糖尿病は早く治療を始めた方が良い

糖尿病と診断されても受診しない人が多いのです。

そして、糖尿病の治療を途中で中断してしまう人も非常に多いのです。

これは、糖尿病には自覚症状がないからです。

自覚症状がなくても、血糖値が高いと全身の血管が傷害され糖尿病合併症が着々と進行しているのです。

糖尿病の罹病期間が長いほど薬物治療は複雑化しインスリン注射に移行する人が増えるのです。

糖尿病は早く治療を始めた方が良いのですが、あなたははじめていますか?

糖尿病は早く治療を始めた方が良い

奈良県天理市の天理よろづ相談所病院の林野泰明医師らの研究グループは、

糖尿病の罹病期間が長くなるほど薬物治療やインスリン投与の実施率が増加し治療が複雑化する

との研究成果をJournal of Diabetes Investigationに発表した。

 

Duration of diabetes and types of diabetes therapy in Japanese patients with type 2 diabetes: The Japan Diabetes Complication and its Prevention prospective study 3 (JDCP study 3).

Journal of diabetes investigation. 2016 Jul 7; doi:  http://pmc.carenet.com/?pmid=27390272

この研究は、

2007~2011年に国内の糖尿病専門の医療機関で受診した、

糖尿病患者5,844人:(40~75歳、平均61.4歳、罹病期間の中央値で9年)

について、

 糖尿病の罹病期間と経口血糖降下薬やインスリン注射との関係

について調査したものです。

患者の罹病期間の長さによって、

  1. 短い
  2. やや長い
  3. 長い
  4. 非常に長い

の4群に分けて、

食事療法単独に比べて薬物治療(経口血糖降下薬またはインスリン)を実施する確率を検討したところ

薬物療法の実施については、

  1. 短い群    : 1
  2. やや長い群  : 2倍
  3. 長い群    :   3.4倍
  4. 非常に長い群 :    5倍

と、罹病期間が長くなるほど薬物治療の実施率が有意に増加していることが分かりました。

インスリン注射の実施については、

  1. 短い群    : 1
  2. やや長い群  : 1.5倍
  3. 長い群    :   2.1倍
  4. 非常に長い群 :    5倍

と、罹病期間が長くなるほどインスリン注射を必要とする患者が有意に増加していることが分かりました。

特に、

  1. 薬物治療の実施率は罹病期間が15~20年の間に増加
  2. インスリン注射についても罹病期間が5~10年の間に実施率が急激に増加

ということが明らかで、

糖尿病の罹病期間が長いほど治療は複雑化しているにもかかわらず十分な血糖管理ができていない

ことも判明したというのです。

 

糖尿病だと診断されて直ぐであれば、食事療法だけでも糖尿病から離脱することが可能なのですが、

罹病期間が長くなればインスリン注射も必要になり、血糖管理が不充分で合併症の危険も高まるのです。

糖尿病では受診率も低く中断する人が多い

糖尿病は年々増加の一途をたどり、厚生労働省調査で日本の糖尿病患者は推定890万人とされ、人工透析の原因となる糖尿病性腎症などの合併症の増加は、深刻な社会問題となっている。そこでフォーラムでは、自覚症状がないために放置されがちな糖尿病の早期診断と、受療継続の重要性を啓発することを目的に、調査を行った。

少し古いデーターですが、2011年の、健康日本21推進フォーラムによる、「糖尿病健診後の受診率・受療率調査」の調査では、

要治療と判定されたにもかかわらず

  • 受診や治療をしない人が40%

と、糖尿病を放置群しているヒトが非常に多いことが分かっています。

また、30歳代では更に多く、58%の人が受診や治療を行っていないというのです。

 

具体的には、、

健康診断で要治療医療機関を受診した人に、糖尿病の治療を始めたか?との質問に、

  • 治療を始めたが、現在はしていない : 9%
  • まだ始めていないが、いずれ始る     : 9%
  • 治療を始めるつもりはない       : 2%

と答えており、

  • 受診していない : 20%

もおり、40%の人が、高血糖のまま放置しているというのです。

糖尿病では治療を中断する人が多い

更に問題なのは、

糖尿病では治療を中断してしまう人が多いということです。

糖尿病の有病者数は950万人とみられていますが、この中で医療機関で受診している数は620万人と推定されていますが、

 

厚生労働省の研究班による調査では、

 受診患者のうち51万人が1年間に受診を中断している

ことが明らかになっています。

この調査は40歳以上の患者を対象にしたもので、受診中断は若い患者に多いことから、実際の治療中断者数はさらに多いと考えられています。

 

治療を中断した理由としては、

  1. 仕事(学業)が忙しい    : 24.6%
  2. 経済的に医療費が負担   : 15.8%
  3. 体調が良い        : 10.5%
  4. 通院しなくても大丈夫だと思う : 7.0%

というのです。

これは、がんやその他の疾患では考えられない数字です。

がんの治療を途中で中断する人はいるのでしょうか?


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治療を中断すると合併症が進行する

糖尿病で、

  • 受診率が低い
  • 治療中断率が高い

のは、

 自覚症状がないからです。

胃潰瘍のように胃が痛んだり、痛風のように関節が痛んだりしたら、治療をしない人もいませんし、治療を途中で止めてしまう人もないでしょう。

また、糖尿病では

 生命の危機感がない

のも受診率が低く、治療中断率が高い理由です。

がんの治療を途中で止める人はいないでしょうが、

糖尿病でも生命の危機があるのです。

糖尿病患者では寿命が短いことが明らかになっていますし、健康に生きられる健康寿命も短いことが多くの疫学調査で明らかになっています。

さらには、認知症になるリスクも高くがんになるリスクも高いのです。

 

糖尿病は自覚症状に乏しいのですが、高血糖状態が長く続くと、全身の血管壁が傷害され、

細い血管が傷害されれば、

  1. 糖尿病神経障害
  2. 糖尿病網膜症
  3. 糖尿病腎症

の合併症が、

糖尿病の高血糖はAGEを生成し血管障害を引き起こす

太い血管が傷害されれば、

  1. 脳卒中
  2. 心筋梗塞

が、起こってしまうのです。

糖尿病性合併症が怖い

 

ですから、

糖尿病だと診断されたら、できるだけ早く血糖値を下げなければならないのです。

あなたの知らないところで、全身の血管壁にダメージが起こっているのです。

 

糖尿病の治療は早ければ早いほど簡単に糖尿病から離脱することができるのです。

糖尿病の治療は早期であれば食事療法だけで治すことができるのです。

糖尿病の食事療法は難しくありません、

  1. 朝食のパンを半分に
  2. 夕食のご飯を半分に

これで、充分なのです。

あなたの血糖値の状態に見合った糖質の制限をすれば良いのです。


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