新型コロナ感染は糖尿病の発症リスクを高める
今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝へします。
はじめに
新型コロナ感染の第6波もようやく沈静化してきたようですが、まだ予断は許せません。
新型コロナ感染では糖尿病を患っている人は要注意なことは皆さんもう充分ご存じだと思います。
新型コロナ感染では、
など、
「糖尿病は新型コロナ感染を悪化させる」ということが明らかになっているからです。
しかし、先日発表された研究論文は、
新型コロナ感染は糖尿病の発症リスクを上げる
というショッキングなことを報じています。
つまり、、、
新型コロナに感染すると糖尿病のリスクが上がる
新型コロナに感染した患者は、糖尿病の発症リスクが高い
ということを明らかにしたのはドイツの研究グループです。
Incidence of newly diagnosed diabetes after Covid-19
Covid-19 confers an increased risk for type 2 diabetes. If confirmed, these results support the active monitoring of glucose dysregulation after recovery from mild forms of severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 (SARS-CoV-2) infection.
詳しく見る ⇒ Diabetologia
ドイツ糖尿病研究センターを中心とするドイツ全土の1,171人の医師グループは、
新型コロナと診断された3万5,865人の患者についてデーターを解析した結果、
新型コロナに感染した患者は糖尿病を発症する割合が28%高い
ということが判明したというのです。
研究論文では、
新型コロナに感染すると膵臓からのインスリン分泌能が低下し、
さらに、
回復後もインスリン抵抗性が高まり血糖値が上昇する
そうなのです。
- インスリン分泌が低下
- インスリン抵抗性が高くなる
これはまさしく糖尿病です。
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具体的な研究内容についてもう少し説明すると、
ドイツ在住の約880万人を、
2020年3月から2021年7月まで追跡調査したのですが、
- 追跡期間中の3万5,865人が新型コロナに感染
したそうです。
そこで、
- 新型コロナ感染者
- コロナではない急性上気道感染症者
について、
- 糖尿病発症の頻度
を比較したところ、
新型コロナ感染者では糖尿病の発症が1.28倍以上高い
ことが判明したというのです。
研究グループは、
新型コロナ感染後に、
- 倦怠感
- 喉の渇き
- 頻尿
などの症状が続くようであれば、医療機関で糖尿病の検査を受けるように勧めています。
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まとめ
新型コロナウイルス感染により糖尿病発症のリスクが上げるという研究報告は他にも幾つか見れ、
新型コロナ感染で糖尿病発症リスクが上がるということは間違いがないようです。
また、
新型コロナ感染後の糖尿病は一過性の糖代謝異常で、
インスリン分泌細胞の破壊ではなくストレスによって一時的にインスリン抵抗性が高まったためだとする報告もありますが、
いずれにしても新型コロナウイルス感染には充分気を付けてください。
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