たらの芽は糖尿病の予防効果がある|その差って何ですか

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

昨日のTBS系のテレビ番組「この差って何ですか?」をご覧になりましたか?

この差って何ですか?の中の、

今が旬、春の山菜の健康効果の差

のコーナーでは、

  • タケノコには、「記憶力低下の防止効果」がある
  • たらの芽には、「糖尿病の予防効果」がある
  • フキには、「花粉症の予防効果」がある
  • ウドには、「疲労回復効果」がある

と紹介していました。

 

山菜の王様ともいわれるたらの芽ですが、

たらの芽には糖尿病予防効果があるって本当なのでしょうか?

 

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たらの芽には糖尿病予防効果がある

毎週火曜日に放送されるTBS系のテレビ番組「この差って何ですか?」はなかなか面白い番組なのですが、

昨日の「この差って何ですか?」の中の、

「今が旬、春の山菜の健康効果の差」では、山菜の健康効果についての放送でした。

 

その中で一番興味があったのは、

たらの芽には糖尿病の予防効果がある

ということでした。

 

たらの芽は最近ではスパーでもよく見かけるようになった山菜で、

天ぷらなどにして食べますが、山菜の王様とも言われる山菜ですね。

 

 

たらの芽には、「エラトサイド」という成分が含まれ、

エラトサイドには糖分の吸収を抑える働きがあるのだそうです。

 

 

糖尿病に良いタラの芽とは

山菜の王様ともいわれるたらの芽はかつては高級山菜でしたが、

最近は人工栽培できるようになったので、比較的安価で売られるようになりました。

 

 

たらの芽はタラノキ(楤芽)から春先に出る新芽なのです。

タラノキは日本全国で自生し、生命力が強く群生していることが多い木で、

高さは3m位で、あまり枝分かれせずまっすぐ伸びるおですが、枝に鋭いトゲがあり、

野生のタラノキからたらの芽を採るときには注意が必要です。

 

たらの芽は山菜の王様とも言われるだけあって、美味しいだけでなく、栄養面でもほかの山菜より優れ、

  1. カリウム
  2. カルシウム
  3. ビタミンB群、E、K

を多く含み、

たらの芽の苦み成分は「エラトサイド」と呼ばれる物質で、

糖の吸収を抑制する働きがあり、糖尿病や肥満の予防に効果があると言われているのです。

 

同じように植物であるサラシアにも血糖を下げる作用があり、

サラシア・サプリの効果には科学的根拠があるのですが、

たらの芽はどうなのでしょうか?

 


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たらの芽のエラトサイドには糖尿予防効果がある

番組の中で「たらの芽に含まれるエラトサイドは糖の吸収を抑える」と紹介していましたが、

たらの芽に含まれるというエラトサイドについて調べてみました。

 

エラトサイドはたらの芽の苦み成分で、芽だけでなく皮や根にも含まれるサポニンの一種です。

 

エラトサイドの研究では第一人者の京都薬科大の吉川雅之教授らは、

エラトサイドG~Kには糖やアルコールの吸収を抑える作用があることを見出し、

日本食品機能研究会で発表しています。

 

エラトサイドは胃から腸への糖類の移動の遅延や、小腸における糖吸収抑制作用のあることが判明し、山菜として賞味されてきたタラの芽に糖尿病の予防に有用な成分が存在することが明らかになった。

 

詳しく見る ⇒ たらの芽に糖吸収抑制活性 

 

番組の中では、

ショウガに含まれる「ジンゲロール」という成分にも「血糖値の上昇を抑えてくれる働き」があるとして、

たらの芽を食べるときには生姜と一緒に食べることを薦めていました。

 

たらの芽の天ぷら+生姜

あるいは、たらの芽の生産地では、

軽く湯がいたたらの芽に千切りした生姜と溶けるチーズをのせてオーブンで焼く料理を紹介していました。

 


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タラノキは漢方薬

タラノキの樹皮や根は古くから、

  1. 健胃作用
  2. 強壮作用
  3. 強精作用

があるとして民間薬として使われてきました。

 

 

タラノキの根を掘り出し、皮も細かく刻んで日陰で乾燥し漢方薬とされています。

  • 怱木白皮(ソウボクハクヒ):タラノキの皮
  • 怱木根(ソウボクコン) : タラノキの根

 

くわしく見る ⇒ 医薬品情報21

 

タラノキの根を煎じたものを「タラ根湯」として糖尿病に効果があるとされて使われてきましたが、

タラノキの皮を煎じた煎液は、実験的糖尿病動物において血糖上昇抑制作用があることが薬理学的に証明され、

タラノキの根皮は、タラノキの皮よりさらに効果が強いことも判明しており、

1989年に日本薬局方外生薬規格として採用されています。

 

まとめ

テレビ番組、その差って何ですかで放送されてように、

たらの芽には糖の吸収を抑制する作用があることから、糖尿病の予防効果があることは間違いないようです。

さらに、タラノキの根や皮も漢方薬として糖尿病の民間療法に使用されているのです。

 

同じように、サラシアの木には糖の上昇を抑制する物質が含まれ、

サプリメントとして販売されています。

サラシアで食後高血糖が下がる科学的根拠がある

でお知らせしたように、

サラシアの血糖低下作用については科学的に解明されていますが、

たらの芽の血糖抑制作用についてはサラシアほど明確になっていないようです。

 

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