食事を変えれば糖尿病の血糖値は下がります

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

血糖は血中のブドウ糖です。

血中のブドウ糖は、食事がその源です。

血糖値が高いのは食事が原因です。

食事を変えれば血糖値は下がるのです。

 

血糖の源は食事です

血糖とは血中のブドウ糖濃度です。

ブドウ糖は何処で作られるのか?

それは食事として摂った炭水化物が消化されてできるのです。

エネルギー源となる栄養素は、脂質、蛋白質、炭水化物です。

脂肪は消化分解されて脂肪酸とグリセリンに、蛋白質はアミノ酸やアミノ酸が繋がったペプチドに、そして炭水化物は糖に分解されるのです。

 

三大栄養素の消化

 

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炭水化物の消化

炭水化物をとると、どのように消化吸収されるのでしょうか。

白米やパンなどの炭水化物は、もともと糖がたくさん繋がったものです。

炭水化物は、口の中の唾液アミラーゼの働きによって、でんぷんやデキストリンに分解されます。

そのあとは胃に運ばれますが、胃内は強い酸性で、アミラーゼが働くことができません。

その後は小腸に送られて、ここで膵液アミラーゼによって、単糖類の単位まで分解され吸収されるのです。

 

炭水化物の消化

これらの糖分は筋肉や各組織でエネルギー源になり、余分な糖は肝臓でグリコーゲンと貯えられ、血糖が低下したときに再度、糖に変えられてエネルギーとして直接使われたり、あるいは脂肪酸やアミノ酸(非必須アミノ酸)の原料として身体を作るのに役立てられます。

 


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食事を変えれば血糖値は下がる

血液中のブドウ糖、すなわち血糖は炭水化物としてあなたが食べた食事から来ているのです。

血糖値が高いと言うことは、身体が必要とする以上に炭水化物を取り過ぎたと言うことなのです。

糖尿病患者は医者から「血糖低下薬」を処方されますが、この血糖低下薬は、『一時的に血糖を下げる薬』ですから、薬の服用を止めれば再び血糖値は上昇してしまうのです。

血糖値を下げるのは食事療法しかないのです。

 

糖尿病でも、糖尿病初期の患者では「食事療法」が指導されます。

食事療法で効果がなければ「血糖低下薬」が処方されます。

  1. 食事療法
  2. 食事療法 + 血糖低下薬

糖尿病の治療では「食事療法」が基本なのです。

糖尿病予備軍のあなたも、食事内容を見直すことによって、血糖値を下げ、糖尿病から逃れることができます

 

どのように食事を変えれば良いのか

糖尿病の食事療法は難しいと思われていますが、基本を覚えれば意外と簡単です。

その基本は、血糖値を上げにくいGI値の低い食品を中心にすることです。

GI値の低い食品を摂る

血糖値を下げるには、GI値の低い食材を摂ることが大事です。

GI値とは、GI値とは、Glycemic Index(グリセミック・インデックス)の略で、炭水化物が消化されて糖に変化する速さを相対的に表す数値です

詳しく見る >>>  糖尿病の血糖値は食事のGI値の影響が大きい

GI値が低ければ低いほど血糖値の上昇が遅くなり、インスリンの分泌も抑えられるので、糖尿病や、糖尿病予備軍では出来るだけGI値の低い食品を多く取るべきなのです。

黒い食材を選ぶ

「糖尿病の血糖値は食事のGI値の影響が大きい」のページでも紹介しましたように、GI値の高い食品は、米、うどん、パンなどの炭水化物です。

ですから、米、うどん、パンなどを食べ過ぎないように注意することが大事なのですが、同じ米でも白米と玄米とではGI値が違いますし、パンでも全粒粉のパンの方がGI値が低いのです。

推奨されるのは、『GI値が60以下の食品』なのですが、下の表をご覧下さい。

米のGI値

種類 GI値
精白米 84
赤飯 77
胚芽精米 70
押し麦 65
玄米 56

 

麺類のGI値

種類 GI値
ビーフン 88
うどん 80
そうめん 68
スパゲッティー 65
中華麺 61
蕎麦 59
全粒粉パスタ 50

パンのGI値

種類 GI値
菓子パン類 95
食パン 91
ロールパン 83
ベーグル 75
全粒粉パン 55

 

気付かれましたでしょうか、、、

「黒い穀類」は「白い穀類」よりもGI値が低い のです。

 

その理由は、精白米や小麦粉などの白い穀類は精製の過程で蛋白質、ビタミン、ミネラル、そして食物繊維の多くを取り去っているからです。

特に食物繊維は炭水化物の消化吸収を遅らせる働きもあることから、玄米や全粒粉のパンの方がGI値が低いのです。

昔は、ぬかや胚芽の付いたままの6分搗きとかの米を食べていたのですが、生活が豊かになるにつれて、味が良い、高級感があるということで高度に精米された穀物を食べるようになったのです。

 


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糖尿病の食事療法は難しくない

糖尿病の食事療法は難しいと思われているようですが、それほど難しいことではありません。

完全に糖尿病になってしまった方は厳密な食事管理をする必要がありますが、あなたのような糖尿病予備軍の方であれば、それほど厳密な食事管理は必要がありません。

 

自分の必要とするカロリーを把握し、食べ過ぎないように、GI値の低い食べ物を摂り、食物繊維の多い野菜や豆類などを積極的に摂るように心掛ければ良いのです。

 

最初は戸惑うことも多いかも知れませんので、市販されている、「食事療法プログラム」などを購入し、それに従って数週間だけでも食事管理をやってみれば、その後は自然に身につくものです。

しかし、糖尿病になってからでは少々困難になりますから、血糖値がやや高い今のうちから始めることが大事です。

 

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