食事前にチョコレートを食べると糖尿病を予防できる?
今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
チョコレートは糖尿病に良いということはこのサイトでも前にお知らせしましたのでご存じの方も多いと思います。
しかし、
食事の前にチョコレートを食べると糖尿病の予防になる
というのです。
食事の前にチョコレートを食べたら血糖値が上がるんじゃないですか?
とお思いでしょうが、
チョコレートには糖尿病に良い成分が含まれているのです。
しかし、糖尿病に良いチョコレートとにはある条件があります。
食事前にチョコレートを食べて糖尿病の予防
チョコレートのイメージは、
美味しいけど高カロリーだから肥満の大敵
ではないでしょうか?
血糖値が高い ⇒ 甘いものがダメ!
血糖値が高い ⇒ チョコレートなんて厳禁
こんな風に考えている人が多いと思います。
しかし、
食事前にチョコレートを食べる“チョコ・ファースト”
を提唱している医者がいるのです。
栗原クリニック東京・日本橋の栗原毅院長は、
誰でも手軽に習慣にできる糖尿病対策法として食事前に食べる“チョコ・ファースト”を推奨しているのです。
栗原院長は、
糖尿病患者にチョコ・ファーストを勧めたら、みるみる改善した
と、私自身も驚いているんです、と述べています。
栗原氏は、
北里大学医学部を卒業後、東京女子医科大学教授、慶應義塾大学教授を勤めた後、2008年6月に栗原クリニック東京・日本橋を開院しています。
栗原クリニック 東京・日本橋では、C型慢性肝炎やB型慢性肝炎、脂肪肝など肝臓病を中心に消化器全般、糖尿病、高脂血症、肥満症などメタボリックシンドローム関連の疾患の治療を行っているクリニックです。
その栗原氏が、2016年8月31日に出版したのが、
「チョコは糖尿病によく効く、ヘモグロビンA1cがこんなに下がった」 です。
この本では、
- チョコレートが不健康食品だと思われていたのは、糖尿病の食事に関する多くの医者の間違った指導のせい
- 世界の最新研究で続々明らかになりつつあるチョコレートの対糖尿病効果
- こんなに素晴らしいチョコレートの栄養成分
- 症例続々!チョコを食べれば糖尿病、太りすぎがこんなに改善する
- 高血圧、アレルギーから心の病気まで、さまざまな健康効果がある
- 著者厳選糖尿病の人、太りすぎの人に食べて欲しいチョコレート
- これだけは知っておきたい糖尿病の基礎知識
という内容なのですが、
チョコは糖尿病にとてもよく効く“サプリ”だ!
と提唱しているのです。
さらに、
高血圧、アレルギーから心の病気まで、チョコレートには、さまざまな健康効果がある
と述べています。
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チョコレートは糖尿病に良い食べ物
このサイトでもお知らせしたように、チョコレートは糖尿病に良い食べ物です。
詳しく見る ⇒ チョコレートは糖尿病の血糖値を下げる
上のサイトで詳しく説明しましたように、
東京医科大学とハーバード大学の研究グループは、2014年11月、American Journal of Clinical Nutrition誌電子版に、
板チョコを週に1枚食べると、糖尿病のリスクが17%も減少する
という論文を発表しています。
研究グループは、
板チョコを、
- 月に1/2~3/2枚食べる
- 週に1枚食べる
- 週に1/2食べる
のグループについて糖尿病のリスクを調べたところ、
チョコレートを食べる人ほど糖尿病のリスクが低くなることが分かった
のです。
ただし、チョコレーを食べることによって糖尿病のリスクが低下したのは、
- 65歳以下で
- BMIが25以下の人
だけだったと指摘しています。
BMIは、 体重(kg) ÷ (身長(m)x身長(m)) で、25以上なら肥満と判定されますから、
肥満の人ではチョコレートの効果が期待出来ないようです。
カカオにはポリフェノールが多い
チョコレートが糖尿病に良いとされるのは、
カカオにはポリフェノールが多い
からです。
赤ワインやブルーベリーにはポリフェノールが多いことが知られていますが、
100gまたは100mlに含まれるポリフェノールの含有量(mg)を比較すると、
- 赤ワイン 101
- コーヒー 200
- 緑茶 115
- ブルーベリー 300
- ココアパウダー 3,448
- ダークチョコレート 1,664
と、チョコレートの原料であるカカオパウダーはポリフェノールの含有量が多く、
カカオに含まれるエピカテキンは優れた抗酸化作用を有することが分かっているのです。
ポリフェノールには、活性酸素の抑制効果があり、アンチエイジング効果があることは良く知られていますが、その他にも、
- 脳梗塞や動脈硬化予防
- 高血圧予防
- 糖尿病改善
- 肝機能の向上
- がん予防
など、様々な効果が期待出来るのです。
このように、
チョコレートの原料であるカカオに含まれるポリフェノールの血糖低下作用はよく知られおり、チョコレートは糖尿病の高血糖に良い食べ物なのです。
しかし、
カカオの含有率が高いチョコレートを食べなければ効果が期待できません
最近では、カカオ含有量の多い製品が販売されていますので、カカオ含有量の多いチョコレートを選んでください。
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チョコレートの食べ過ぎは糖尿病に逆効果
チョコレートの原料であるカカオにはポリフェノールが多く含まれ、その抗酸化作用により糖尿病の高血糖に対して良い効果が期待出来ることは多くの科学的根拠で示されています。
しかし、
多くのチョコレートは高カロリーの食べ物であることは間違いありません。
「カカオ含有量が多いチョコレート」を選ぶことも重要ですが、
「砂糖の含有量が少ないチョコレート」
を選ぶことも重要です。
食事前にチョコレートを食べる“チョコ・ファースト”を提唱している栗原クリニック東京・日本橋の糖尿病治療は、
当院では、薬物に頼らない食事療法を中心とした糖尿病の治療を目指しています。
私は、糖尿病の食事の糖質を10%減らすだけでいい「糖質ちょいオフ」をお勧めしています。
厳しい糖質制限ではありません。糖質は主にご飯や麺、パン、果物などに含まれています。
と、糖質制限を糖尿病治療の主軸にしているようです。
糖尿病の食事の糖質を10%減らすだけでいい「糖質ちょいオフ」をお勧め
とのことですが、
このサイトでもお薦めしているように、
- 朝食のパンを半分にする
- 夕食のご飯を半分にする
という、無理のない糖質制限のようです。
栗原氏は、ご飯、麺、パンなどの主食を10%減らすだけで糖尿病は確実に改善すると述べています。
まとめ
食事前の高カカオ含有チョコレートは糖尿病に良いそうです。
しかし、
「カカオ含有量が多いチョコレート」を選ぶ
「砂糖の含有量が少ないチョコレート」を選ぶ
ことが重要です。
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