今日の新聞によれば、1型糖尿病だという理由で入園拒否されることが多いのだそうだ。
近畿地区の調査では、1型糖尿病の幼児が保育園や幼稚園への入園を拒否されるような例が25%もあったそうだ。
1型糖尿病に対する保育園や幼稚園の理解度が低すぎることが原因だ。
1型糖尿病を理由に教育の機会が失われるようなことは絶対にあってはならない。
1型糖尿病で入園拒否
今朝の新聞によると、毎日新聞が大阪市立大病院を拠点にする1型糖尿病の患者会「大阪杉の子会」の会員225人にアンケート調査を行ったところ、
1型糖尿病を発症した児童が保育園や幼稚園への入園を断られたり難色を示されたりするケースが多い
のだそうで、
小学校入学前に1型糖尿病を発症した67人の幼児の内、
- 11人(16%)が断られ
- 6人(9%)が難色を示された
と、25%もの幼児が入園拒否や難色を示されたという実態が明らかになった。
1型糖尿病の全国組織の患者団体「日本IDDMネットワーク」では、患者の幼児が1型糖尿病を理由に入園を断られるケースは全国であると聞くが具体的に実態が明らかになるのは初めてだという。
保育園や幼稚園が1型糖尿病の幼児の入園を断る理由は、
- これまで受け入れた経験がない
- 何かあった時に対応できない
などだったそうで、これは1型糖尿病に対する理解度が乏しいとしか言いようがない。
しかし、ネットで検索してみると、1型糖尿病を理由に入園を拒否される例は数多くあるようだ。
私の息子と同じ1型糖尿病の子が、保育園に入園拒否されました。これは、私の地元でも時々聞く話ですが、最終的には入れることが多い印象です。でもやっぱり地方都市だと厳しいのか、市役所で「前例が無いし前例を作るつもりもありません」と言われたそうです。
娘は、入園が決定していた保育園には入ることができず、2年後入れた幼稚園では、毎日、昼食時に母が園に通っていました。年長の最後には、娘が自分から「もう来なくていいよ。」と言ってくれたため、母も無事に卒園することができましたが
1型糖尿病を発症してから特殊学級への編入を勧められ、校長と話し合いの末にやっと普通のクラスを続けることを認めてもらえた。
保育園や用地園側の、「インスリン注射や血糖値測定は医療行為にあたるため園側が行うことはできない」とする言い分も間違いではないのですが、教育施設側の理解不足が明らかです。
少し強引な言い方ですが、
1型糖尿病なんてインスリンをうっていればその他は全く健康体なんだから、1型糖尿病を理由に教育やその他のサービスの機会を奪われるなんて絶対にあってはならないことです。
保育園や用地園側からすれば、
インスリン注射や血糖値測定は医療行為にあたるため園側が行うことはできない
というmのですが。通園する患者の幼児は多くの場合、医師の指導を受けた保護者が昼食前に訪れ、血糖値を計測してインスリンを注入している。【柳楽未来】
1型糖尿病でもプロ野球選手や自転車レースや歌手活動をしているヒトもたくさんいるのです。
詳しく見る ⇒ 阪神の岩田選手は1型糖尿病でも頑張っています
詳しく見る ⇒ 1型糖尿病の1-GATAがクリスマスコンサートを開催
1型糖尿病の原因
1型糖尿病も2型糖尿病も、インスリンの分泌が低下して血糖値が下がらなくなってしまう病気です。
2型糖尿病は、食生活などの生活習慣の乱れなどが主な原因であるのに比べて、1型糖尿病の原因はまだ完全に明らかになっているとは言い難いのが現状です。
1型糖尿病はインスリン依存型糖尿病(IDDM insulin dependent diabetes mellitus)といわれ、小児期に発症することが多いために、小児糖尿病とも呼ばれることもあります。
1型糖尿病の原因は、主に自己免疫の乱れによって、自分の体のリンパ球が自分自身のインスリン分泌細胞(膵臓のランゲルハンス島B細胞)を破壊してしまうことでインスリンの分泌が停止してしまい発症します。
この自己免疫の乱れはウイルス感染などによって引き起こされると考えられているのですが、まだ良く分かっていないのです。
しかし、過去のウイルス感染がリンパ球の内乱のきっかけになっている場合が多く、糖尿病がウイルスによって感染することはありませんから誤解のないようにしてください。
国内の糖尿病患者は1,000万人とも言われますが、99%は2型糖尿病で、日本での年間発症率は、10万人あたり1~2名程度で、北欧やイタリアの一地方などに比べて発症率は低いのです。
1型糖尿病ではインスリンを投与する以外に治療法は無く、1型糖尿病を発症したら生涯にわたりインスリン注射を続けなければなりません。
また、多くの1型糖尿病は
nはお原因不明で完治には臓器移植以外ない。注射や機械によるインスリンの補充を一生続けなければならないが、国内の患者は糖尿病全体の数%と少ないこともあり、周囲の理解を得られず、苦しむ人も多い。
Sponsored Link
1型糖尿病の希望のバッグを配布
1型糖尿病はインスリン投与を行えば生命が脅かされるような病気ではありませんが、1型糖尿病と診断され、「一生、インスリン注射をすることになります。」と医師から説明を受けると大きな絶望感を感じるそうです。
まして、まだ小さい我が子のことを考えれば、親の絶望感は推し量るに余りあります。
NPO法人・日本IDDMネットワークは1型糖尿病の患者や家族をサポートする団体ですが、1型糖尿病の啓蒙にも力を入れています。
その、日本IDDMネットワークは、患者や家族の絶望感をを希望に変えるためにとして「希望のバッグプロジェクト」を開始し、希望者には「希望のバッグ」を配布しています。
このバッグには、
- 専門医による医療情報冊子「1型糖尿病とその治療について最初に知ってもらいたいこと」
- 療養に必要な医学機器とインスリン製剤の一覧
- 1型糖尿病患者が加入できそうな生命保険
- 患者と家族の体験談
- 1型糖尿病患者と家族に役立つ書籍の紹介
- 学校、幼稚園、保育園への説明用パンフレット
- 患者の祖父母向けパンフレット
- 注射器や血糖測定器を入れるポーチ
- 大規模災害時の説明用チラシ
- 万一の時に救急隊員の方々には患者であることがわかるストラップ
が納められているそうです。
専門医による医療情報冊子「1型糖尿病とその治療について最初に知ってもらいたいこと」については、日本IDDMネットワークでは、「病気を持って生きるために何より大切なことはその病気に対する正しい理解を持つこと」 だとして、
小児期発症の患者を想定し、発症時に必要な医療情報を大阪市立大学医学部附属病院小児科の川村智行教授らのグループが編集した、「1型糖尿病とその治療について最初に知ってもらいたいこと」として纏めた小冊子だそうで、実際の患者や家族の体験や療養生活の支えにもなる情報を掲載されているそうです。
また、「希望のバッグプロジェクト」を応援している企業からの情報等も入れ、1型糖尿病は日本ではまだ十分に知られていないことから様々な誤解や偏見を無くすこともその目的の一つだそうです。
さらに、学校や幼稚園・保育園向けのパンフレット、インスリン注射や血糖測定器を入れられるポーチなどもあり、幼稚園入園間近なお子さんを持つ親にとっては用地編への理解を助ける手立てになるようです。
日本IDDMネットワークは、送料「着払い」で発症後概ね1年以内の患者や家族にプレゼンとしているそうですから、1型糖尿病のお子さんをお持ちの方や、知り合いに1型糖尿病のお子さんをお持ちの方がおられたら是非教えて上げてください。
申し込みは、日本IMMDネットワーク(http://japan-iddm.net/bag_input/)のホームページかやファクス(020-4664-1804)などで申し込めるそうです。
Sponsored Link