猫や犬の糖尿病の原因は肥満

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝へします。

 

はじめに

厚生労働省の平成28年度の国民健康・栄養調査によると、

「糖尿病が強く疑われる者」は約1,000 万人と国民の12.1%に相当し、

男性では16.3%、女性では9.3%のヒトが糖尿病なのです。

 

糖尿病は人間だけでなく、動物でも発症し、

最近ではペットの猫や犬で糖尿病が急増しているのです。

 

読者の皆様の中にも猫や犬などを飼っておられる方も多いのでしょうから、

今日は猫や犬の糖尿病のお話しです。

 

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猫や犬の糖尿病が急増している

人類が糖尿病になったのは今から40万年も前だといわれますが、自然界の動物でも糖尿病がみられ、

ペットとして飼われている猫の糖尿病の有病率は約0.5%で、

有病率は加齢に伴って上がり、10歳齢では1.8%という報告もみられます。

なかでも去勢した肥満の雄では糖尿病のリスクが非常に高いといわれます。

 

動物の糖尿病では

  • 体型
  • 性別
  • 年齢

が関係していますが、中でも肥満は糖尿病の大きなリスクファクターなのです。

肥満になるとインスリン抵抗性が高くなるためにインスリの働きが弱まり、

細胞に糖が取り込まれにくくなるため血糖値が上がるのです。

 

 

猫ではヒトと同じⅡ型糖尿病のがほとんどですが、

犬では膵臓のインスリン分泌細胞が脱落してインスリンの分泌が不足することによる、ヒトのⅠ型糖尿病に似た糖尿病も多く、8歳以上の中高齢で犬の発症が多といわれます。

 

猫でも犬も、

  1. 食べ過ぎ
  2. 運動不足

による肥満が糖尿病の一番のリスクファクターなのです。

 

猫や犬の糖尿病でも原因の多くは肥満にあるのです。

 


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猫や犬の糖尿病の症状と治療

 

猫や犬における糖尿病の初期症状は、

  1. しきりに水を飲む
  2. オシッコの量や回数が多い
  3. 食欲が増す

など、人間とほぼ同じです。

 

インスリンは作用が弱まると、体内で糖が利用でなくなるため高血糖となり、体内にケトン体という物質が増え、体液が酸性化するケトアシドーシスに陥り、

その状態が続くと毛細血管が詰まって腎不全や肝不全などの合併症を起こし、生命を落とすことに繋がります。

 

糖尿病の診断はもちろん獣医師を受診する必要がありますが、

ドラッグストアーやネットで購入できる簡易の尿糖検査紙で尿糖を測ることもできます。

 

尿糖で糖尿病の診断はできません

 

しかし、高齢猫の場合は、甲状腺ホルモンの影響などで高血糖になることがありますので、獣医師の診断を受けてください。

 

糖尿病の治療は人間と同じように、

  1. 食事療法
  2. 経口血糖降下薬
  3. インスリン注射

が中心になります。

 

イズンスリ注射では、インスリンの効き過ぎで低血糖を起こしてしまうことが多いので要注意です。

高齢猫はもともとじっとしている時間が長いため、インスリン注射による低血糖で体調が悪いのか、老化なのかを見た目で判断するのは難しいので、

獣医師の指導を受けて家庭用の簡易血糖値測定器を使うのも1つの方法です。

 

猫の糖尿病の治療費は高い

猫の糖尿病の治療費はどれくらいかかるのでしょうか?

 

ペット保険のアニコム損保の調査によると、

 

<通院回数>

  • 平均通院回数 : 13.4回/年

 

<診療費>

  • 平均総診療費  : 321,831円/年
  • 平均診療単価  : 12,238円/回

 

猫が糖尿病になると、1年に13回ほど通院して、1年間の平均総診療費は約32万円ということです。

 


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まとめ

猫や犬でも糖尿病が増えています。

猫や犬の糖尿病の原因は肥満です。

 

動物の肥満の原因は、

  1. 食べ過ぎ
  2. 運動不足

ですから、飼い主の責任ですね。

 

仕事を持ちながら猫や犬を室内飼いしている方ではどうしても運動不足やエサを与えすぎてしまうのです。

 

 

種類や年齢で標準体重は異なりますが、

ブリーダーや獣医師とも相談して標準体重をキープするようにしてください。

 

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