玄米は血糖値を下げ糖尿病に良い

今日もご覧になっていただきありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。

糖尿病治療薬の開発を行っていた私が言うのも何ですが、

日本糖尿病学会厚生労働省も述べるように、

糖尿病の治療では食事療法と運動療法が基本なのです。

今日も科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

昨日は麦飯は血糖値を下げるので糖尿病に良いと言う話をしました。

今日は玄米は血糖値を下げるので糖尿病に良いと言う話をしましょう。

糖尿病に良い玄米を食べてください

玄米は麦と同じように植物繊維が多いのですが、

特に、γオリザノールは血糖値を下げ糖尿病に良いのです。

  • 玄米は不味い!
  • 玄米は料理が大変!
  • 玄米は堅い!

と言う悪いイメージがあるのですが、最近の玄米は、

  • 料理が簡単
  • 大変美味しい

のです。

 

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玄米は血糖値を下げるので糖尿病に良い

玄米は、稲の果実から外側の籾殻(もみがら)だけを取り除いたもので、いわゆる糠という成分で外周部分が被われていますから茶色の色をしています。

貴方がご飯として食べているのは、玄米の糠を取り除いた白米です。

玄米の糠を取り除くことを精白といい、外周部分を7%~10%を削り落とし、白米は精米歩合が90%~93%程度となります。

玄米の玄とは、「色が濃い」という意味で、蕎麦でも籾殻が付いた蕎麦の実は玄蕎麦といいます。

玄米は血糖値を下げ糖尿病に良い成分が豊富に含まれています

糠を取り除くことによって、白米は柔らかく、糠独特の臭みもなくなるので、味も良くなるのですが、精米によって糠に含まれるたくさんの栄養素も取り去られてしまうのです。

下記の図は、玄米に含まれる栄養素を100としたときに白米に含まれる栄養素を表したものです。

いかがでしょうか?

 

精米によって玄米に含まれる栄養素はほとんど取り去られ、白米に含まれる栄養素は炭水化物と蛋白質だけになってしまっているのです。

精米によって玄米に含まれる血糖値を下げ糖尿病に良い成分はほとんど失われます

 

食品のGI値を憶えておられるでしょうか?

GI値とは、Glycemic Indexの略で、その食品が体内で糖に消化され、吸収されて血糖値を上昇させるスピードを、ブドウ糖を100として相対的に表わしたものです。

すなわち、GI値が低ければ低いほど食後の血糖値の上昇が抑えられ、インシュリンの分泌も抑えられるので糖尿病を予防するのです。

 

玄米のGI値を他の穀類と比べてみると、五穀米などとともに非常に低いことが分かります。

大麦のGI値は非常に低いのですが、麦飯は白米と7:3程度に混ぜて食べることが多いので、麦飯のGI値は玄米と同じくらいになります。

 

食品名 GI値

カロリー

玄米 56 165
大麦 31 136
五穀米 55 126
赤飯 77 189
白飯 84 168
85 235

(カロリーは食品100g当り)

 


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玄米のγオリザノールが糖尿病に良い

上に書きましたように、玄米の糠にはたくさんの栄養素が含まれるのですが、中でもγ-オリザノール(ガンマ-オリザノール)に注目されています。

γオリザノールは コメ胚芽や米糠にたくさん含まれるポリフェノールの一種で、コメ胚芽や米ぬかを搾って作られる米油にも含まれています。

  詳しく見る ⇒ こめ油には糖尿病の予防効果がある

 

γオリザノールは熱安定性が高く、優れた抗酸化力を持っています。

 

ガンマオリザノールには様々な健康効果があり、医薬品、健康食品、化粧品などにも使われていますが、琉球大医学部の益崎裕章教授らの研究グループはγオリザノールの肥満や糖尿病の改善効果について研究しており、

2015年1月、γ-オリザノールがインスリンの分泌を促進し、血糖値を下げる作用があることを世界で初めて明らかにしました。

γ-Oryzanol Protects Pancreatic β-Cells Against Endoplasmic Reticulum Stress in Male Mice

 

 詳しく見る ⇒ コチラ

 

マウスに高カロリー食を13週間与えると、インスリン分泌量が減少して血糖値が上昇し、糖尿病状態になったのですが、このマウスでは膵臓のインスリン分泌細胞であるβ細胞が死滅していることが確認されました。

しかし、高カロリー食と同時にγオリザノールを与えると、糖尿病を予防する効果があることが確認されたのです。

 

玄米発酵飲料「玄米オリザーノ」を発売

2016年2月4日の琉球新報によると、琉球大医学部の益崎裕章教授らの研究グループは、2013年から、福島県ハイテクプラザ、会津天宝醸造との産官学共同研究で、玄米発酵飲料「玄米オリザーノ」を研究開発した。

γオリザノールの動物試験成績での好結果を受けて、沖縄県健康づくり財団(金城幸善会長)の協力により、臨床試験を行い、食欲抑制効果のある善玉菌の増加など、マウスでの実験同様に人にも効果があることを確認したのです。

 

臨床試験では、

  • 食生活の改善が必要なメタボリック症候群の人

を対象に、

  • 玄米発酵飲料
  • 白米の甘酒

を、1ヵ月間飲用してもらったところ、

  • 玄米発酵飲料の摂取後は間食回数やファストフードの摂取が減少
  • 脳に働き掛け食欲を低下させる効果のある酢酸の血中濃度が増加
  • 腸内細菌類では酢酸をつくる善玉菌が増加

の変化が観察されたというのです。

 

玄米発酵飲料「玄米オリザーノ」は、農林水産省の2015年度の「フード・アクション・ニッポン・アワード」で優秀賞を受賞しています。

γオリザーノを含む玄米は血糖値を下げ糖尿病に良い食べ物です

 

会津産ひとめぼれ玄米を使用した、砂糖無添加、ノンアルコールストレートタイプの甘酒。琉球大学医学部第二内科、福島県ハイテクプラザ、会津天宝醸造が共同でダイエットサポート飲料として商品開発を行った。玄米に豊富に含まれる「γ‐オリザノール」という成分に着目し、臨床試験を実施。玄米を摂取することによって、被験者の体調が改善するとともに、高脂肪食への欲求が抑えられ、体重軽減につながることがわかった。また、玄米糀の発酵をコントロールし、甘すぎない味わいの良さも追究した。本商品で玄米の栄養と味のすばらしさを消費者に広めるとともに、福島県の風評被害を低減させる一助となることもめざす。

興味のある方は、会津天宝に問い合わせてください。価格は5セットで3,350円です。

 


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玄米を食べれば血糖値が下がり糖尿病に良い

玄米オリザーノは、玄米を糖化発酵させたノンアルコールの甘酒のような飲み物ですが、γオリザノールの糖尿病予防効果は玄米を食べることでも充分にえることができます。

従来の玄米は、

  1. 焚くのが難しい
  2. 硬い
  3. 不味い

という印象を持っておられる方が多いと思いますが、最近の玄米は美味しいのです。

私が食べているのは、『金芽ロウカット玄米』です。

ロウカット玄米は血糖値を下げ糖尿病に良い玄米です

 

従来の玄米は表面を「ロウ」で覆われているため、吸水が悪く米粒が十分に膨らまないために硬くて食べにくかったのですが、「金芽ロウカット玄米」は表面の「ロウ」を除去しているので、白米のご飯粒と同じように膨張し、ふっくらしたご飯になるのです。

 

炊き方も簡単、

  1. 水洗いしないで良い
  2. 米の量の1.5倍の水を加える
  3. 炊飯器で白米同じように炊く

と、水洗いが不要ですから白米を炊くよりも簡単なのです。

気になる栄養価やγオリザノールもバッチリと含まれています。

 

  白米 従来の玄米 ローカット玄米
エネルギー 356kcal 350kcal 354kcal
食物繊維 0.5g 3.0g 3.5g
カルシウム 5mg 9mg 6mg
ビタミンB1 0.08mg 0.41mg 0.36mg
ビタミンE 0.1mg 1.2mg 1.4mg
ナイアシン 1.2mg 6.3mg 3.1mg
γオリザノール 0mg 46mg 33mg

 

血糖値が高めの貴方も玄米に切り替えてください。

1日に1食だけ玄米にするだけで糖尿病のリスクが大幅に下がるのです。

 

さらに進んで、玄米を取り入れた食事療法を試みるなら、ホリスティック食事療法がお薦めです。

  詳しく見る ⇒ 糖尿病のホリスティック食事療法

 

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