糖尿病の初期症状で早期発見を!
糖尿病には自覚症状や初期症状があまりないことから、気付いたときには糖尿病だったということが多いのです。
しかし、自覚症状が全くないのではなく、糖尿病特有の症状ではないことから見逃されてしまうことが多いのです。
糖尿病は早期発見し、食事内容の見直しや運動を心掛けることで未然に防ぐことができるのです。
米国のメディアLittleThings.comに、「体が発するサインを見逃さないこと!」と、糖尿病の専門家の見解に基づいた10項目の初期症状を挙げていますのであなたもご自分に照らし合わせてみてください。
糖尿病には自覚症状がない?
糖尿病は、自覚症状や初期症状がほとんどなく、「自覚症状がないまま進行する」といわれています。
健康診断の血液検査でも、空腹時血糖値は正常であることから見落とされることも多く、糖尿病予備軍である「隠れ糖尿病」というヒトが増えています。
詳しく見る ⇒ 隠れ糖尿病の検査法とセルフチェック
米国のメディアLittleThings.comは、ライフスタイル、食品、健康、ペットなど様々なカテゴリーにおける情報を発信しているサイトなのですが、先日、専門家の見解に基づくという糖尿病で見られる初期症状の記事をアップし、話題になっています。
原文を読む ⇒ Knowing These Common Symptoms Of Diabetes Could Be Life-Saving Information
これを見ると、糖尿病には初期症状がないのではなく、糖尿病特有の初期症状がないのです。
- ちょっと疲れたからかな、、
- ちょっと風邪気味だからかな、、
などと、糖尿病のサインだとは気付かずに見逃しているのです。
あなたも、自分の体調に照らし合わせてみてください。
糖尿病早期発見のための10の自覚症状
LittleThings.comが挙げている10この自覚症状とは、
- 食べているのに体重が減る
- すぐにお腹が減る
- のどが渇く
- 夜中にトイレが近い
- 倦怠感を感じる
- 目が疲れる
- 手足の指先がジンジンする
- 傷が治りにくい
- 肌がかさついて痒い
- カンジタ症になった
いかがですか?
あなたはいくつか心当たりがありますか?
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自覚症状をチェックして糖尿病を早期発見しよう
どれもこれも、糖尿病には結びつかない様な症状ばかりですが、どうしてこれらが糖尿病と関係があるのか、どうしてこれらが糖尿病の自覚症状なのかを説明しましょう。
1.食べているのに体重が減る
食欲が旺盛で、毎日きちんと3食べているのに、何だか体重が減ってきた、、。
このところ忙しかったから、胃腸が疲れていたんだろう、、、。
こんなに簡単に片付けてはいませんか?
知らないうちに体重が減ってきた、これは非常に危険なサインです。
減量のために食事の量を減らしているわけでもないのに、1~2ヵ月の間に数kgも体重が減少したら体がトラブルを抱えている証拠で、糖尿病かも知れないのです。
糖尿病では、食後に血糖値が上昇してもインスリンの働きが悪かったり、インスリンの分泌が少なかったりの理由で、細胞は血糖を取り込むことができずエネルギー不足になるのです。
すると、体にたくわえたグリコーゲンなどをエネルギー源として使うようになるため、食事を正常に摂っていても体重が減少することになるのです。
2.すぐにお腹が減る
食事をしたはずなのにすぐにお腹が減る、、、。
食欲の秋だから、、
消化機能が凄く好調なんだ、、
などと呑気に考えていてはいけません。
通常であれば、食事後には数時間にわたって満腹感を感じるはずですが、食事を正常に摂っていてもすぐに空腹感を感じるようであれば糖尿病かも知れないのです。
糖尿病の典型的な初期症状のひとつが、慢性的な空腹感なのです。
糖尿病では、組織でのインスリンの働きが悪くなり、細胞が糖の利用をできなくなるために血糖がなかなか下がらなくなります。そうすると、膵臓はインスンを出し続け、血中のインスリン濃度が高い状態が続き、脳は空腹だと感じてしまうのです。
3.のどが渇く
夏で汗をかく時期でもないのに、妙に喉が乾いて仕方ないということが続くなら糖尿病かも知れません。
糖尿病で血中ブドウ糖濃度が高い状態が続くと、腎臓がブドウ糖を尿として排出し、血糖を下げるように働きます。
その時には当然、水分も排泄されますから、体内の水分量が減り、脱水状態となるために喉が渇くのです。
水を飲む、トイレに行く、水分が減る、のどが渇く、、、。糖尿病ではこの際限のない悪循環が続くのです。
4.夜中にトイレが近い
健康な人であれば、寝る前に水分をたくさん摂り過ぎなければ、トイレの回数はせいぜい1回くらいです。
夜中のトイレの回数が増えたら、男性は前立腺肥大かな、と思うでしょうが、糖尿病のサインでもあるのです。
その理由は、上に書きました、糖尿病による際限のない悪循環のためです。
5.倦怠感を感じる
何となく怠い、、
体に力が入らない、、
これは仕事のし過ぎによる疲労ではないのです。
糖尿病によりインスリンの働きが悪くなったり、インスリンの分泌が不充分だったりする組織は糖の取込みができなくなってしまいます。
組織にとってブドウ糖はエネルギー源ですから、糖の取込みができなくなってしまうと、慢性的なエネルギー不足になってしまい、疲労感や倦怠感を感じるようになるのです。
疲労感や倦怠感は糖尿病だけでなく、癌、うつ病、甲状腺機能低下症などの兆候でもあり、疲労感をただの疲れだと侮ってはいけません。
6.目が疲れる
目がかすむ、視界がぼやける、、、
ただの疲れ目だと侮ってはいけません。
糖尿病で高血糖になると体のいろいろな部分でのブドウ糖濃度が高くなります。
目のレンズである水晶体には血液から水分の供給がおこなわれているのですが高血糖になるとその影響でレンズ機能を果たす眼球がゆがんでしまったり、毛細血管の血行が悪くなって網膜への酸素供給が悪くなるなどの原因で、目が疲れやすくなったり、かすんだり視界がぼけたりの症状が見られるのです。
さらに進めば、糖尿病合併症の1つである糖尿病網膜症に発展します。糖尿病網膜症による失明者は年間3,000人以上もおり、成人後失明の原因のトップなのです。
7.手足の指先がジンジンする
手足の指先がジンジンする、、、
足の指が正座の後のように痺れる、、
これは糖尿病による血行障害が原因です。
糖尿病の高血糖になれば血液の粘度が高まります。真水に砂糖を溶かしたらドロッした感じになるのをご存じでしょう?
血液もその様な感じになっているのです。
血液の粘度が高まれば、細い毛細血管の血行が悪くなり、酸素や栄養素の供給が悪くなります。
これにより、上に書きました、糖尿病網膜症や糖尿病神経障害の合併症が起きるのです。
指先のジンジンした感じは指先への血液の供給が悪くなったことにより神経細胞の働きが悪くなっているのです。正座した後に足の指が痺れるのも、正座により血管が圧迫して血行が阻害されたために起こるのです。
しびれだけならまだ良いのですが、さらに進めば指先の壊死などが起こり、毎年、糖尿病により足の切断を余儀なくされる人は糖尿病患者10万人あたり46.1~936人で、健康な人より15~40倍も高いそうです。
8.傷が治りにくい
擦り傷や切り傷がいつまでたっても治らない、、
これも糖尿病の症状の1つです。
傷が回復するには充分な血液の供給が必要で、血流障害が起きれば、治癒力は極端に低下してしまいます。
さらに、高血糖状態では免疫反応が低下するため、糖尿病では傷を悪化させやすい状態にあるのです。
上に書きました足の切断も、同じことで、血行障害により足の指先の細胞が死亡(壊死)してしまうのですが、傷が治癒しないために切断に至ってしまうのです。
糖尿病では健康であれば何でもないような小さな傷からも大事になってしまいます。
9.肌がかさついて痒い
カサカサ、かゆみ
いつの頃からか敏感肌?
患者のおよそ3人の1人は肌のかゆみを感じるようになるといわれています。
糖尿病では多尿などにより体は脱水傾向になるため、皮膚は乾燥し、かゆみやかさつきが生じます。
また、糖尿ビュによる皮膚の異常では、首筋や脇の下の肌の黒ずみは糖尿病の疑いがあります。
10.カンジタ症になった
カンジダ症は真菌(カビの一種)感染による性感染症の1つで足の裏や手足の指、さらに陰部のかゆみなどが症状です。
糖尿病では皮膚のバリアーである免疫機能が弱まり、ガンジダや、水虫に代表される白癬菌の感染が容易になります。
ガンジダは健康な人では自然治癒することも多いのですが、糖尿病では免疫機能が低下しており放置しておくと2次感染を起こし、糖尿病性壊疽を引き起こす可能性もありまることから、早めに専門医の診察を受ける必要があります。
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