チアシードは糖尿病予防に良い
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
10月27日のフジテレビ系のテレビ番組、「発見!ウワサの食卓」で、
ダイエット(秘)検証SP▽話題のチアシード1週間で4キロ減量
というのが放送されたのをご覧になりましたか?
チアシードには、ダイエット効果と糖尿病予防効果があるそうです。
チアシードダイエットが人気
チアシードは、アメリカのセレブ達で美容に良いとのことで超人気の食材で、そのダイエット効果は日本でも女優やモデル仲間で人気沸騰中なのだそうです!
「発見!ウワサの食卓」では、数多くのモデルがとり入れているという“チアシード”ダイエットを紹介し、元天才子役の斉藤こず恵さんが挑戦したのです。
斎藤こず恵さんは、
体脂肪率はメタボ基準の2倍以上で、病院の精密検査で糖尿病予備軍でこのままでは数年後には間違いなく糖尿病になると診断されたのだそうです。
そこで、
チアシードを摂り入れた1週間のダイエット生活に挑戦したという訳なのです。
そして、1週間で4kg減に成功
斎藤こず恵さんは、2015年9月1日の、「ウワサの食卓」では“トマトダイエット”に挑戦し、1週間トマトを食べ続け、
81.55kg → 77.85kg
とダイエットに成功したとの番組からまだ2ヵ月も経っていないのですが、リバウンドしてしまったのですね、、。
ここ1ヵ月間、体重計に乗ったことがなく、秋で食欲も増して、、とのことでした。
詳しく見る ⇒ トマトのリコピンにはダイエットと血糖低下作用がある
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チアシードってなに?
チアシード(Chia seed)は、南米のメキシコ原産のシソ科サルビア属に属する植物であるチアの種(シード)なのです。
シソと同じような背丈の単年草で、ちょっとラベンダーに似た花が咲き、このあとできる種がチアの種(チア・シード)なのです。
その種ですが、 小さい楕円形で、直径は、約1ミリ。 色は、茶色、グレー、黒と白のまだらなど様々な色が混じります 。
水に浸して数時間おくと、約15倍に膨らみ、種の周りがゼリー状になります
チアシードの優れた栄養素
チアシードは古代マヤ・アステカ時代から食べられているそうで、人間に生きていく上で必要な全ての栄養素が含まれているとのことから、奇跡の食材とも言われている食材なのです。
通販で購入しても、200gで800円程度、1kgではもっと安くなります。
チアシードの成分は、簡単には蛋白質20%、油分34%、食物繊維25%です。
大さじ1(10g)に含まれる栄養素は、
- エネルギー 49kcal
- 蛋白質 1.6g
- 食物繊維 3.4g
- カルシウム 63mg
- マグネシウム 34mg
- 亜鉛 0.46g
- 鉄 0.77mg
- オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸) 1.78g
特徴は、
- 食物繊維が玄米の8倍、レタス300gに相当
- オメガ3脂肪酸が大さじ1で1日の必要量を満たす
- 強い抗酸化作用がある
- 必須アミノ酸9種のうち8種を含む
ということで、これだけでもチアシードが優れた食品であることが分かります。
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チアシードの健康効果は?
Dr. Axe ; Food is Medicine という、健康において食物が大切だというサイトではチアシードには9つの健康効果が期待できるといっています。
詳しく見る ⇒ 9 Chia Seeds Benefits + Side Effects
原文は英語ですので、簡単に解説しましょう。
9つとは、
- 抗老化作用と美白効果
- 心肺機能向上
- 糖尿病予防
- 新陳代謝向上
- 骨の強化
- ダイエットと筋肉増強作用
- 乳がん・子宮がん予防
- 歯の強化
のことです。
チアシードの栄養素の特徴がそのまま疾患予防につながっているのです。
- 食物繊維が玄米の8倍、レタス300gに相当 → 肥満、糖尿病予防
- オメガ3脂肪酸が大さじ1で1日の必要量を満たす → 糖尿病予防、循環器病予防
- 強い抗酸化作用がある → 糖尿病予防、がん予防、美白
- 必須アミノ酸9種のうち8種を含む → 代謝にとって不可欠な栄養素
- カルシウムなどのミネラルが多い → 骨や歯の強化
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チアシードは糖尿病予防に良い食品です
チアシードの栄養素の特徴は糖尿病の予防にとって非常に良いことばかりです。
- 食物繊維が玄米の8倍、レタス300gに相当 → 肥満、糖尿病予防
- オメガ3脂肪酸が大さじ1で1日の必要量を満たす → 糖尿病予防、循環器病予防
- 強い抗酸化作用がある → 糖尿病予防、がん予防、美白
- 必須アミノ酸9種のうち8種を含む → 体には絶対必要なアミノ酸
- カルシウムなどのミネラルが多い → 骨や歯の強化
その中で、特に糖尿病にとって良い点は、
- 食物繊維が多い
- オメガ3脂肪酸が多い
ということです。
チアシードの食物繊維が糖尿病に良い
糖尿病は血糖値が上がる病気ですから、食事による食後高血糖をできるだけ抑える必要があります。
食後には健康人でも血糖値が上昇しますが、糖尿病や糖尿病予備軍のヒトではインスリンの効果が弱かったりインスリンの分泌量が少ないので食後血糖値のピーク値が高く、高い状態も長く続くのです。
高血糖状態が長く続くとインスリンを分泌する膵臓は疲弊してますますインスリンが出なくなり、糖尿病が悪化していまいます。
糖尿病のヒトや糖尿病予備軍のヒトは、
- 血糖を上げる炭水化物の摂取量を減らす
- 血糖が急激に上昇しないように食物繊維をたくさん摂る
ことが大切なので、そのためには
- 血糖値を急激に上げないGI値の低い食べ物を摂る
- 野菜など食物繊維が多い食べ物を先に食べる
ことを心掛ける必要があります。
詳しく見る ⇒ 糖尿病の血糖値は食事のGI値の影響が大きい
詳しく見る ⇒ スタンダード糖質制限食のやり方
チアシードを水に10分ほど漬けると種は15倍位に膨らみ、チアシードの周りには透明なゼリー状のものが出てきます。
これは、グルコナンマンと言われる食物繊維であり、コンニャクなどに含まれるマンナンと同じものです。
このグルコナンマンは炭水化物が消化された糖が急激に吸収されるのを抑えることから、食後血糖の上昇が緩やかになります。
さらに、食物繊維は満腹感を満たし満腹中枢を刺激するため食欲を抑える働きがあるのです。これが、チアシードダイエットの原理ですね。
また、食物繊維は便秘を解消する働きもありますので便秘に苦しむヒトにとっては嬉しいですね。
チアシードのオメガ3脂肪酸が糖尿病に良い
チアシードの成分の34%が油で豊富にオイルを含んでいるのですが、オメガ3脂肪酸という糖尿病にヒトには良い不飽和脂肪酸をたくさん含んでいるのです。
オメガ3脂肪酸とは、リノレン酸、EPA、DHAなど、植物性食品や青魚に多く含まれる不飽和脂肪酸で、心血管疾患の予防に効果があり、高血糖による血管へにの障害を起こす糖尿病合併症の予防に非常に効果があるのです。
詳しく見る ⇒ 糖尿病の食事療法で脂肪は?
NHKのためしてガッテンでも、「糖尿病は腸内細菌で治る」という番組を放送しまし、たが、その内容はこのサイトでもご紹介しました。
詳しく見る ⇒ ためしてガッテン|糖尿病は腸内細菌で治る
チアシードには体にとって有害な成分は含まれていませんからたくさん食べても問題は有りません。
しかし、急激なダイエットは必ずリバウンドがあります。
チアシードによる糖尿病の体質改善は焦らずに進めてください。
斎藤こず恵さんは、9月にはトマトダイエットで3.7kgの減量に成功したのですが、その後の不摂生で2ヵ月で4kgも増えてしまったのです。
ダイエットによる糖尿病の体質改善では焦る必要がありませんので、長く続けることが出来るあなたに合った条件で進めるべきなのです。
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