糖尿病ならお正月にはアンコ餅がおすすめ
今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
お正月ですね。
お正月には餅です。
しかし血糖値が高い人には餅は余りお薦めできないのです。
餅は消化が良く血糖値を上げやすいからです。
しかしお正月には餅を食べたい!
そんな人には小豆を使ったあんこ餅がお薦めです。
餅はGI値が高く血糖値を上げやすい
お正月によく食べらる餅は血糖値を上げやすい代表的な食品です。
お茶碗一杯の白飯は約150gですが糖質量が55.3gです。
餅一切れは約30gで糖質量は14.9gです。
- 白飯150g 糖質量55.3g
- 餅 150g 糖質量74.5g
餅の糖質量は白飯の1.5倍くらいあるのです。
餅はGI値が高い
GI値とは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で血糖値の上がり度を数値化したものです。
ぶどう糖を食べた後の血糖の上昇度を100とした時の相対的な血糖値の上昇の度合い表したもので、
GI値が大きいほど血糖値の上昇度が高いことになります。
- 食パン 91
- 餅 85
- うどん 85
- 白飯 84
餅はうどんなどと供に血糖値を上げやすい代表的な食品です。
GI値には食品に含まれる食物繊維も大きく影響し、
- 白飯 84
- 玄米 55
食物繊維を多く含む玄米は白米に比べてGI値はグッと低いのです。
GI値が高い食品は血糖値を急激に上昇させるため、
糖尿病や糖尿病予備群の人ではGI値が56~69の中GI値の食品を摂ることが薦められています。
Sponsored Link
糖尿病なら小豆のアンコ餅がお薦め
血糖値は炭水化物が糖に分解され腸から吸収されて上昇します。
炭水化物を糖に分解するのは、
- アミラーゼ(唾液の消化酵素)
- グルコシダーゼ(腸の消化酵素)
の2つの酵素です。
糖尿病の方は血糖低下薬として、
- グルコバイ
- ベイスン
- セイブル
などの血糖低下薬を処方されますが、
これらはα-グルコシダーゼ阻害薬といわれ、
炭水化物を糖に分解するα-グルコシダーゼを抑制する薬なのです。
小豆には糖の吸収を抑える作用がある
小豆は糖の吸収を抑えて血糖値を下げるでもお知らせしましたが、
三重大学と井村屋の研究グループは、
小豆には糖の吸収を抑制する成分が含まれる
という研究成果を発表しています。
詳しく見る ⇒ 三重大学プレスリリース
小豆を煮た煮汁の中に、
カテキン-7-O-β-D-グルコピラノシド (C7G)という成分が含まれ、
C7Gはα-グルコシダーゼを抑制を阻害して糖の分解を抑える作用があるというのです。
C7Gはまさしく糖尿病の血糖低下薬と同じ作用を持った成分なのです。
この成分は生の小豆にも含まれていましたが、
小豆を加熱調理すると増加する
ことも分かり、
研究グループは、小豆を料理するときには煮汁も一緒に食べることを薦めています。
小豆にはポリフェノールを豊富に含み、血圧や血糖値、脂質代謝などの生活習慣病の予防や改善効果があることが知られているのですが、
糖尿病の血糖低下薬と同じ作用を持つ成分も含まれているのです。
Sponsored Link
まとめ
お分かりいただけたでしょうか?
餅は消化が良く直ぐに血糖値を上げてしまうのです。
小豆は糖尿病の血糖を下げるでも紹介したように、
糖尿病の血糖低下薬と同じ作用を持つ成分も含まれているのです。
煮小豆は糖尿病の隠れた妙薬で血糖の低下に即効と言われているのです。
糖尿病でもお正月に餅を食べたいなら小豆のあんこ餅がお薦めなのです。
ただし、あんこには砂糖を入れすぎないようにご注意を。
関連記事(一部広告を含む)