白米の糖尿病の危険は緑茶で予防できる

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

日本人の米の摂取量は減少したといってもご飯は美味しいものです。

しかし、白米の食べ過ぎは糖尿病の危険が高まります。

白米は食後の血糖値を急上昇させるからです。

しかし、

緑茶を飲むと白米による糖尿病の危険を予防できることをご存じですか?

 

九州大学の研究グループは、

1日に3~4杯の白米を食べる女性では糖尿病の危険が大きいのですが、

緑茶をたくさん飲む女性では糖尿病の危険が少ないとい

という研究成果を発表しました。

 

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米の消費量が減っている

日本人の米離れが深刻化しており、日本人1人当たりの米の消費量が50年間で半分以下になっている。

日本人の6.8%が月に1度も米を食べないのだそうだ。

6.8%ってピンときませんが、日本人の15人に1人が月に1回もご飯を食べないということです。

 

農林水産省の調べによると、

  • 1日に1回は米を食べないと気が済まない

という人が、

  • 1992年には : 71.4%
  • 2014年には : 53.5%

と減少しているのだそうだ。

 

  詳しく読む ⇒ 農林水産省

 

米を食べる人が減少している理由は、

  1. パン食が増えた
  2. 調理の手間が面倒
  3. ダイエットのために控えている

ということで、

パンやパスタなどの食の多様化にともなって米への興味が薄れた結果だとみられているのです。

 

平成23年の1世帯当たりの(家族数2人以上、農林漁家世帯を除く)、

  • 米への年間支出額 : 2万7,428円
  • パンの年間支出額 : 2万8,318円

と逆転している。

さらに、

若い人では「家に米がない」という人も多いのだそうです。

 


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白米をたくさん食べる女性は糖尿病の危険が大きい

米(ご飯)を食べなくなった理由の一つには、

  • ダイエットで控えている
  • 血糖値が気になる

ということがあるのですが、

米は糖質が高いので糖尿病の危険が心配

という懸念もあるのです。

 

国立がん研究センター・社会と健康研究センター・予防研究グループは、

日本人の主食である米飯摂取と糖尿病発症との関連についての研究を行っています。

  詳しく見る ⇒ 国立がん研究センター・社会と健康研究センター

 

この研究では、

  • 米飯の摂取量により4つのグループに分け、
     1日に茶碗に1杯以下~茶碗に4杯
  • 5年後の糖尿病の発症を追跡調査

したのです。

その結果、

女性では白米の摂取量が多いと糖尿病の危険が上昇する

ことが明らかになったのです。

 

 

白米の摂取量が1日に1杯以下の女性に比べて、

  • 白米を茶碗に3杯 : 糖尿病のリスクが1.48倍
  • 白米を茶碗に4杯 : 糖尿病のリスクが1.65倍

に上昇することが分かったのです。

しかし、

米飯に

  • あわ
  • ひえ

を混ぜて食べている人ではこの傾向は少なかったそうで、

パンやめん類では糖尿病の発症リスクとの関連がなかったと述べています。

 

白米を多く食べるアジア人では糖尿病のリスクが高い

白米が糖尿病のリスクを高めることは海外の研究でも明らかになっています。

アメリカのハーバード大学の研究グループは、

精白米をたくさん食べるアジア人は糖尿病のリスクが高い

と報告しています。

White rice increases risk of type 2 diabetes

詳しく読む ⇒ コチラ

 

この研究は、

  1. アジア地域(日本と中国)
  2. 欧米地域(米国とオーストラリア)

の35万人以上を対象として、4~25年間にわたる長期の追跡調査をおこなったのです。

 

この2地域における1日の白米摂取量は、

  1. アジア地域 : 4杯
  2. 欧米地域  : 1杯未満

と、大きな開きがあります。

 

その結果、

追跡期間中に1万3,000人以上が糖尿病を発病

したのですが、

  1. アジア地域 : 糖尿病リスクが55%上昇
  2. 欧米地域  : 糖尿病リスクの上昇は12%

だったと報告しています。

研究グループは、

精白されていない玄米や全粒粉の摂取を増やすせば糖尿病のリスクを下げることができる

と指摘しています。

 

玄米を精製して「ぬか層」を取り除くと「胚芽精米」に、胚芽精米から「胚芽」を取り除くと「精白米」になるのですが、精白米はGI値が高く血糖値を上げやすいのです。

 

白米の食べすぎは糖尿病のリスクを高めるのは多くの疫学調査で明らかになっています。

 


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ご飯をたくさん食べても緑茶で糖尿病の予防

白米の食べ過ぎは糖尿病のリスクを上げることは間違いないのですが、

食べる順番で食後高血糖を防ぎ糖尿病を予防する

ことができることはすでにお知らせしたのでご存じだと思います。

 

今日の話は、

緑茶を飲むことでご飯に

ということです。

 

九州大学の平田教授らの研究グループは、

白米の摂取量が多いと糖尿病のリスクが上がるが緑茶で抑制できる

という研究報告をしています。

 

Effect modification of green tea on the association between rice intake and the risk of diabetes mellitus: a prospective study in Japanese men and women.

CONCLUSIONS : Rice intake was associated with an increased risk of diabetes only in women, and women with a higher intake of green tea had a lower risk of diabetes. A high intake of green tea may be protective against increased risk of diabetes with a higher intake of rice in women.

詳しく読む ⇒ コチラ

この研究では、

日本人の男女1万1,717人を2年間追跡調査し、

米摂取による糖尿病のリスクが緑茶とコーヒーでどう変化するか

を調べたのです。

 

その結果、

男女1万1,717人のうち464例が糖尿病を発症したのですが、

  1. 女性では白米摂取量が多いと糖尿病のリスクが上昇する
  2. 緑茶の摂取量が多いと糖尿病の発症リスクが低下する

ということが明らかになったのです。

具体的には、

緑茶を1日7杯以上飲む女性では白米摂取量と糖尿病発症の関連がなくなった

というのです。

 

もちろん、白米の食べ過ぎは糖尿病のリスクを上昇させるので避けるべきですが、

白米を多く食べる女性はできるだけ緑茶をたくさん飲めば糖尿病のリスクが低くなるのです。

 

いかがでしたでしょうか?

白米の糖尿病の危険は緑茶を飲むことで避けることができるのです。

今回の論文では、白米をたくさん食べると糖尿病のリスクが上がるのは女性だけでしたが、

 

その理由は、

女性は運動量が少ないから

だといわれていますので、

男性は白米をたくさん食べても糖尿病の危険は大丈夫だと言うことではありません。

 

男性でも運動量の少ない男性では白米の食べ過ぎは糖尿病の危険がある

あることを知っておいてください。

 

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