糖尿病の予防には歩けば歩くほど良い

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えします。

 

はじめに

糖尿病治療の基本は、

  • 食事療法
  • 運動療法

で、これらが効をそうしないときには薬物療法が始まるのです。

 

すでに、

週5回のウオーキングで糖尿病の心血管疾患を予防できる

有酸素運動で体力スタミナをつければ糖尿病を予防できる

でもお知らせしたようにウオーキングも血糖コントロールに有効な運動です。

 

ウオーキングは多い方が良い

 

しかし、血糖コントロールのためには「どれだけ歩けば良い」のでしょうか?

カリフォルニア大学の研究グループは、

たくさん歩くほど糖尿病になりにくい

という研究結果を発表しました。

 

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歩けば歩くほど糖尿病のリスクが下がる

血糖値が気になる、、、

歩こう、歩こう、、、

でも、どれだけ歩けば良いんだろう?

 

アメリカのカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究グループは、

 糖尿病の予防には歩けば歩く程よい!

という研究成果を発表しました。

 

Associations of Daily Steps and Step Intensity With Incident Diabetes in a Prospective Cohort Study of Older Women: The OPACH Study

 

詳しく見る ⇒ Diabetes Care

 

2000歩多く歩くごとに、リスクが12%低下する可能性があるという。より高い強度(速く歩くなど)での歩行が効果的であることも分かった。

 

研究グループは、

  • 糖尿病ではない65歳以上の女性4,838人(平均年齢78.9±6.7歳)を対象に
  • 歩数計測器で「歩数」と「運動強度」を1週間測定

したのです。

 


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その結果、

  • 平均歩数は3,729±2,114歩

   1,875±791歩が低強度の歩行

   1,854±1762歩が中~高強度の歩行(速歩きやジョギングなど)

だったことが分かりました。

 

さらに、約7年の追跡調査中に、

  • 395人(8.1%)が糖尿病を発症

したので、

歩行数と歩行強度と糖尿病発症のリスクとの関連を調べたところ、

  1. 1日の歩数が2,000歩多い毎に糖尿病発症のリスクが12%低下する
  2. 高強度での歩行が糖尿病の発症抑制に重要である

ということが判明したというのです。

 

さらに、

  1. 低強度で1日2,000歩多く歩いても糖尿病の発症リスク変わらない
  2. 中~高強度で1日2,000歩多く歩くと糖尿病の発症リスクは14%低下する

こともわかったそうです。

 

研究グループは、

毎年50万人の高齢者が新たに糖尿病を発症するすれば、

1日に2,000歩多く歩けば新たな糖尿病患者を6万人減らすことができる

と、歩くことの重要性を訴えています。

 

さらに、

歩行時には「中~高強度での歩行」がより効果的で、

中程度の歩行とは「やや呼吸が荒くなり、会話を続けるのが困難に感じるくらいの速度」としているが、

 

高齢者では「必ずしも速いスピードで遠くまで歩く必要はない」とし、

70歳や80歳の高齢者では自宅周辺をウォーキングでも充分な運動になり得ると解説しています。

 

ただし、

糖尿病を予防できたとしても、それを維持することが大事で、

週に1回の散歩では高齢者の糖尿病の予防では十分とは言えないと述べています。

 


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まとめ

糖尿病の予防には歩くこと良いといわれていますが、

歩数については多いほど効果的であることが分かりました。

 

しかし無理をすることは、段階的に歩数を伸ばしていけば良いでしょう。

だた以前に、糖尿病の運動療法も週2回で良いとの記事を紹介しましたが、

週に1回だけでは不充分です。

 

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