睡眠不足は食後高血糖を悪化させる|糖尿病と睡眠障害の深い関係

「睡眠不足」と「糖尿病」なんて無関係でしょう!
そのように思っていませんか。
アメリカ糖尿病学会の治療ガイドラインには、
睡眠の長さと質はHbA1cに大きな影響を与える
と明記されているのです。

睡眠とHbA1cの関係

あなたの睡眠は大丈夫ですか?
睡眠の長さや質は食後高血糖に影響を与え糖尿病のリスクを高めるのです

睡眠不足や睡眠障害が、

  • 糖尿病(食後高血糖)
  • 肥満
  • 動脈硬化

などと深く関係していることが分かってきています。

▼ この記事から分かること

  • 睡眠不足はインスリン抵抗性を悪化させ糖尿病のリスクが高くなる
  • 「睡眠時間」だけでなく「睡眠の質」が重要
  • 睡眠時無呼吸症候群では糖尿病リスクを高める
  • リブレで「睡眠と血糖変動」が見える化できる

#この記事は20年以上にわたり糖尿病治療の研究開発を行っていた医学博士けんぞうが、科学的根拠に基づく情報とフリースタイルリブレを使った実証成績をお届けします。

【筆者からの一言】

糖尿病と睡眠なんて関係ないだろう!そう思っている人が非常に多いのです。
しかし最近の研究で睡眠と糖尿病は密接に関係していることが分かっているのです。
睡眠不足や質の悪い睡眠はインスリンの効き目を低下させ、糖尿病のリスクを大幅に高めるのです。
「しっかり寝ているつもりなのに疲れが取れない」という人は是非読んでください。

 


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睡眠不足と糖尿病は密接な関係にある

睡眠不足と糖尿病は互いに悪化し合う悪循環

睡眠と糖尿病は「互いに悪影響を及ぼし合う」深い関係にあるのです。

睡眠不足や質の悪い睡眠は糖尿病を悪化させ、逆に糖尿病の合併症(頻尿や神経障害など)は睡眠を妨げるため、血糖値の管理と睡眠のケアの両方が必要なのです。

睡眠と糖尿病

睡眠不足が糖尿病を悪化させる
・インスリンの効きを悪くして糖尿病を悪化する
・ホルモンバランスを崩し血糖値を悪化させる

糖尿病の悪化が睡眠不足を悪化させる
・夜間頻尿で睡眠を妨げる
・神経障害は睡眠を妨げる
・ホルモンバランスの乱れにより安眠できない
という悪化のスパイラルに入ってしまうのです。

睡眠不足は食後高血糖を引き起こす

睡眠不足は食後高血糖を引き起こし糖尿病を悪化させる

睡眠不足は、単なる「疲れがとれない」だけの問題ではありません。最近では、「睡眠不足は血糖値を悪化させる」ことが分かってきています。
睡眠不足や質の悪い睡眠は、血糖値を下げるインスリンの効き目を低下させ、糖尿病のリスクを大幅に高めます。

特に問題となるのが睡眠不足による、
インスリン抵抗性の悪化なのです。
# インスリン抵抗性の悪化=インスリンが効かなくなる⇒血糖値が下がらなくなる

睡眠不足では、
・交感神経が緊張する
・コルチゾール増加する(ストレスホルモン増加)
・慢性炎症
などが起こり、
インスリンが効きにくくなる(インスリン抵抗性の悪化)ことが分かってきました。

インスリンが効きにくくなると、食後に血糖値が急激に上がる食後高血糖がおこります。

食後高血糖グルコーススパイク

食後高血糖(グルコーススパイク)は、糖尿病を悪化させ、合併症へと進んでしまうのです。

グルコーススパイクは糖尿病ドミノをすすめる

【この章から分かること】

・睡眠不足はインスリンに効きを悪くして食後高血糖を起こす
・食後高血糖(グルコーススパイク)は糖尿病を悪化させる

▼ グルコーススパイクとは何か?詳しく見る

睡眠時間は短くても長すぎても糖尿病のリスクになる

睡眠不足は糖尿病を悪化させるが睡眠時間が長ければ良いわけではない

睡眠不足はインスリンに効きを悪くして食後高血糖になりやすい、じゃ長く寝れば良いんだというわけではありません。

最近の研究では、
・寝不足
・寝過ぎ
の両方で糖尿病のリスクが上昇することが報告されています。

北海道大学の研究グループは、「睡眠不足は糖尿病の原因」だと報告し、睡眠時間が7時間の人に比べ、眠時間が短くなるほど糖尿病のリスクが高くなり、5時間以下では糖尿病のリスクが5.4倍になると報告しています。

睡眠時間と糖尿病のリスク

しかしアメリカの研究グループは「9時間以上寝ているヒトは糖尿病のリスクが高い」と報告し、アメリカ糖尿病学会の治療ガイドラインでも、長時間(8時間超)と短時間(6時間未満)の睡眠はHbA1cに悪影響を与えると明記しています。

睡眠不足を昼寝で補うことは薦められていますが、60分以上の昼寝は糖尿病になりやすいとの報告もあり長すぎる昼寝は要注意です。

睡眠障害も糖尿病のリスクを高める

睡眠障害で受診している患者数は 約865万人 と推定され、日本人の2〜3割が睡眠の悩みを抱え、成人の約20%が慢性的な不眠に悩まされているそうです。

睡眠障害には、
・入眠困難:布団に入ってもなかなか寝つけない
・夜間覚醒:夜中に何度も目が覚めてしまう
・早朝覚醒:朝早くに目が覚めてしまう
・熟眠不満:睡眠時間は足りているのに眠れた感じがしない
などがありますが、京都大学のグループは、「睡眠不足感」を感じている人はそうでない人に比べ6.8倍、「中途覚醒」は5倍、「熟眠不満」は3.7倍、糖尿病のリスクが高くなるとし、睡眠障害は糖尿病の原因になると報告しています。

睡眠障害は糖尿病のリスクを上げる

▼ 睡眠時間と糖尿病リスクについて詳しく見る

【この章から分かること】

睡眠時間が長ければ良いわけではない
睡眠は時間だけではなく「質」も重要
規則正しく眠れているか、深い睡眠が取れているかということが肝心なのです

睡眠時無呼吸症候群(SAS)と糖尿病

糖尿病と睡眠時無呼吸症候群もお互いに悪化し合う

睡眠中に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群について、アメリカ糖尿病学会のガイドラインでは、睡眠時無呼吸などによって睡眠の質が安定しないことは血糖管理を悪化させると指摘しています。

糖尿病患者では睡眠時無呼吸症候群をそうでない人より2〜3倍も高いと言われていますが、無呼吸による酸素不足は血糖値を上昇させ、インスリンの効きをさらに悪化させるのです。

睡眠時無呼吸症候群は本人は気づきにくいものですが、血糖値が高く、「いびきがヒドイ」「昼間に眠気がある」「肥満や高血圧」などがある人は注意が必要です。

【この章から分かること】

・糖尿病の人は睡眠時無呼吸症候群のリスクが高い
・睡眠時無呼吸症候群は糖尿病を悪化させる

▼ 睡眠時無呼吸症候群と糖尿病について詳しく見る

夜勤やシフト勤務は血糖変動を悪化させる

睡眠のリズムが乱れると糖尿病のリスクが高まる

誰も好んで夜勤や夜勤シフトをするわけではありませんが、夜勤・シフト勤務と糖尿病リスクの関係も注目されています。

私達の体はほぼ24時間周期の生体リズム(概日リズム)で調整されていますが、夜勤や夜勤シフトでは、「睡眠のリズム」や「食事のリズム」の体内時計が乱れやすくなり、血糖調節にも悪影響が及ぶことが明らかになっています。

夜勤が長い人ほど糖尿病リスクが高い可能性があると報告されていますので健康チェックを怠らないようにしてください。


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「睡眠と血糖トレンド」が見える時代になった

私は「フリースタイルリブレで自分の食後血糖を測ってみた」で、食べ物や食べ方での食後の血糖値の変化を調べ、色々な事実をつかみました。

血糖値は「空腹時血糖値」や「HbA1c」のような点の測定ではなく、「曲線」で調べる時代になってきました。

健康診断では分からないグルコーストレンド

今までは病院でしかできなかった血糖値測定が、フリースタイルリブレなどの持続的血糖測定器(CGM)を使えば、血糖値の動きを簡単に自動的に測定(可視化)することができるのです。

フリースタイルリブレで食後高血糖を防ぐ

血糖値には寝ている間にも様々な変動があります。
暁現象:深夜3時頃から朝方にかけて血糖値が上昇する現象
ソモジー効果:薬や夕食の炭水化物の不足で朝方に高血糖になる現象
夜間低血糖:睡眠中に血糖値が下がりすぎる状態
などが問題となりまりますが、夜勤や夜間シフトが多い人では寝る直前に食事をすることが多いと思います。

フリースタイルリブレを使って「寝る前の食事で夜間にグルコーススパイクが起こっているか」を可視化してみれば、今後の夜勤や夜間シフトが安心できるのではないでしょうか。

【この章から分かること】

・夜勤や夜勤シフトでは糖尿病のリスクが高い
・食後高血糖はフリースタイルリブレで自分でチェックできる

まとめ|睡眠も糖尿病対策の一つです

睡眠は糖尿病と密接な関係にあります。
・睡眠時間が短くても長くても糖尿病のリスクが上がります
・睡眠障害でも糖尿病のリスクが上がります
・糖尿病では睡眠時無呼吸症候群のリスクが高い

睡眠の量や質が悪いと血糖調節に悪影響を与え、食後高血糖を引き起こします。
食後高血糖は糖尿病ドミノのコマを倒し合併症へと倒れ込みます。

糖尿病はドミノ倒しのように進む

日本人の平均睡眠時間は世界各国と比べ最短クラスで、慢性的な睡眠不足や睡眠リテラシーの低さが課題となっています。
フリースタイルリブレで就寝中の血糖トレンドを可視化してみませんか?

最終更新日:2026年5月 初掲載日:2021年10月

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