ダイエットしてもフルーツジュースで体重が増える

製薬会社で20年以上、新薬の研究開発に携わった経験をもとに、科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えしています。

糖尿病治療では、日本糖尿病学会厚生労働省も示しているように、食事療法と運動療法が基本です。

はじめに

最近のフルーツは本当に甘くなりました。
甘い = 糖尿病 = 良くない
という発想になってしまいます。

フルーツに含まれる糖質は「果糖」というもので、
果糖はブドウ糖に変わりにくいので血糖値を上げにくい
ということで、血糖値が高くても安心して食べて良いのです。

糖尿病に良くないのはフルーツジュース

しかしフルーツジュースの飲み過ぎは、
フルーツジュースは糖尿病に良くないのか?
にも書きましたように、フルーツジュースを毎日飲むと糖尿病リスクが上昇するのです。

さらに今日お話しするように、
フルーツジュースの飲み過ぎは隠れた肥満の原因でもあるのです。

肥満の原因はフルーツジュースかもしれない

ダイエットしているのに体重が減らない!
ご飯パンを半分にしているのに体重が減らない!!
こんなあなたの肥満の原因はフルーツジュースかもしれないのです。

アメリカのバージニア メイソン医療センターの研究グループは、

1日当たりのフルーツジュースの摂取量がコップ1杯(約180mL)増えるごとに、
3年間に体重が0.18kg増加する。

という研究結果を発表しています。

詳しく見る ⇒ Search Virginia Mason News

研究グループは、
1993~1998年におこなわれたWomen’s Health Initiativeという健康調査に参加した、
閉経後の女性4万9,106人を対象に、
フルーツジュースの摂取量と体重増加について3年間にわたって追跡調査したのです。

その結果、

食物繊維が少ないフルーツジュースを飲むと、
糖分がすぐに血液中に取り込まれてしまい、
インスリンの効きが悪くなり、
代謝に悪影響をおよぼす

ことが分かったとしているのです。

フルーツをジュースとしてではなく「フルーツそのもの」として食べると、
3年間で約0.45kgの減量を期待できる
ことが分かったと報告しています。

フルーツや野菜はそのまま食べた方が健康に良い

天然果汁100%と表示されたフルーツジュースとフルーツそのものには大きな違いがあります。
ジュースには食物繊維がない
ということです。

フルーツを搾って果汁をとった後にはたくさんの「絞りかす」がでます。

フルーツジュースの飲み過ぎで肥満になった

この絞りかすには、

  • 栄養素
  • 食物繊維

が大量に含まれています。

特に食物繊維には、

  • 糖の吸収を遅くして血糖値の急激な上昇を防ぐ

という働きや、

  • 女性に多くみられる便秘を防ぐ

などの重要な働きがあるのです。

食物繊維の血糖値の上昇を抑える働きは重要で、
GI値の低い食べ物ほど血糖値を上げにくい

食後高血糖はGI値が低い程上がらない

として、
糖尿病の予防には食物繊維をたくさん含んだGI値が60以下の食べ物が推奨されているのです。

フルーツや野菜は皮をも含めて丸ごと食べることが大切なのです。

健康に良いのはりんごジュースよりりんご

👉 何をどう食べる?糖尿病の食事療法をまとめました

まとめ

ダイエットをしてもなかなか体重が減らないという方はフルーツジュースをたくさん飲んでいませんか?
フルーツの糖分は果糖が大部分で血糖値を上げにくい糖です。
しかし、フルーツジュースには食物繊維があまり含まれていないことから短時間に血糖値を上げやすいのです。
フルーツや野菜は丸ごと食べると食物繊維が多いことから消化吸収のスピードが遅くなり、血糖値の上昇も緩やかになるのです。

👉 体重と血糖値が気になる人へ|肥満と糖尿病の基礎知識