母乳育児は糖尿病のリスクを48%も低下させる
今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
妊娠糖尿病とは妊娠前には糖尿病でなかった人が妊娠中に糖尿病になることです。
妊婦の8人に1人が妊娠糖尿病になるといわれており、
相沢まきさんが妊娠糖尿病と診断されたとブログで告白していますし、
紺野あさ美さんも妊娠糖尿病の疑いだったなど多くの妊婦が妊娠糖尿病になっています。
妊娠糖尿病では、妊娠糖尿病では胎児の異常や死亡が多いなど胎児に悪影響を与えるだけでなく、
など、出産後に糖尿病になるリスクが大きいのです。
しかし、
母乳育児をすると糖尿病になるリスクが半減するというのです。
母乳育児は糖尿病のリスクを低下させる
妊娠糖尿病になると、
といわれているのですが、
出産後に
6ヵ月上母乳育児をすると糖尿病のリスクは50%低下する
という研究論文がアメリカの医学誌雑誌JAMA Internal Medicineに掲載されました。
30-Year Study Shows Women Who Breastfeed for 6 Months or More Reduce Their Type 2 Diabetes Risk by Almost 50%
詳しく読む ⇒ 原著論文
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この研究は、
1985~1986年に循環器系疾患リスク・ファクター研究に登録された、
18~30歳の約5,000人の女性を30年間追跡調査したのです。
その結果、
出産後に6ヵ月以上母乳育児していた女性は母乳育児を全くしなかった女性に比べて糖尿病のリスクが47%も低い
ということが判明したというのです。
また、
母乳育児の期間が6ヵ月以下の女性でも糖尿病のリスクが25%低下
しており、
- 人種
- 妊娠糖尿病
- 生活習慣
- 身体のサイズ
- その他の代謝リスク因子
にかかわらず、
母乳育児の期間が長いほど糖尿病の発生率が段階的に減少したというのです。
今回の研究は疫学研究で、母乳育児がどうして糖尿病のリスクを低下させたのかは明らかではありませんが、
母乳育児が血中インスリン濃度や血糖値に影響を与えたことや、
泌乳関連ホルモンが膵臓に影響を及ぼしたことによるのではないかと推察しています。
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まとめ
日本糖尿病学会では、
「全妊婦の12%が妊娠糖尿病」になるとしており、妊婦の8人に1人が妊娠糖尿病になるのです。
妊娠糖尿病を予防するには、
- 妊娠期間中の食べ過ぎ
- 妊娠期間中の運動不足
に注意する必要があります。
詳しく読む ⇒ 妊娠糖尿病は食事と運動で治る
妊娠してからは流産の心配やお腹が大きくなることから運動には抵抗があるのですが、
ことも分かっていますから、妊娠前からの運動習慣も効果があるのです。
妊娠糖尿病は、
- 流産
- 胎児の形態異常
- 巨大児
などの胎児への悪影響だけでなく、
だけではなく、
将来的に糖尿病になる確率が7.43倍も高くなるのです。
しかし、
母乳で育児をすると糖尿病になるリスクが下がるのです。
体形が崩れるといって母乳での育児を嫌う女性も多いのですが、
赤ちゃんの健康だけでなく、あなたの健康にも良い母乳育児をしてみませんか?
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