タマゴには糖尿病の予防効果がある

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

週刊現代の7月18日号では、

  • タマゴ3個で痩せた
  • タマゴ3個で勃った
  • タマゴ3個で毛が生えた

という特集があったのですが、、

 

ブログの読者から、

タマゴを1日3個も食べてコレステロールが上がらないのでしょうか?

という質問がありました。

タマゴ3個で痩せた、髪の毛が生えた

とタマゴは魅力的な食品なのですが、

タマゴを食べてもコレステロールは上がらない

のです。

そして、タマゴは糖尿病にも良い食べ物なのです。

 

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タマゴを食べすぎてもコレステロールは上がらない

タマゴと聞くと、

食べ過ぎるとコレステロールが上がる

と考える人が多いと思います。

 

昔から、

タマゴにはコレステロールが多いから、

タマゴを食べすぎるとコレステロールが上がる

と言われ続けて来たからです。

 

しかし、

タマゴを食べすぎるとコレステロールが上がるというのは間違い!

だったのです。

 

厚生労働省は2015年4月に「食事摂取基準」を改訂し、

コレステロールの摂取基準を撤廃

しました。

 

日本動脈硬化学会も2015年4月に、

食事のコレステロール摂取で体内のコレステロール値は変わらない

との声明を発表しています。

 

さらに、日本動脈硬化学会でも同様の声明を発表しています。

 

  詳しく見る ⇒ 日本動脈硬化学会のコレステロール摂取量に関する声明

 

確かにタマゴにはコレステロールが多く含まれるのですが、

コレステロールが多く含まれる食品を食べすぎても血中コレステロール値は上がらない

のです。

 

コレステロールが多くなると動脈硬化の原因になるのですが、

コレステロールは私達の体の中でも作られているのです。

 

体内のコレステロールの、

  • 70%は肝臓で作られる
  • 30%は食事で取り入れられる

ために、食事でのコレステロール摂取量が多いと血中コレステロールが上がると考えられていたのです。

 

100年前にロシアにおいてウサギを使った実験で、

コレステロールをたくさん与えるとウサギの血中コレステロールが上昇したため、

コレステロールを多く含む食品の食べ過ぎは血中コレステロールを上げる

と信じられてきたのです。

 

ウサギは体内でコレステロールを作ることが出来ないために、コレステロールをたくさん摂ると血中コレステロールが上がるのです。

 

しかし、

私達の体ではコレステロールの70%は肝臓で作られており、

食事でコレステロールをたくさん摂ると

肝臓はコレステロールを作る量を少なくしてバランスをとっていることが明らかになったのです。

 

厚生労働省も、タマゴを食べ過ぎても血中コレステロール値は変わらないとして、

コレステロールの摂取基準を撤廃したのです。

 

しかし、制限が解除されたとしても、

栄養学者は1日に3~4個が適量だとしています。

 


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タマゴは糖尿病を予防する

タマゴにはさまざまな健康効果があるのですが、

 

国立がんセンターは、

40~69歳の63,000人を対象にした疫学調査の結果、

タマゴをたくさん食べても糖尿病のリスクは上がらない

ことが判明し、

タマゴをたくさん食べる女性では糖尿病のリスクが18%低下した

と報告しています。

 

糖尿病の予防にはタマゴを食べると良い

  詳しく見る ⇒ 国立がんセンター

 

 

フィンランド大学の研究グループは、

42~60歳の男性2,332人を対象にしたタマゴの摂取量と糖尿病発症の疫学調査で、

19.3年間の追跡期間に432人が糖尿病を発症したが、

 

  • タマゴを食べる量が多いと糖尿病のリスクが低下する
  • 週4個のタマゴを食べた男性では1個の男性より糖尿病のリスクが37%低下した

 

と報告しています。

 

Egg consumption and risk of incident type 2 diabetes in men: the Kuopio Ischaemic Heart Disease Risk Factor Study

Conclusion: Higher egg intake was associated with a lower risk of T2D in this cohort of middle-aged and older men.

 

詳しく見る ⇒ The American Journal of  Clinical Neutrition

 

厚生労働省の調査でも、

日本人の食事摂取基準(2015年版)には、

糖尿病患者において、タマゴの摂取量と冠動脈疾患リスクに関連は認められなかった

と記載されています。

 


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糖尿病の予防に良いのはタマゴのビオチン

タマゴには蛋白質だけでなく、ビタミン、ミネラルも豊富で非常に優れた完全食品です。

そして、タマゴには糖尿病で気になる炭水化物は全く含まれていないのです。

 

タマゴの健康効果については、

上に紹介しました糖尿病の予防だけでなく、

  • うつ病の予防
  • メタボの予防
  • 動脈硬化の予防
  • 認知症の予防

などの効果あることも明らかになっています。

 

あなたが気になるダイエットについては、

アメリカの研究者が、

  1. BMI25~37の肥満患者に、
  2. 1日3個のタマゴを、
  3. 12週間にわたって食べさせたところ、
  • タマゴを食べた群では一人当たり6.7kgの減量効果があった

と報告しています。

 

元巨人軍の選手だった元木大介さんも糖尿病なのですが、

テレビ番組・主治医が見つかる診療所の元木大介の「10日間で血糖値改善」に出演し、

タマゴかけご飯などを10日間実践し、血糖値の改善に成功しています。

 

 詳しく見る ⇒ 糖尿病の元木大介さんにオススメはタマゴかけご飯

 

 

タマゴ1個のエネルギーは76kcalで、必要な栄養素がほとんど全て含まれているダイエット食品なのです。

 

糖尿病の予防に効果があるのはタマゴのビオチン

 

タマゴにはさまざまな栄養素が含まれていますが、

注目すべきなのはビオチンです。

 

ビオチンは、ビタミンHやビタミンB7とも呼ばれ、

細胞の成長を促進する作用や、ビタミンB群の有効利用などにも関与している栄養素で、

 

ビオチンが欠乏すると、

  • 湿疹や皮膚のトラブル
  • 疲労の増加
  • 脂肪の代謝障害
  • 抜け毛
  • 不眠症
  • 筋肉の痙攣
  • 血糖値の上昇

などの健康障害の起こることが報告されています。

 

糖代謝に関しては、

ビオチンが欠乏するとインスリン分泌機能が低下する

ことが分かっており、

います。

ビオチンが不足すると、糖尿病のリスクが高まるとされています。

  詳しく見る ⇒ 日本長寿科学振興財団

 

糖尿病患者では血中ビオチン濃度が低く、

ビオチンの投与で血糖値が正常化下との報告もあるのです。

 

 

タマゴを食べすぎても血中コレステロールが上がるということはありません。

積極的にタマゴを食べてみませんか?

 

次回は糖尿病の予防効果がある卵の食べ方をお知らせします。

 

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