NHKガッテンの睡眠薬で糖尿病が治るの問題点

2月22日のNHKテレビ番組ガッテンで、

睡眠薬で糖尿病の治療ができる

NHKガッテンで放送された睡眠薬で糖尿病が治るには問題がある

と放送したことが大きな問題を呼んでいます。

  • 睡眠薬で糖尿病の治療ができるのか?
  • NHKガッテンのどこが悪かったのか?

という点について調べてみました。

NHKが謝罪文を出したその内容とは、、、

NHKガッテンの放送内容

 

NHKは2月26日、
「番組の内容に行き過ぎた表現があった」として、「皆様に誤解を与え混乱を招いてしまった」と謝罪しました。
また、NHK広報局によれば、28日に予定していた再放送は取り止めることを発表しました。 

    詳しく見る ⇒ NHK謝罪文

 

NHNのガッテンのアーカイブに放送内容が記されていますが、

タイトルは、

最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎

NHKガッテンの問題は本当に睡眠薬で糖尿病が治るのか?

であり、その内容は、

  1. デルタパワー(=熟睡)で血糖値改善!
  2. 十分のようで足りてなかった睡眠時間
  3. ぐっすり睡眠ワザ“筋弛緩(きんしかん)法

という内容なのです。

具体的には、

  1. デルタパワー(=熟睡)で血糖値

    糖尿病患者の多くでは、充分な睡眠がとれていないことから血糖値を上げるホルモンが分泌されている。
    脳波のデルタ波が少ないと血糖値が上昇することから、
    睡眠薬を使ってデルタパワーを復活させて血糖値を下げる糖尿病の新しい治療法が始まっている。

  2. 十分のようで足りてなかった睡眠時間

    睡眠時間を8時間半に延長することでインスリンの分泌能力が上がり糖尿病になりにくい身体に変化した

  3. ぐっすり睡眠ワザ“筋弛緩(きんしかん)法

    筋弛緩法で体の緊張を解いてリラックスすることで睡眠の質を改善する効果がある。

ということなのですが、

どこに問題があったのでしょうか?


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NHKガッテンの問題点

放送内容の骨子は上記のようなのですが、

ガッテンの予告では、

運動や食事制限でも血糖値が下がらない人に朗報!

まったく新しい治療法が始まりました。

それはデルタパワーを増やす「新しい薬」を飲むだけ。

でもデルタパワーって何だ?

と放送されていました。

これだけを見れば、

糖尿病の新薬が発見された!

と受け止めてしまうのですが、

番組内で紹介された「新しい薬」とは睡眠薬だったのです。

新たな睡眠薬で熟睡すれば血糖値を下げることができる

問題点の1つは、

新たな睡眠薬で熟睡を増やせば血糖値を下げることができる

と放送したことです。

番組内で示された新たな糖尿病でない薬とは、

2014年に新発売されたオレキシン受容体拮抗薬

という睡眠薬で、

 

  1. 2014年に新発売され
  2. オレキシン受容体拮抗薬

となると、

  • MDS(株)
  • ベルソムラ(一般名スボレキサント)

という睡眠薬しかないのです。

他の睡眠薬では検証していない

不眠と糖尿病とは大きな関係にあることはこのサイトでもお知らせしたことです。

など、たくさんの記事をご紹介していますが、既に読んでくださったと思います。

そして、最も大きな話題は、2015年4月に、

大阪市立大学の研究グループは糖尿病と不眠の関係を解明したということです。

NHKガッテンが睡眠薬で糖尿病が治ると放送したその根拠が問題

このように、

睡眠不足と糖尿病の関係は科学的にも明らかにされており、

充分な睡眠を取ることにより糖尿病が改善されることが期待されるのですが、

問題は、

2014年に新発売されたオレキシン受容体拮抗薬

と、

MDS(株)のベルソムラと特定できるような放送をした

ことです。

番組内では、出演した医師が、

「非常に副作用の心配が少なくなっていますので、糖尿病患者でもわりと気軽に飲める。睡眠障害の患者は糖尿病の発症率が2倍になるので、こういう薬剤を使うことで糖尿病の予防にもなる」

とコメントし、

番組のMCである立川志の輔さんも、

 

糖尿病、糖尿病予備軍の方、これで安全に血糖値を下げることができます!

と明言したことから、

番組とMSDとの利益相反関係が問われているのです。

要するに、HNKや監修した医師がMSDに肩入れをしたのではないかということです。

なお、

J-CASTニュースは、

NHKに対し、

  1. 睡眠薬で糖尿病が治療できるということに根拠はあるのか?
  2. 出演者以外の医師の監修はあったのか?
  3. ステマ疑惑ではないかとのことについてどう考えているか?

などを取材したそうなのですが、

さまざまなご指摘を受けて、番組の内容を再確認しています

との回答だったということです。

ステマ疑惑とは、

消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をするスケールマーケッティングがあったのではないかとの疑いがあるということです。


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MSDは推奨しないとコメント

注目の睡眠薬となったベルソムラを発売したMSD(株)とは、

アメリカの「メルク (Merck)」の日本法人です。

アメリカではメルクと名乗っていますが、日本や他の国では「MSD (Merck Sharp and Dohme)」の名称で商売を行っており、日本のMSDはもともとは万有製薬が前身で、万有製薬はメルクの日本代理店となりメルク万有製薬(株)、そしてその後にMSD(株)となっています。

 

オレキシンとは、

食後眠いはグルコーススパイクで糖尿病のサイン

でもお知らせしたように、

オレキシンとは、脳内ホルモンの1つで、

  • オレキシンが分泌される  → 眠くない
  • オレキシンが分泌されない → 眠くなる

ということで、MSD(株)のオレキシン受容体阻害薬の睡眠薬はオレキシンの働きを阻害して眠くする睡眠薬なのです。

また、

血糖値が上がるとオレキシンが分泌され、

  1. 血糖値が上がる
  2. オレキシンが分泌される
  3. 眠くなる

ということから、

食後に眠くなるのは食後高血糖による

もので、糖尿病のサインでもあるのです。

MSDは推奨しないとコメント

番組後には、

ベルソムラを処方して欲しいと希望する糖尿病患者が殺到した

とのことですが、

 

インターネット情報サイト・ねとらぼ(http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1702/24/news120.html)によると、

MSDに確認したところ、

ベルソムラは不眠症の治療薬

糖尿病治療薬としての使用は推奨していない

との説明があったそうです。

 

 

以上が、NHKガッテンの

最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎

の内容や問題点です。

なお、同番組は、

2月28日0時10分に再放送される予定ですが、放送されるのか、修正やコメントが入るのか、

ちょっと興味があるところです。

  『NHK広報局は、28日に予定していた再放送は取り止めることを発表しました』

 

いずれにしても、睡眠薬で血糖値を下げるということは土台無理な話ではなかったのではないでしょうか?

ベルソムラの服用により一時的に血糖値が下がったとしても、糖尿病の治療のために365日、睡眠薬であるベルソムラを飲み続けるわけにはいきません。

糖質制限で糖尿病も不眠症も解消できるという記事でもご紹介しましたが、糖尿病の改善は、炭水化物の摂取をある程度減らす糖質制限が有効のようです。

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