今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
2016年の厚生労働省の国民健康・栄養調査では、糖尿病が強く疑われる患者は1,000万人、
糖尿病の可能性が否定できない糖尿病予備軍も1,000万人もいることが分かりました。
糖尿病の予防には、
- 食生活
- 運動習慣
などの生活習慣の見直しが一番なのですが、糖尿病の体質は遺伝するともいわれています。
自分が糖尿病になる可能性があるのか否かが分かれば生活習慣の見直しもきちんとするのですが、、、
そんな人に朗報が!
4年以内に糖尿病になる可能性があるかを予測する検査が11月から実施される
というのです。
それは、
アミノインデックスという味の素が開発した技術で採血のみで簡単に判定できるというのです。
4年以内に糖尿病になる可能性が予測できるというアミノインデックスを調べてみました。表しました。
味の素が糖尿病の発症を予測するサービスを開始
糖尿病は生活習慣病の1つで、
- 食生活
- 運動週間
- 生活リズム
などが総合的に作用して発症しますが、
糖尿病には遺伝的な体質も関与していると言われます。
私の家内の家族は糖尿病の体質を受け継いでいるらしく、
父親、長兄、次兄、弟の4人が糖尿病です。
4人はそれぞれ別々な家庭をもって暮らしていますから、生活環境は違うのに糖尿病ということは糖尿病の体質が遺伝している可能性が大きいと思われます。
糖尿病体質が遺伝しているかどうかは遺伝子検査で検査できますが、
詳しく見る ⇒ 糖尿病体質を遺伝子検査で調べる
味の素は、
4年以内に糖尿病発症を予測する検査サービスを11月から開始する
と発表しました。
糖尿病は、
- 食生活
- 運動週間
で予防できますから、
「4年以内に糖尿病になる可能性がある」
と予測できれば努力次第で確実に糖尿病を予防することできるはずです。
この予測検査サービスは、
もちろん国内初で、
- 人間ドック
- 企業の健康診断
のオプションとして実施する計画だそうです。
糖尿病の発症予測は、
- ランクA
- ランクB
- ランクC
の3段階で予測するそうです。
検査方法はすごく簡単で、
血液中に含まれるアミノ酸濃度を解析するだけ
で糖尿病の予測が可能なのです。
味の素は、
人間ドックの受診者7,703人の,
血液中のアミノ酸濃度バランスを測定し、
- 4年以内に糖尿病を発症した人
- 糖尿病を発症しなかった人
に分けて、
血液中のアミノ酸濃度のバランスから予測するアミノインデックスという方法を確立したのです。
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糖尿病を予測するアミノインデックスとは
アミノインデックスとは味の素が開発し、商標登録している検査方法なのですが、
糖尿病を予測できるアミノインデックスとはどんな方法なのでしょう。
私達の体は、
- 蛋白質
- 脂肪やミネラルなど
- 水分
でできており、20%は蛋白質でできています。
体の中には数十万種類の蛋白質があり、
- 筋肉
- 骨
- 皮膚のコラーゲン
など、体のさまざまな組織を作っているのですが、
蛋白質はわずか数十種類のアミノ酸で作られており、
主要なアミノ酸はわずか20種類
だけなのです。
このうち、
11種類は他の アミノ酸から作ることができますが、
9種類は体内で 合成することができないため食事から摂取する必要があり「必須アミノ酸」といわれることは学校で習ったことがあるでしょう。
血中のアミノ酸濃度のバランス健康状態を知るのがアミノ酸インデックス
体の中のアミノ酸は蛋白質を構成しているのですが、
血液中にも体重の約0.002%程度(体重50kgの人では約1g)のアミノ酸が、
遊離アミノ酸
として存在しているのです。
この血液中の遊離アミノ酸の組成を調べるのがアミノインデックスなのです。
血液中の遊離アミノ酸の量はほぼ一定になるように調節されているのですが、
味の素は、この血中の遊離アミノ酸バランス(アミノインデックス)が病気によって異なることを見いだしたのです。
病気になると代謝のバランスが変化するため血液中のアミノ酸濃度が変わるのです。
健康な人と肝臓疾患の人ではアミノインデックスが異なります。
病気とアミノ酸バランス
糖尿病においても、
- 正常なラットのアミノインデックス
- 糖尿病のラットのアミノインデックス
- インスリンで治療したラットのアミノインデックス
が大きく変わることが分かるでしょう。
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アミノインデックスではがんも予測できる
アミノインデックスは少量を採血するだけで、短時間に健康状態を検査することができるのですが、
味の素では、アミノインデックスによって、
- 糖尿病
- 各種がん
- 動脈硬化
- 肝臓病
- 腎臓病
- アルツハイマー
なども予測できるとしています。
味の素では、2011年4月から、
アミノインデックスでがんリスクを予測する検査を開始しました
この検査では、
- 胃がん
- 肺がん
- 大腸がん
- 膵臓がん
- 前立腺がん
- 乳がん
- 子宮や卵巣がん
のがんを一度の採血で予測できることから、全国の多くの医療機関で採用されています。
詳しく見る ⇒ アミノインデックス・がんスクリーニング医療機関を検索
アミノインデックスは味の素が開発した技術ですが、
医師を中心に多くの研究者が参加して「臨床アミノ酸研究会」が設立され、アミノ酸と疾病や健康・栄養の関係に関する研究や臨床的研究成果が蓄積されています。
11月から開始される、「アミノインデックスによる糖尿病の予測」はとりあえず、
- ドック検診
- 企業の健康検診
で実施されるようですが、「アミノインデックスによるがんスクリーニング」のように多くの医療機関で実施されると思われます。
わかり次第情報をアップしていきますからお待ちください。
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