糖尿病の死亡率が高い県と低い県は?
今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
あなたは何県にお住まいですか?
厚生労働省は、
都道府県別の糖尿病による死亡率
を発表しました。
糖尿病による死亡率は、
などによって各都道府県で大きく異なるのです。
さて今回発表された、
- 糖尿病の死亡率が高い県
- 糖尿病の死亡率が低い県
はどの県でしょうか?
糖尿病による死亡率が高い県と低い県
厚生労働省は、
平成30年人口動態統計月報年計の概況を発表しました。
人口動態統計月報年報とは、 出生数、死亡数、死因 、婚姻 、離婚など人口動態に関する調査なのですが、
これにより、
各都道府県別の人口10万人に対する糖尿病による死亡率
が明らかになりました。
さてその結果は、
詳しく見る ⇒ 厚生労働省:2018年人口動態統計月報年計の概況
ということで、
糖尿病による死亡率が低い県(全国平均11.4人)
- 神奈川 : 7.8人
- 愛知 : 7.9人
- 東京 : 8.8人
糖尿病による死亡率が高い県(全国平均11.4人)
- 青森 : 20.2人
- 徳島 : 17.9人
- 香川 : 17.8人
という結果だったのです。
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青森県は今年も糖尿病による死亡率が高い
今年も糖尿病に死亡率が最も高い県は青森県で、
人口10万人当たりの死亡者数は20.2人で、全国平均の11.4人の2倍近く高かったのです。
青森県は糖尿病により死亡率が高いことで知られれており、
青森県の糖尿病による人口10万人当たり死亡率は、
- 2014年 17.9人
- 2015年 18.3人
と、2014年2015年の2年連続で全国1位になり、
全国平均を35年連続で上回っているのです。
どうして青森県では糖尿病による死亡率が高いのか?
それは、
にも書きましたが、
青森県では、
糖尿病が重症化してから治療を始める人が多い
ことが大きな理由だといわれています。
糖尿病による死亡は合併症
糖尿病で死亡するのは血糖値が高いからではありません。
もちろんご存じでしょうが、
血糖値が高い状態が続くと合併症が引き起こされ、
合併症が死を引き起こすのです。
糖尿病の合併症は血管障害によるものです。
細い血管が傷害されれば、
- 神経障害
- 網膜症
- 腎症
などが引き起こされ、
細い血管が傷害されれば、
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
などの合併症が引き起こされるのです。
糖尿病で受診も治療もしていない人が多い
以前に、
でも書きましたように、
糖尿病だと知っていても受診も治療もしていない人が多いのです。
30歳代では血糖値が高い人の58%が受診や治療をしていないといわれています。
国内の糖尿病の有病者数は950万人と推定されていますが、
医療機関で受診している数は620万人と推定され、
糖尿病でも受診していない人が330万人もいるのです。
さらに、
糖尿病の治療を中断する人が60%もいる
糖尿病の治療を途中で中断してしまう人も非常に多いのです。
- たかが血糖値が高いだけ
- 何も症状がない
- 忙しい
などの理由で、
- 治療を受けない
- 治療を中断する
などすると、血管障害がどんどん進んでしまい、
気づいたときには手遅れ、、というようなことが多いのです。
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まとめ
糖尿病での死亡率が高い県は青森県でした。
青森県が糖尿病での死亡率が高い理由は「糖尿病で受診も治療もしていない人が多い」からなのです。
健康診断で血糖値が高いといわれたら必ず医療機関を受診してください。
放置しておくと血管がどんどん傷害され、合併症が進むのです。
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