糖尿病2年で脳機能が衰え痴呆症に

糖尿病はアルツハイマー病発症のリスクを高める、ということは前にも書きましたが、

糖尿病は2年で脳機能を衰えさせる

ということが米国の神経学会で発表されました。

糖尿病になってわずか2年で認知機能が衰えるそうです、、、

糖尿病のわずか2年で脳機能に衰え

糖尿病とアルツハイマー病は密接な関係にあることが分かり、「アルツハイマー病は第3の糖尿病」、「アルツハイマー病は糖尿病合併症」ともいわれているのですが、最近の研究で、糖尿病になるとわずか2年で脳機能に衰えが来ることが分かってきました。

米国神経学会(AAN)は2015年7月8日に、

  • 2型糖尿病患者は発症後わずか2年で脳の血流調節能力に障害が生じる
  • その血流調節能力に障害は認知機能テストのスコアや日常生活動作の衰えと関連する

ことが判明したとしてNeurology誌に掲載し、学会ホームページでも紹介したのです。

  詳しく見る ⇒ Neurology」オンライン版

この研究報告は、米国のハーバード大学医学部のノヴァーク氏らのグループが行ったもので、

  • 2型糖尿病患者19例
  • 非2型糖尿病者21例

の40例(平均66歳)で、2型糖尿病の平均罹病期間は13年だったそうです。

研究開始時とその2年後に、

  1. 認知力
  2. 記憶力
  3. 脳MRI画像での脳体積と血流測定
  4. 血糖コントロールと炎症の程度

を評価したところ、

  • 糖尿病患者では脳の血流量を調整する能力が低下
  • 糖尿病患者では認知力や思考力に関する検査スコアが低下

していることが判明し、

  • 糖尿病患者の脳血流調節能力は65%低
  • 血流調整能力が低かった人ほど、入浴や料理などの日常生活動作をこなすスコアの低下が大きい

という結果が得られたそうです。

  • 糖尿病患者では学習と記憶のテスト成績が46点から41点へ12%低下
  • 非糖尿病者での学習と記憶のテスト成績は55点を維持

糖尿病の血流障害で脳機能が衰える

研究のリーダーであるノヴァーク氏は、

「血流が正常に調節されていれば一定の動作を行う際に活性化される脳領域まで血液が行きわたるが、2型糖尿病や慢性的な高血糖の状態では血流調節は侵害されるようだ」

と解説しています。

すなわち、

糖尿病による高血糖状態が続くと、血流調節が障害されて脳領域の血流が阻害されて認知・思考能力が低下するということです。

糖尿病の高血糖による血管障害が痴呆症(認知症)を引き起こしているのです。

糖尿病はアルツハイマーや痴呆症になりやすい

糖尿病の人はアルツハイマーになりやすいということは前にも書きました。アルツハイマーは糖尿病の合併症だともいわれるほどです。

 詳しく見る ⇒ アルツハイマーは糖尿病の合併症か?

多くの追跡調査で、糖尿病患者ではアルツハイマー病になる割合が高いとの結果が世界各地で報告されているのです。

スウェーデンのウプサラ大学の研究では、

糖尿病やその予備軍はアルツハイマー病になる危険性が通常の1.5倍高い

と報告されています。

九州大学大の中別府雄作教授たちのグループがおこなった日本の疫学調査においても、

福岡県久山町で亡くなった住民の脳の遺伝子とアルツハイマー病との関係を調べたところ、

  • アルツハイマー病患者の脳内はインスリン分泌が低下するなど糖尿病と同じ状態である
  • 糖尿病患者ではアルツハイマー病になる危険性が健常者より4.6倍高い

と報告されているのです。

  詳しく見る ⇒ 久山町研究

糖尿病とアルツハイマー病との関連については、

  • 血管障害による脳内の血流障害
  • 脳内のインスリン不足

が関与していると考えられていますが、残念ながら完全には明らかになっていません。

アルツハイマー病や痴呆症(認知症)になりたくなかったら直ぐに血糖を下げる必要があるのです。

   詳しく見る ⇒ アルツハイマー病は高血糖によるインスリン分解酵素の低下が原因


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痴呆症にならないための糖尿病の食事

急速な高齢化社会化に伴って、痴呆症(認知症)患者数が増えています。

高齢者の痴呆症(認知症)患者数は、2020年には730万人に達するとみられ、65歳以上の高齢者の5人に1人が痴呆症(認知症)の可能性があるのです、、、、。

糖尿病による認知症が急増

食事で痴呆症を防ぐことができる

少し前の話になるのですが、2014年1月19日(日)にNHKスペシャル「アルツハイマー病をくい止めろ!」が放送されました。

糖尿病のアルツハイマー病をくい止めろ

この番組の中で、上でご紹介した、「九州大学による久山町の血糖値とアルツハイマ-病の関係」が示され、その原因について、九州大学の清原教授は、

  • 食事の欧米化に起因する
  • 脂肪などの過剰摂取による

と、原因について言及していました。

米の摂取量が少ないと痴呆症(認知症)のリスクが低い

同様なことは、上記の「九州大学の久山町における疫学調査」でも明らかにされており、『[久山町研究] 認知症リスクの低い食事パターン 』として、

2012年の第22回日本疫学会学術総会で発表されています。 

  詳しく見る ⇒ [久山町研究] 認知症リスクの低い食事パターン 

久山町における疫学調査の結果、

1回の食事において、

  • 大豆製品と豆腐
  • 緑黄色野菜
  • 淡色野菜
  • 藻類
  • 牛乳・乳製品

の摂取量が多く、

  • 米の摂取量が少ない

食事パターンは、認知症発症のリスクを有意に低下させる

ことが明らかになったのです。

発表者である九州大学清原グループの小澤 未央 氏は下記のコメントを述べています。

これまでに認知症発症との関連が指摘されている7つの栄養素(飽和脂肪酸,一価不飽和脂肪酸,多価不飽和脂肪酸,ビタミンC,カリウム,カルシウム,マグネシウム)を応答変数として縮小ランク回帰分析を行ったところ,「大豆製品と豆腐」「緑黄色野菜」「淡色野菜」「藻類」「牛乳・乳製品」の相対的な摂取量が多く,「米」の相対的な摂取量が少ないことに特徴づけられる食事パターンが導き出された。この食事パターンと認知症発症との関連を検討した結果,導き出された食事パターンのスコアが高い人ほど,全認知症,アルツハイマー病,および脳血管性認知症の発症リスクが有意に低くなった。

やや難しいのですが、簡単にいえば、

  1. 動物性脂肪と動物性蛋白質の摂取を増やす
  2. 米の摂取を減らす

ということですが、

  1. 大豆製品と豆腐、緑黄色野菜、淡色野菜、藻類、牛乳・乳製品の摂取量を多く
  2. 米の摂取量を少なく

という食事内容は、このサイトでもご紹介している糖質制限食そのものです。

逆に言えば、

 米の摂取量が多い食事内容は糖尿病と痴呆症を引き起こす

ということです。

糖尿病の食事療法は難しくない

糖尿病の食事療法は難しいという印象があります。

糖尿病学会の推奨する糖尿病の食事法は「カロリー制限食」だからです。

糖尿病の食事療法は、「カロリー制限」から「糖質制限」に変わりつつあるのです。
米国糖尿病学会でも、「カロリー制限は間違いだった」として「糖質制限」を糖尿病の食事法として認めています。

 詳しく見る ⇒ 糖尿病には地中海食が良い

糖質制限食が懸念されるのは、「糖質ゼロ」などの極端な糖質制限食を提唱する指導書もあるからです。

  • 血糖値を上げるのは糖質(炭水化物)だけです
  • カロリーを制限しても糖質を摂れば血糖値は上がります

糖尿病では血糖値を下げなければなりませんが、そのためには糖質の量を制限すれば良いのです。

糖質制限の食事療法は簡単です。

  1. 食事法の中から、あなたに合った食事法を選んで
  2. それに従って3週間マネをすれば良いのです
  3. 3週間後には糖質制限が身についています

日本糖尿病学会が推奨する食事療法も「カロリー制限」から「糖質制限」に変わる日も近いといわれています。

糖尿病の食事法は早く始めれば早いほど糖尿病からの回復も早いのです。

糖尿病を治すのはあなたの食事法だけです。

薬を飲めば血糖値は下がりますが糖尿病体質は治らないのです。

詳しく見る ⇒ 糖尿病でお薦めの食事法


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