香川県が糖尿病ワースト1から脱出したその施策は、、
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
目次
はじめに
11月14日の世界糖尿病デーでは世界各地でブルーライトアップが行われる。
香川県でも、玉藻公園や丸亀城、琴弾公園などでが8日からブルーにライトアップされた。
香川県は糖尿ワースト1だったが、啓蒙活動によりワースト1を脱することができた。
香川県がとった糖尿病県を脱出するための施策とは、、、、
香川県で世界糖尿病デーのライトアップが始まる
世界糖尿病デーは、国連により2006年に制定され、11月14日には世界各地で、
糖尿病の認知や予防を呼びかけるため様々な催しが行われ、各地の名所でンボルカラーの青色にライトアップされる。
香川県でも、200年に観音寺市の琴弾公園でライトアップが始まって以降、
毎年各所で実施されているが、8日から高松市の玉藻公園で国の重要文化財「艮櫓うしとらやぐら」などのブルーライトアップが始まった。
香川県は、厚労省の糖尿病受療率で全国ワースト2であることから、香川県糖尿病協会では、
これを機に「糖尿病に関心を持ち、医療機関の受診や予防に努めてほしい」と呼びかけている。
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香川県は糖尿病ワースト1位から脱出
2011年の厚生労働省の「糖尿病受療率」の調査で、香川県では人口10万人当たり308人が糖尿病に罹患しており、全国ワースト2位。
香川県が2011年に実施した「県民健康・栄養調査」では、成人男性の40.5%が糖尿病の有病者またはその予備群で、
全国平均(2012年調査)より約13ポイントも高いのです。
しかし、2008年はワースト1位と最悪で、平成8年以来、例年10位以内をキープしている糖尿病県なのです。
糖尿病死亡率もワースト1位を脱出
香川県における糖尿病による死亡率は1992年以降、全国平均を大幅に上回る率で推移している。
近年の推移は、
- 2010年 16.3人 ワースト5位
- 2011年 15.3人 ワースト7位
- 2012年 14.4人 ワースト9位
- 2013年 17.4人 ワースト2位
- 2014年 11.9人 ワースト21位
2014年に11.9人、ワースト21位と好転したが、まだ全国平均よりは高いのだ。
ちなみに、ワースト1位は青森県の17.9人で、最も死亡率が低いのは愛知県の7.5人だった。
なお、徳島県は糖尿病死亡率ワースト1を維持していたが、2014年には14.9人と7年ぶりに全国ワースト1を脱している。
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香川県は糖尿病ワースト1を脱出
香川県は糖尿病ワースト2位から21に好転したのですが、
その背景には2012年度に『糖尿病ワースト1脱出』を掲げ、新聞などとも連携した広報啓発や、野菜摂取など食生活改善の取り組みを行ってきた成果があるのです。
2012年度に香川県は、「発症予防」、「糖尿病重症化防止」の2本柱で対策を展開し、糖尿病専用のウェブサイト「かがわ糖尿病予防ナビ」を開設しています。
このサイトでは、
糖尿病の初期症状などを分かりやすく解説して糖尿病の早期発見を啓蒙し、
県栄養士会の協力を得て野菜類をふんだんに使用した食事レシピを公開して生活習慣の改善の一助とし、
さらには、無理なく続けられるウオーキングの取り組み方や、下半身の筋肉を強化するための運動方法など運動療法もサポートする体制を作ったのです。
さらに、「糖尿病県」、「歩かん県」、「野菜を食べん県」からの脱却を目指して「NPO法人 香川糖尿病支援まんでがん」をも立ち上げています。
「まんでがん」とは、讃岐弁での、全部、きっちり、とという意味だそうで、キャッチコピーは、
変えようよ 香川県 変わろうよ 香川県 自慢しようよ 香川県
だそうです。
まんでがん では、県内の各イベントで、一日診療所「まんでがん診療所」を開設して、HbA1c、頸動脈エコーでの頸動脈の内膜中膜肥厚度、眼底検査などを測定し、その日の内に検査結果を得て、適切な説明と支援を行って直ちに生活習慣等の改善を行ってもらおうとの主旨なのです。
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香川県の糖尿病ワーストはうどんが原因
かがわ糖尿病予防ナビでは簡易の食生活習慣チェック方を上げています。
- 朝食を食べない日がある
- いつも、腹いっぱい食べる
- 野菜はほとんど食べない
- バランスのとれた食事を意識していない
- 外食することが多い
- 間食をすることが多い
- アルコールをよく飲む
- よく噛まないで早食いする
この項目にあなたはいくつ当てはまりますか?
この項目に半分以上当てはまった人は食生活習慣を見直す必要があるそうです。
香川県の糖尿病ワーストはうどん
香川県に糖尿病の罹病者が多い理由として、「讃岐うどん」が挙げられています。
「うどん県」と名を上げている香川県ですが、県内には900軒ものうどん専門店があり、うどんの年間消費量は全国平均の2倍以上で、県民は2日に1食(200g)を食べている計算だそうです。
ちなみに、徳島県もうどんで有名ですが、上に挙げましたように、徳島県も糖尿病死亡率ワースト1を7年間も保持していたのです。
うどんはGI値が高い
うどんは非常にGI値が高い食べ物です。
GI値とは、食後にどれだけ早く血糖値を上げるかという指標で、白米、うどん、餅、パンなどは食後に血糖値を急激に上げやすいため、糖尿病や糖尿病予備軍では出来るだけ避けたい食品なのです。
詳しく見る ⇒ 糖尿病の血糖値はGI値の影響を受けやすい
香川県では、
うどん+天ぷら+おにぎり
がメジャーな選択ですが、
このような食事内容を毎日続ければ炭水化物と脂肪の過剰摂取により、糖尿病の呼び水となってしまうのです。
香川県の調査では、うどんを食べる人の野菜摂取量は240gで、
成人の1日あたりの野菜の摂取量である350以上よりも100g以上不足しているのです。
うどんを食べる醍醐味は、噛まずに一気にススリ込むことですが、これも血糖値を急激に挙げる要因で糖尿病の原因になります、、、。
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糖尿病を予防するには
しかし、香川県では糖尿病ワーストを脱却しました。
香川県では、うどん店での野菜摂取量アップを目指して、
県内の約200店舗を掲載した「ヘルシーうどん店」マップを作成し配布
したり、
かがわ糖尿病予防ナビでは、
- うどんにおでんや野菜の天ぷら、野菜の小鉢を添えたり
- 野菜たっぷりうどんメニューを選ぶ
など、
ヘルシーなうどんの食べ方を紹介するなど、1日350gの野菜摂取を呼びかけたのです。
これらの努力により、香川県は糖尿病ワーストを脱却できたのです。
香川県が糖尿病ワースト1を脱出できた理由
香川県が長年続いた糖尿病を脱出できた理由は何でしょうか?
- 早めに食生活の改善を始める
- 野菜をたくさん摂る
- 運動をする
この3つだけでも大きな効果があるのです。
野菜は血糖値の急激な上昇を抑える働きがあり糖尿病の予防になるのです。
詳しく見る ⇒ 食物繊維は血糖上昇を抑える
さらに、炭水化物の量を減らせばもっと効果が上がるでしょう。
炭水化物の量を減らすといっても、「糖質ゼロ」、「主食を食べない」という極端なことをする必要はありません。
- 朝食のパンを半分にする
- 夕食のご飯を半分にする
これだけで良いのです。
詳しく見る ⇒ スタンダード糖質制限食のやり方
糖尿病の食事法は病人食ではありません
糖尿病の食事法は健康食、長寿食です
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