糖尿病でも餅を食べたいなら、、
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、
糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。
今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
糖尿病は血糖値が上がる病気。
糖尿病では炭水化物(糖質)のとりすぎに気を付ける必要があります。
餅は炭水化物をたくさん含んでいますから、餅は糖尿病に悪い食べ物です。
でも、糖尿病でもお正月には餅を食べたいですね。
そんなときには一工夫してください。
餅は糖尿病に良くない食べ物なのか
餅の主な成分は、
- 炭水化物 : 50%、
- 水分 : 45%
- 蛋白質 : 4%
- 脂質 : 1%
で、大半が炭水化物なのです。
炭水化物 = 糖質 + 可溶性食物繊維
ですから、
餅は血糖値を非常に上げやすい食べ物ですから、糖尿病や糖尿病予備軍の人には好ましくない食べ物です。
血糖値を上げるのは糖質のみで、肉や魚はいくら食べても血糖値が上がることはないのです。
餅の形や大きさはその土地によって、四角に切る角餅、丸く形作る丸餅などと異なりますが、おおよそ1切れ(1個)が50g位です。
餅(50g)のカロリー : 235kcal
と、餅はカロリーも高い食べ物です。
餅2個を食べたら500kcalです
500kcalを消費するためには、
- ウオーキングを2時間
- サッカーを1時間
もの運動が必要になるのです。
食べた分は運動で消費しようというのはなかなかできないことなのです。
Sponsored Link
餅を食べても血糖値を上げない工夫
いくらお餅が糖尿病に良くないとしても、日本人ですからお正月には餅を食べたいものです。
炭水化物を含む食べ物を食べると、上に示したように食後に血糖値が急上昇します。
これは、食後高血糖と言われる現象ですが、この食後の急激な血糖の上昇がインスリンの分泌を促進するのです。
このような状態が繰り返されると、膵臓が疲れて、インスリンの分泌が悪くなり、糖尿病になるのです。
従って、糖尿病や糖尿病予備軍の人ではできるだけ食後血糖値を上げないような食物や食べ方をする必要があるのです。
食物繊維は食後血糖値を穏やかにする
このサイトでも何回も書いてきましたが、食物繊維は食後血糖値の上昇を穏やかにします。
- ご飯 → 唐揚げ → サラダ
- サラダ → 唐揚げ → サラダ
のそれぞれの順番で食べたときの食後血糖値の変化を調べた実験があります。
同じ食事内容でも、食べ方を変えるだけで食後血糖値の上昇が変わるのです。
詳しく読む ⇒ 食べる順番で食後高血糖が変わる
糖尿病でも餅を食べたいならサプリメントを利用
お正月の料理で食物繊維が豊富な野菜といったら、、、ゴボウやレンコンなどしかないかも知れませんね。
そんなときには、サプリメントの活用も考えてください。
菊芋という野菜をご存じですか?
菊芋は「食べるインスリン」といわれ、アメリカなどで古くから糖尿病に良いと言われてきた野菜で、食物繊維であるイヌリンを豊富に含んでいるのです。
菊芋の収穫は秋から春にかけてですが、スパーや八百屋さんで余り見かける野菜ではありません。
また、はっきり良いってそんなに美味しい食べ物でもありませんし、料理法も限られています。
菊芋は糖尿病に非常に良いのですが、菊芋を食べるなら菊芋パウダーが便利です。
ただし、無農薬、無添加の製品を選ぶ必要があります。
詳しく見る ⇒ 菊芋は食べるインスリン
このサイトでは、科学的根拠に基づいて有効性が確認されているサプリメントをいくつか紹介しています。
菊芋もそうですが、トマトも糖尿病に良い食べ物です。
「夜トマトはダイエットに良い」として若い女性で人気になりましたが、
京都大学の研究グループがトマトには血中脂質の増加を抑制するという研究論文をアメリカの雑誌に発表しています。
また、名古屋大学の研究グループはトマトジュースがHbA1cを抑えるとの研究を報告しています。
まとめ
餅は糖尿病には好ましくない食べ物の1つです。
餅は食後血糖値を急激に上昇させるからです。
しかし、
日本人であればお正月は餅を食べたいものです。
それならば、
食物繊維をたくさん摂ったり、
糖尿病に有効だと言われるサプリメントを活用することによって食後高血糖を抑えることもできるのです。
糖尿病でも餅を食べたいならサプリメントを上手に活用してください。
しかし、食べ過ぎには注意してくださいね。
Sponsored Link
関連記事(一部広告を含む)