糖尿病患者では新型コロナウイルス感染は重症化する
今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
1ヵ月のアメリカ滞在を経てようやく帰国しました。
そして驚きました。
アメリカでも国内の新聞を読んでいたのですが、
- 東京マラソンの一般人の参加を中止
- 天皇誕生日の一般参賀を取りやめ
と、大事になっていました。
コレでは東京オリンピックを開催しても海外から観客が来てくれるのか、、
と心配になってしまいます。
新型コロナウイルス感染では、
- 高齢者は重症化する
- 糖尿病患者では重症化する
- 心疾患を患っている人では重症化する
ということがわかっていますが、
新型コロナウイルス感染ではどうして糖尿病患者では重症化するのでしょうか?
新型コロナウイルス感染は糖尿病患者で重症化する
新型コロナウィルスの感染者数は世界で7万人、死者は1,700人に上っています。
イギリスの科学雑誌Lacetでは1月29日に武漢の研究グループの報告が掲載されましたが、
1月1日~20日までに入院した99人のうち、
糖尿病、高血圧、脳卒中、心臓病などの持病がある人が半数を占め、
特に重症化した人では糖尿病患者が多かった
と報じています。
日本糖尿病学会でも、
新型コロナウイルスに罹った場合に、重症化するリスクとして、心疾患や呼吸器疾患に加えて、糖尿病もその一つである可能性があります。
として注意を勧告しています。
詳しく見る ⇒ 新型コロナウイルス感染で糖尿病患者が気をつけること
- 高齢者
- 糖尿病患者
- 心不全や呼吸器疾患の患者
では特に重症化しやすいので注意が必要なのです。
糖尿病は肺炎になりやすい
厚生省は新型コロナウイルス感染による症状の特徴として、
- 高熱(発熱)
- 強いだるさ(倦怠感)
- 息苦しさ(呼吸困難)
を挙げていますが、
肺炎を併発して死に至る人も少なくないのです。
糖尿病を患っている人は患っていない人に比べて約1.75倍も肺炎に罹りやすい
という報告があります。
糖尿病患者では感染症に罹りやすいのですが、
- 肺炎(呼吸器感染症) : 41%
- 尿路感染症 : 24%
- 皮膚軟部組織感染症 : 17%
という順位で、糖尿病は肺炎になりやすいのです。
肺炎というのは肺の感染症で、
風邪では主に鼻や喉などの上部気道に細菌やウイルスが感染して炎症を起こすのですが、
肺炎では肺の中の肺胞という部分に炎症が起こり、
- 発熱
- 咳
- たん
など、風邪と似た症状を起こすのですが、
肺炎は風邪と違って重症化すると命に関わる病気なのです。
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糖尿病患者では免疫力が低下している
糖尿病患者では肺炎だけでなく、
- 膀胱炎
- 腎盂炎
- 皮膚炎
- 歯肉炎
- 風邪
などの感染症にかかりやすく、
さらには、
- 感染症が重症化する
- 感染症の回復に時間がかかる
ことも知られています。
糖尿病患者ではどうして感染症に罹りやすく重症化しやすいのでしょうか?
その理由は、
糖尿病患者では免疫力が低下している
からなのです。
好中球の接着性、走化性、貪食能および細胞内殺菌の欠陥
だといわれていますが、
簡単にいえば、
- 血糖値が上がる
- 白血球の働きが低下して免疫力が低下する
- 血液の巡りが悪くなり、酸素や栄養が行き渡らない
- 血糖値が上がる
という悪循環が起こっているからなのです。
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まとめ
糖尿病患者が新型コロナウイルスい感染すると、
- 重症化する
- 死に至る
確率が高いことが最近の調査で明らかになっています。
糖尿病では、免疫力の低下、動脈硬化など血液の流れの悪化などからウィルイスや細菌に対する防御力が落ちているからなのです。
いたずらに怖がる必要はありませんが、
糖尿病患者の人では、
- 不要な外出を避ける
- 手洗いやうがいなどを励行する
など感染症対策い気をつけてください。
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