糖尿病 の「しめじ」と「えのき」とは?
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
糖尿病 の「しめじ」と「えのき」とは何でしょうか?
「しめじ」と「えのき」は京都医療センターの 坂根直樹室長が考案したものですが、
「しめじ」と「えのき」は糖尿病合併症を啓蒙した言葉です。
糖尿病 の「しめじ」とは?
「しめじ」と「えのき」は京都医療センター臨床研究センター予防医学研究室 坂根直樹し室長が提唱したもので、糖尿病合併症を啓蒙するために考案したのです。
坂根直樹医師は、医歯薬出版社から「 Dr.坂根のやる気がわいてくる糖尿病ケア」 3,672円を出版していますが、
その中で、
第5回 合併症は『しめじ』と『えのき』?
- 合併症が出た人のつぶやき
- あなたの気になる合併症は?
- 糖尿病の3大合併症は『し・め・じ』
- 『し・め・じ』もあれば『え・の・き』もある
と、糖尿病合併症について書いています。
詳しく見る ⇒ Dr.坂根のやる気がわいてくる糖尿病ケア
詳しくは購入していただければ良いのですが、今回は私から簡単に説明させてもらいます。
糖尿病の三大合併症は「しめじ」
糖尿病は、何回も申し上げているように、サイレント・キラーとも呼ばれ、初期症状はほとんどありません。
健康診断で「血糖値が高い」と指摘されてはじめて気がつくことがほとんどですが、
症状がないから大丈夫と放置しておくと、高血糖が原因で起こる合併症によりとんでもないことが起こるのです。
糖尿病は血糖値が高くなる病気ですが、
この高血糖が体中の血管壁にダメージを与えて副作用を起こすのですが、高血糖による副作用が合併症なのです。
詳しく見る ⇒ 糖尿病の副作用は高血糖による血管障害
糖尿病の三大合併症といわれるものが、
- 糖尿病神経障害
- 糖尿病網膜症
- 糖尿病腎症
なのですが、
- 神経障害(し)
- 網膜症(め・眼)
- 腎症(じ)
ということで、糖尿病の3大合併症「しめじ」に注意しましょうということなのです。
また、合併症が出やすい順番も、「し・め・じ」の順番で、神経障害が一番先に現れやすく、最終的に糖尿病腎症が出現するのです。
詳しく見る ⇒ 糖尿病で自覚症状がでたら手遅れ
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糖尿病 の「えのき」とは?
「えのき」も糖尿病の合併に関する言葉です。
糖尿病は高血糖による血管障害の病気だと申し上げましたが、最初は細い血管、そして次第に太い血管に障害が現れます。
微小血管や細い血管の障害によって現れる副作用が「しめじ」だと説明しました。
- し・糖尿病神経障害(し:神経)
- め・糖尿病網膜症(め:網膜)
- じ・糖尿病腎症 (じ:腎臓)
そして、
その次に現れる太い血管障害によって現れる「えのき」なのです。
- え・壊疽(えそ)
- の・脳梗塞(のうこうそく)
- き・狭心症(きょうしんしょう)
「えのき」は「しめじ」よりももっと深刻な糖尿病の合併症
壊疽とは余りご存じない方も多いと思いますが、壊疽は血管障害で血行の悪くなった足などにちょっとした傷などが原因で傷が治らず腐敗することです。
悪化すれば足の切断に至ることも多く、年間2万人の方が糖尿病による壊疽で足を切断されているそうです。
詳しく見る ⇒ 糖尿病の合併症で足切断は年間2万人
芸能人では村田英雄さんが壊疽により足を切断したことは有名です。
村田英雄さんは戦後の日本歌謡を支えた大御所で、「人生劇場」や「王将」などのヒット曲を残しまし、2002年に74歳でなくなりましたが、晩年は糖尿病との闘いで、
- 1991年、糖尿病の悪化で入院
- 1995年、心筋梗塞で入院
- 1996年2月、心臓バイパス手術
- 1996年3月、糖尿病性白内障で両目手術
- 1996年5月、右膝下の切断
- 1997年、糖尿病性網膜症で左目を手術
- 2000年、糖尿病壊疽で左膝下の切断
と、60歳以降は糖尿病合併症に悩まされ続けたのです。
糖尿病による血管障害が、
「脳梗塞」や「心筋梗塞」など致死的な合併症をも引き起こすのです。
さらに、
- 癌 (詳しく見る⇒糖尿病は癌のリスクを上昇させる)
- 痴呆症 (詳しく見る⇒糖尿病2年で脳機能が衰え痴呆症に)
- うつ (詳しく見る⇒糖尿病のヒトはうつになりやすい)
- 勃起不全 (詳しく見る⇒糖尿病におけるEDの原因と治療)
など、
糖尿病によってリスクが高まる病気は挙げだしたら切りがないほどたくさんあるの、、、。
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糖尿病の合併症にならないためには
糖尿病の合併症は全て高血糖による血管壁の障害によるものです。
糖尿病の治療の目的は血糖値を下げることです。
糖尿病の治療は、
- 食事療法
- 運動療法
- 薬物療法
なのです。
食事療法と運動療法が基本で、効果がなければ薬物療法がおこなわれるのですが、
多くの人では食事療法を真剣におこなわずに薬物療法を始めてしまうのです、、、。
薬を飲めば血糖値は下がりますが、服用を止めれば血糖値は再び上がってしまいます。
薬で糖尿病は治せないのです。
糖尿病の早期に、食事療法をきちんとやれば糖尿病体質を元に戻すことができるのです。
糖尿病体質というのは身体の内臓脂肪が増えてインスリンが効きにくい、インスリン抵抗性が上昇した状態ですが、食事療法によって内臓脂肪を減らせばインスリン抵抗性を下げることが可能なのです。
糖尿病の食事療法は「病人食」ではありません。
糖尿病の食事療法は、「健康食」「長寿食」なのです。
要点は簡単! : 血糖を上げる炭水化物(糖質)の量を減らすだけで良いのです。
たくさんの「糖尿病食事療法」の本が売られていますが、DVD付きのような解説書を購入して、3週間程度それをマネすれば食べるべきもの、減らすべきものが自然と身につき実践できるようになるのです。
詳しく見る ⇒ 糖尿病でおすすめの食事法
食事療法は早ければ早いほど効果が得られます。
糖尿病は薬では治せません。
糖尿病を治せるのはあなたの食事療法だけです。
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