アルコールに強い男性が糖尿病になりやすい理由が明らかに
z今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝へします。
はじめに
糖尿病になりやすい人は、
- 肥満
- 運動不足
だと言うことは誰でもが知っているのですが、
実は、
アルコールが強い男性は糖尿病のリスクが高い
ことが多くの疫学調査で分かっているのです。
順天堂大学の研究グループは、
アルコールが強い男性は糖尿病のリスクが高いのかその理由を明らかにしました。
アルコールも糖尿病のリスクファクター
厚生労働省は日本人における糖尿病のリスクファクターは、
- 加齢
- 家族歴
- 肥満
- 運動不足
- 耐糖能異常(血糖値の上昇)
であり、
これ以外にも高血圧や高脂血症も独立したリスクファクターだとしています。
さらに、変更可能なリスクファクターとして、
- 肥満
- 食事(摂取カロリーと内容)
- 運動量の不足
などを挙げており、
肥満、食事、運動不足を見直せば糖尿病を予防できるとしているのです。
アルコールに強い男性は糖尿病になりやすい
さらに厚生労働省はアルコールも血糖値に影響を与え糖尿病に悪影響をおよぼすとしています。
適度な飲酒は糖尿病の発病に抑制的に働く可能性があるとしながらも、
多量飲酒は糖尿病のリスクを高めることが20件もの大規模な疫学研究で明らかになっているのです。
のメタ解析で報告されています。飲酒による肝障害はコントロールが難しい糖尿病に陥ると指摘しています。
日本人を含む東アジア人の糖尿病患者では欧米人と異なり肥満でない人が多いのですが、
その原因には遺伝的な要素が関与しているのではないかと考えられ、
大規模のゲノム解析の結果、
アルコールへの耐性に関与する遺伝子が男性の2型糖尿病に関わる遺伝子として同定されたのです。
すなわち、
アルコールに強いタイプの遺伝子型をもつ男性は糖尿病になりやすいことが明らかになったのです。
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アルコールに強い男性は糖尿病になりやすい理由
アルコールが強い男性は糖尿病になりやすいことが分かったのですが、
順天堂大学の研究グループはアルコールに強い男性は糖尿病になりやすい理由が分かったと発表しました。
詳しく見る ⇒ 順天堂大学プレスリリース
順天堂大学の研究グループは、
アルコールに強い遺伝子型をもつ男性が糖尿病になりやすい理由を突き止めるため、
肥満度が正常範囲(BMIが21~25 kg/㎡)の日本人男性94人を対象に、
アルコールが強い遺伝子型をもつ男性とそうではない男性について、インスリン感受性や代謝における各パラメーターなどについて比較評価たのです。
その結果、
アルコールに強い遺伝子型をもつ男性では、
飲酒量が多くなると、
肝臓でのインスリン感受性やグルコースクリアランスを低下することによって、
血糖値上昇が上昇する可能性が明らかになったのです。
さらに研究グループは、
飲酒習慣のある男性においても1週間の禁酒によって肝臓のインスリン抵抗性が改善し空腹時血糖値も低下することも明らかにしています。
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まとめ
肥満が糖尿病のリスクファクターであることは良く知られていますが、
日本人男性ではBMIが22 kg/m2以下でも、
適量の飲酒でも糖尿病のリスクが高まることが明らかになっているのです。
順天堂大学の研究グループはそのメカニズムを明らかにしましたが、
指摘されていますが、
日本人男性の糖尿病発症につながるメカニズムの一端の解明から、
1週間の禁酒によって糖尿病のリスクが低減することも明らかにしていますのでご安心下さい。
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