果物は糖尿病のリスクを下げる

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えします。

 

はじめに

暑い夏は食欲も減退します。

食べたくなるのは、甘い、冷たいフルーツ。

 

糖尿病で血糖値が高くても食べて良いのは果物

 

甘いフルーツは血糖値が上がるので糖尿病に悪い!

そう思っているヒトは意外に多いのですが、

果物を良く食べる人は糖尿病のリスクが低い

ということが明らかになりました。

 

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果物を良く食べる人は糖尿病のリスクが低い

果物に含まれている糖は「果糖」です。

糖質には、

  • ぶどう糖
  • ショ糖(砂糖)
  • 果糖
  • 糖アルコール

などの種類があるのですが、

最も血糖値が上がりやすい糖は、

  1. ぶどう糖
  2. 砂糖(しょ糖)

であり、

物に多く含まれる果糖は最も血糖値を上げにくい糖なのです。

 

オーストラリアのエディスコーワン大学の研究グループは、

 果物をよく食べる人は糖尿病のリスクが低い

という研究結果を発表しました。

 

People who eat a healthy diet including whole fruits may be less likely to develop diabetes

 

詳しく見る ⇒ Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism

 

研究グループは、

オーストラリア糖尿病・肥満・生活習慣研究に参加した7,675人のデータを解析したのですが、

果物を良く食べていた人は5年後の糖尿病の発症リスクが36%低い

ということが明らかになったのです。

 

さらに、果物を食べている人はインスリンの分泌が少ない傾向にあることから、

果物を良く食べている人はインスリン分泌を節約できることも明らかになったのです。

 

しかし重要なことは、

糖尿病のリスクが低かったのは果物の皮や芯まで果物全体を食べていた人で、

フルーツジュースをよく飲む人には同じ効果はみられなかったというのです。

 


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果物の抗酸化作用は糖尿病のリスクを下げる

果物を食べると糖尿病のリスクが低下することは多くの研究で明らかになっているのです。

果物には緑黄色野菜などと同じように、

  • βカロテン
  • ビタミンC
  • カリウム

などのミネラルやフラボノイドが多く含まれており、

フラボノイドには抗酸化作用があり、動脈硬化や糖尿病の予防に効果があると考えられているのです。

 

さらに、

  • 果物の果糖は血糖値を上げにくい
  • 果物の食物繊維は血糖値の上昇を抑える

ことなども糖尿病のリスク低下に貢献していると考えられるのです。

 

糖尿病の食事療法でも、

  1. ブルーベリー
  2. ブドウ
  3. リンゴ

などが薦められますが、

重要なことは「果物の皮も食べる」ということです。

 

抗酸化作用のあるフラボノイドは果物の皮に多く含まれているのです。

 

果物といっても、多くのフルーツジュースには植物繊維などが含まれずビタミンやフラボノイドなども低下している可能性が高いので、

果物そのものを食べることが重要です。

 


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まとめ

最近の果物は非常に糖度が高く甘くなっていますが、

果物に含まれる果糖は血糖値を上げにくい糖ですから、極端に多量を食べない限り心配する必要はありません。

 

アメリカのハーバード大学の研究グループは、

日常的に果物を食べる人では認知機能の低下が20%低い

という研究結果を発表しているのです。

 

果物を食べるときには皮まで食べるようにしてください。

 

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