糖尿病の予防には1日8,000歩のウオーキングが良い
今日もご覧になっていただきありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝へします。
はじめに
糖尿病の予防や改善には運動ですが、手軽にできる運動といえばウオーキングです。
先日は、
という研究報告をご紹介しましたが読んでくださったでしょうか?
しかし何と、
「やってはいけないウオーキング」という本には、
「1日1万歩で病気になる」というのです。
「1日1万歩」を日課にしている人も少なくありませんが、
「1日1万歩で病気になる」というのはどういうことなのでしょうか?
1日1万歩で病気になる可能性がある
1日1万歩を目標にしている人はたくさんいると思いますが、
「やってはいけないウオーキング」という本を書いたのは、
東京都健康長寿医療センター研究所の青柳幸利・運動科学研究室長です。
青柳氏は、
「図説・やってはいけないウオーキング」
という本も出しています。
ウオーキングは体に良い。
やればやるほど、ダイエット効果がある、
健康のためにウオーキングをしている人は多いと思いますが、
巷の健康常識は間違いだらけで、
そして、
そのウオーキングは本当に健康に良いのでしょうか。
その歩き方が、病気の引き金を引いてはいないでしょうか。
ここで皆さんにお伝えしたいことがあります。
それは1日1万歩で病気になる可能性があるという事実です。
1日1万歩で病気になるというのは聞き捨てならないのですが、
以上歩いていたのに病気になった例として、
- 骨粗鬆症になった
- うつ病になった
- 動脈硬化になった
を挙げているのです。
そして、
と訴えているのです。
ではどうすれば良いのか?
青柳氏は、
赤枠 水色
と提唱しています。
Sponsored Link
病気にならないためのウオーキング
やみくもに歩数を増やすだけでは、
- 疲労を蓄積する
- 膝を痛める
などの故障の原因になるというのです。
青柳氏は、
- 2000年から17年間、
- 群馬県中之条町に住む、
- 65歳以上の5,000人、
を対象に「身体活動と病気予防」について生活データを収集して解析したというのです。
その結果、
歩数 | 中程度の活動時間 | 予防できる病気 |
2,000 | 0分 | 寝たきり |
4,000 | 5分 | うつ病 |
5,000 | 7.5分 | 認知症、心疾患、脳卒中 |
7,000 | 15分 | がん、動脈硬化、骨粗鬆症 |
7,500 | 17.5分 | 筋力減少、体力低下 |
8,000 | 20分 | 高血圧、糖尿病、メタボ |
9,000 | 25分 | 高血圧、高血糖 |
10,000 | 30分 | メタボ(75歳未満) |
12,000 | 40分 | 肥満 |
12,000以上 | 40分以上 | 健康を害すことがある |
ということがわかったというのです。
詳しく見る ⇒ 研究長寿研究所
ウオーキングが健康に良いことは誰でも知っています。
「健康のためには1日に1万歩歩くのが良い」
といわれるのですが、
糖尿病の予防には1日8,000歩を目標にしよう
厚生労働省の調査によれば1日の平均歩数は、
- 男性:6,793歩
- 女性:5,832歩
だそうです。
そして、
1日1万歩以上歩いているのは、
- 男性では29.2%
- 女性では21.8%
しかいないというのですが無理をする必要はなさそうです。
「やってはいけないウォーキング」の著者である青柳さんは、
1日1万歩が悪いわけではないが、
これまで続けて来た歩数を無理して増やす必要はないと述べています。
1日1万歩以上も歩いていた旅館の女将さんが骨粗鬆症になったのは、
着物を着て「足を上げずに、小股で、静かに歩く」という歩き方だったことや、
館内で紫外線を浴びる量が不足したことが原因だと考えられ、
青柳氏は、
- 1日8000歩
- その中に20分の中強度の運動
を推奨しているのです。
中程度の運動とは、
中程度の運動 = なんとか会話ができる程度の歩速
だそうですから「多少の早歩き」を入れることもお忘れなく。
Sponsored Link
まとめ
「大は小を兼ねる」という諺もありますが、
ウオーキングについては「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということのようで、
8,0000歩でその内で早歩きを20分
というのが最も良いようです。
先日、
という研究報告をご紹介しましたが、やはり1日8,000歩が良いようです。
関連記事(一部広告を含む)