糖尿病の運動療法は週2回で良い

運動療法というと毎日続けなければ意味がないと思っていませんか?

もちろん毎日運動するのが理想ですが、

週1~2回程度の運動でも健康効果が期待できることが最近の研究成果で分かっています。

完璧を目指すよりも、まず始めることが大切なのです。

食後高血糖の基本については 食後高血糖とは?健康診断では分からない隠れ高血糖の危険性 をご覧ください。

筆者は20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発をおこなっていた 医学博士のけんぞう です。科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報やフリースタイルリブレを使って食後血糖値の実証結果などをお伝えしています。


Sponsored Link

週2回の運動で死亡率が低下する

日本糖尿病学会のガイドラインにもあるように糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのですが、継続して運動を続けることはなかなか大変です。

イギリスのラフバラ大学の研究グループは、

 週に1~2回の運動で死亡率を低下させる

とJAMA Internal Medicine誌に発表しました。

Association of “Weekend Warrior” and Other Leisure Time Physical Activity Patterns With Risks for All-Cause, Cardiovascular Disease, and Cancer Mortality.

  詳しく見る ⇒ 原著論文

イギリスとスコットランドの健康調査に参加した40歳以上の6万3,591人の男女を、

運動の回数や量によって、

グループ名 定義
運動しない 中~強の運動を全くしない
運動が不十分 中程度を週150分以下、強い運動を週75分以下
週末に運動 週末に1~2回運動、中程度の運動を週150分以上か強い運動を75分以上
定期的に運動 週3回以上、中程度週150分以上または強い運動を75分以上

との4群に分け、

追跡調査したのですが、期間中に8,802人が死亡しました。

  • 心血管疾患で死亡 : 2,780人
  • がんで死亡 : 2,526人

そこで、中~強の運動を全くしないグループに比べ、

運動をしたグループのハザード比を計算したのです。

その結果、

全死因死亡率

グループ名 減少率
運動が不十分 34%減少
週末に運動 30%減少
定期的に運動 35%減少

心血管疾患による死亡率

グループ名 減少率
運動が不十分 40%減少
週末に運動 40%減少
定期的に運動 39%減少

がんによる死亡率

グループ名 減少率
運動が不十分 17%減少
週末に運動 18%減少
定期的に運動 31%減少

と運動したグループでは全ての死亡率が低下したのです。

研究グループは、

週に1~2回運動をするだけで心疾患やがんなど全ての死亡率を低下させる

と結論しています。

 

糖尿病の運動はたった20分のウォーキングで良い

糖尿病での運動療法は簡単なもので良い

糖尿病での運動療法も簡単なもので大丈夫です。

糖尿病の運動療法では有酸素運動が有効なのですが、

 「糖尿病の運動療法は早歩きが良い」でも説明したように、

ジョギングより「早歩き」で充分なのです。

そして、毎日頑張る必要はありません。

週末の土日の2日間でも効果があるのです。

気になるのは「何時間くらい歩けば良いの?」と時間が気になるところですが、

ヨーロッパの33万人以上を対象に調査しでは、

Lack of exercise responsible for twice as many deaths as obesity

くわしく読む ⇒ 原著論文

糖尿病に関しては、

  • ウォーキングなどの運動を週に150分以上行うのが理想的
  • 1日20分のウォーキングでも効果がある

と報告しています。

【実測データ】

私自身もフリースタイルリブレを使い、食後20分の散歩によって食後高血糖が改善することを確認しています。

運動で食後高血糖が下がった【実測結果】


Sponsored Link

糖尿病で必要な運動の種類と運動量

運動の種類と消費カロリーの関係

糖尿病の運動療法で必要な運動の種類と運動量でもお話ししましたように、

体重60kgの人が、100kcalを消費する運動量は下記になります。100kcalとはご飯茶碗で半分です

 

100kcalを消費する運動量は運動量

運動の種類 継続時間
普通歩行、自転車エルゴメータ、ウエイトトレーニング、ボーリング、バレーボール 32分
速い歩行、自転車、アクアビクス、卓球、太極拳 24分
早歩き、ソフトボール、野球 19分
ジョギングと歩行の組み合わせ、ジャズダンス、バスケットボール 16分

ということで、

100kcalを消費するには

  • ウオーキングなら20分
  • ジョギングなら10分

ということになります。

糖尿病の運動療法では、「ウオーキングなら1日1万歩」ともいわれますが、
消費エネルギーに換算すれば1600~240kcalに相当するので、

ウオーキングなら、

  • 1回20分、朝夕2回

ということになります。

毎日でなくても良いですが、最低でも1週間に2回は実行して下さい。

まとめ

糖尿病の運動療法と行っても難しいことではないことがお分かりいただけましたか?

週2回の早歩きでも効果が期待できるのです。

【まずは無理なく始める】

糖尿病や食後高血糖の改善では、最初から完璧な運動を目指す必要はありません。

週1~2回でも良いので、まず歩き始めることが大切です。

運動が食後高血糖を改善する仕組みについては、運動は食後高血糖を下げるをご覧ください。

また、1日1万歩なんてとても無理と思っても、

以前に紹介したように、座る時間が長いと糖尿病のリスクが高いので座る時間を短くするだけでも効果があるのです。

関連記事(一部広告を含む)

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ