口臭は糖尿病のサインです
今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
あなたやあなたの家族の口臭が気になりませんか?
口臭は単なる口の中の匂いではなく、病気が原因のことが多いのです。
口臭は糖尿病のサインでもあるのです。
ちょっと口臭のことを気にしてみてください。
口臭は口の中の匂いだとお思いでしょうが、体の中の匂いでもあるのです。
口臭の原因は病気のことが多い
口臭は、朝起きたときや、臭いの強い食べ物を食べたとき、タバコを吸ったり、アルコールをたくさん飲んだときなどもあります。
口臭は誰にでも見られるものですが、なんらかの病気が原因で口臭が発生していることも多いのです。
口臭は口の中の匂いだとお思いでしょうが、口臭は体の中の匂いでもあるのです。
口臭がみられる病気
- 口の中の病気
口臭を生じやすい病気はなんといっても口の中の病気です。
中でも一番多いのは歯周病や歯槽膿漏による口臭です。歯周病は細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、進行すれば歯茎にウミが溜まる歯槽膿漏になり、一層口臭がひどくなります。歯周病や歯槽膿漏では歯肉と歯牙の間に空気がない所で生育できる嫌気性細菌が繁殖し、硫化水素やメチルメルカプタンのガスを発生し口臭の原因になります。
硫化水素は「卵の腐った臭い」、「くさいオナラの臭い」、メチルメルカプタンは「腐った玉ねぎの臭い」、「魚の血なまぐさい臭い」、「トイレの臭い」と表現されます。その他にも、ドライマウス、舌苔、虫歯でできた穴に歯垢や食べカスがつまって口臭の原因となります。また病気ではありませんが、義歯やブリッジに食べカスが溜まると口臭の原因になります。
- 消化器の病気
胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、あるいは逆流性食道炎などの消化器系の疾患ではしばしば消化不良を起こします。
消化不良を起こすと、食べ物が充分に消化されなかったり、胃に長時間留まったりするため、発酵して臭いが発生します。
このような臭い物質は血液中に取り込まれて、肺から口を通じて排泄されるので、口臭がとなってしまうのです。また便秘では長時間便が腸内に溜まって以上発酵して匂い物質を発生し、血中に取り込まれて口臭が発生します。
また臭の原因になります。 - のどや鼻の病気
のどの奥にウミが溜まる扁桃腺、鼻の奥にウミが溜まる蓄膿症などでは、生臭い肉類が腐敗したような独特の口臭がするときがあります。
- 心の病気
これは上の病気とはちょっと異なり、口臭が病気を引き起こす例です。さほど口臭がないのに、自分では「口臭がヒドイ」と強く思い込んでしまのですが、この状態は「心因性口臭」という軽度な精神的疾患で、さらに進行すると、人と接するのが怖くなったり、家に閉じこもりがちになったりして、うつ病に進むケースもあるのです。
鼻呼吸をしよう
一般的に、歳をとると口臭が強くなると言われます。
この加齢による口臭の原因は汚れた靴下の臭気の原因物質であるイソ吉草酸です。
しばらく歯磨きをしない状態でいると雑菌数が増え、公衆便器の雑菌数にも相当する菌数になるそうです。
これほど私たちの口の中は不衛生なのですが、その防衛機能が唾液で、唾液には強力な消毒作用があるのですが、口を開けて呼吸を行うと口中が乾燥し、唾液の殺菌作用が機能しなくなってしまいまうのです。
鼻には鼻毛や微細な繊毛がありフィルターの役目をし、また鼻粘膜の粘液も異物や細菌を除去するように働いています。
です。一日に吸いこむ空気の量は1万リットルといわれ、重さにすると15kg、呼吸回数は2万回以上です。
口呼吸ではほこり、チリ、ウイルス、細菌、カビなどを体内に取り込んでしまい、口中を乾燥させて口臭の原因にもなるのです。
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口臭は糖尿病のサイン
さて、前置きが長くなってしまいましたが、糖尿病も口臭を発生させる病気の一つです。
糖尿病で口臭が発生する理由は、
- 糖尿病になると歯周病になりやすい
- 糖尿病ではエネルギー源にケトン体が使われる
ということです。
糖尿病では歯周病になりやすい
糖尿病では非常に歯周病になりやすいのです。
詳しく見る ⇒ 糖尿病を治すと歯周病が治る
歯周病やさらに進行した歯槽膿漏では、上にも書きましたように、嫌気性細菌が繁殖し、硫化水素やメチルメルカプタンが発生し、硫化水素は「卵の腐った臭い」、「くさいオナラの臭い」、メチルメルカプタンは「腐った玉ねぎの臭い」、「魚の血なまぐさい臭い」、「トイレの臭い」と表現される口臭が発生します。
歯周病は糖尿病の合併症の一つと言われるほど、糖尿病の人で起こりやすいのです。
糖尿病のヒトは、糖尿病でないヒトに比べて2~3倍も歯周病や歯肉炎になりやすいそうです。
最近、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという逆の関係も明らかになってきました。つまり、歯周病と糖尿病は、相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられるようになってきたのです。
上と同じようなタイトルになってしまいましたが、時間が有れば是非お読みください
詳しく見る ⇒ 糖尿病を治すと歯周病も治る
アセトン臭の口臭は糖尿病のサイン
糖尿病は、
- インスリンの効果が弱くなったり
- インスリンの分泌が少なくなったり
という原因で、血糖値が上昇する病気です。
血糖値が上昇すると言うことは血液中のブドウ糖が組織に取り込まれない、
つまり、
体がエネルギー源としてブドウ糖を利用できなくなった状態
なのです。
糖尿病ではたくさん食べても太らない、普通通りに食事をしているのに痩せてきた、、というのはこのような原因によるのです。
口臭の原因はアセトン
ブドウ糖を利用できなくなった体は、体脂肪を分解してケトン体を作り出してエネルギー源とします。
ケトン体を作るときに同時にアセトンも作り出されるのですが、アセトンは血液中に溶け込んで肺から呼気として排泄されるため口臭になるのです。
糖尿病の特徴的な口臭は、アセトン臭と呼ばれる臭いで、甘酸っぱいような独特の口臭です。
アセトンは、接着剤や塗料の溶媒に使われるほか、マニキュアの除光液にも用いられますので意外になじみ深い臭いです。
過度なダイエットでもアセトンの口臭がする
過度なダイエットをおこなうと糖尿病と同じようなアセトンの口臭が発生する場合があります。
これは、無理な食事制限や運動不足が原因で、体質が変化してゆくことより発生します。
ダイエット臭、などとも言われていますが、炭水化物の不足で、エネルギー源が体内の脂肪や蛋白質に替わったからです。
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糖尿病では糖質制限がベスト
糖尿病の糖質制限による食事療法をご存じですか?
食事中の炭水化物の量を減らして血糖値を下げようという食事療法です。
詳しく見る ⇒ スタンダード糖質制限食のやり方
これは、「血糖値を上げるのは炭水化物だけ」だからだという、非常に合理的な方法です。
しかし、「糖質ゼロ」、「主食を抜く」などという極端なことをやる必要はありません。
日本人でる貴方が、
- 今後ご飯は食べない
- 今後、麺類は口にしない
などと言うこを長年続けられるはずがないからです。
- 朝食のパンを半分にする
- 夕食のご飯を半分にする
そして、肉や魚などをたくさん食べる
これなら出来るはずです。
血糖値を上げる原因である炭水化物の量を少し減らす!これだけで良いのです。
糖尿病の食事療法は病人食ではありません。
糖尿病の食事療法は「健康食」、「長寿食」なのです。
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