脂肪は2割程度です。

「見えない脂肪」は、肉類、豆類、乳製品などに含まれる脂肪です。牛乳や乳製品、ケーキやアイスクリームの脂肪分も非常に多いので女性の方は要注意です。

お昼にハンバーガーを食べたら、夕食の唐揚げや控えるべきですし、お昼に天丼を食べたら夕食のステーキは赤身を選ぶべきですが、肉を焼くときにはスプレー式のオイルを使ったりテフロン加工のフライパンを使って油を使わない工夫など、ちょっとしたことで脂肪の摂取量を減らすことができます。


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摂るべき脂肪と控える脂肪

 脂肪は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類に分類されます。

脂質の分類

飽和脂肪酸

主に動物性食材であるバター、ラード(豚油)、ヘット(牛油)、パーム油、ヤシ油などで、常温で固まるのが特徴です。

に含まれ、摂りすぎは動脈硬化や生活習慣病のリスクを高めるので注意が必要です。飽和脂肪酸は総エネルギー量の7%以下に抑えるべきでしょう。

牛や豚の脂は飽和脂肪酸をたくさん含みますから、脂身の少ないモモ肉を選ぶ、脂身は取り除くなどの工夫をして、1日1回までにすべきです。

牛肉の脂は飽和脂肪酸

不飽和脂肪酸

植物性食品や青魚に多く含まれまれる脂肪で、常温で固まらない脂肪です。

動脈硬化の心配は少ないのですが、酸化しやすいものがあり注意が必要です。

不飽和脂肪酸はさらに、多価脂肪酸と一価脂肪酸に分けられ、多価脂肪酸にはオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸がります。

  • 多価不飽和脂肪酸
     オメガ6脂肪酸
     オメガ3脂肪酸
  • 一価不飽和脂肪酸

に分類されます。

少々複雑ですが、オメガ6脂肪酸、オメガ3脂肪酸、一価不飽和脂肪酸は重要ですから覚えておいて下さい。

名称 成分 食品 作用
オメガ6脂肪酸 リノール酸
リノレン酸
アラキドン酸
ベニバナ油、大豆油
母乳、月見草油
体内合成、魚油
コレステロール低下

摂り過ぎはDHLを減少

オメガ3脂肪酸 リノレン酸
EPA
DHA
エゴマ、シソ油
青魚
青魚
動脈硬化予防、がん抑制、認知症予防
一価不飽和脂肪酸 オレイン酸 オリーブ油
アーモンド油
菜種油
LDLコレステロールを減少
HDLコレステロールを増加

 

 

心血管疾患のリスクを下げるオメガ3脂肪酸は積極的に摂取すると良いでしょう。魚はオメガ3脂肪酸の中でもEPAやDHAを豊富に含んでいるので、1日1回は食べたいものです。

特に注目すべきが、一価不飽和脂肪酸で、LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やすさようがあります。また、酸化しにくいので調理にも最適です。

オリーブ油やアーモンド油に多く含まれ、糖尿病には地中海料理が良いと言われるのですが、地中海料理では、オリーブ油と魚をたくさん食べるので、一価不飽和脂肪酸とオメガ3脂肪酸をたくさん摂るということもその理由の一つなのです。

地中海料理は糖尿病に良い

調理に使う植物油は、1種類にこだわらず、色々な種類の油を混ぜて使えば不飽和脂肪酸を効率よく摂ることができます。例えば、サラダ油をベースにしてオリーブ油やゴマ油を混ぜることによってリノール酸だけでなくオレイン酸も豊富に摂取することができます。

糖尿病を治すのは食事療法だけ

糖尿病は血糖値が高いだけで、症状はありません。

糖尿病が怖いのは、高血糖が持続することによって引き起こされる様々な障害です。

このサイトでは、糖尿病の合併症、糖尿病と痴呆症、糖尿病と癌、、、など様々な障害について書いてきました。

糖尿病患者では糖尿病でないヒトに比べて癌になるリスクが高く、痴呆症になりやすく、そして寿命は10年も短いのです。

糖尿病に合併症が出てしまうと治療の手立てはありません。ですから、「血糖値が高い」といわれたら、直ぐに血糖値を下げる努力をしなければなりません。

「血糖低下薬」を服用すれば血糖値は直ぐに下がりますが、糖尿病が治ったわけではなく、一時的に血糖値が下がっただけです。ですから、薬の服用を止めれば再び高血糖になってしまいます。

高血糖を治すには、食事療法により、糖尿病体質を改善するより方法がないのです。それも、まだ糖尿病予備軍である内の方が効果的です。

「血糖値がやや高め」と言われたら、直ぐに食事療法を始めて下さい

糖尿病の主治医はあなた自身なのです


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