アントニオ猪木さんは、難病の「全身性トランスサイレチンアミロイドーシス」で闘病中でしたが、2022年10月1日に心不全でお亡くなりになりました。79歳でした。
この記事はアントニオ猪木さんの生前に書いたものですが、アントニオ猪木さんの独特な糖尿病克服法は皆様のお役に立つかと思い残しております。
製薬会社で20年以上、新薬の研究開発に携わった経験をもとに、科学的根拠に基づいた糖尿病関連の情報をお伝えしています。
糖尿病治療では、日本糖尿病学会や厚生労働省も示しているように、食事療法と運動療法が基本です。
はじめに
アントニオ猪木さん(以下敬称略)が糖尿病だったことは有名な話です。
アントニオ猪木の糖尿病は現役時代の39歳で発病(発覚)しましたが、
薬なしで血糖コントロールを改善させ寛解に至ったのですが、
その壮絶な糖尿病の克服法をご存じですか?
アントニオ猪木は71歳でも元気
アントニオ猪木はプロレスラー、そして国会議員、知らない人はいませんね。
1943年神奈川県横浜市生まれ。幼ない頃に家族とともにブラジルへ移民し、少年時代を過ごす。力道山にスカウトされプロレス界入り、新日本プロレス創始者でオーナー。1989年、スポーツ平和党を結成、史上初のレスラー出身の参議院議員になった。引退後は、日本のプロレス、格闘技界のご意見番として、また世界の諸問題に、民間外交のエキスパート、文化人として多方面にわたり活躍中。
国会でも『元気ですか!』をやっています。
猪木議員:
「元気ですかっ! 元気があれば何でもできる。
元気があれば質問もできるということで、
『猪木の常識、非常識』で通っています。
すみません」
と発言前に、、、、。
山崎力予算委員長は、安倍首相が答弁に立つ前に、「アントニオ猪木委員に申し上げます。
最初のご発声は、元気が出るだけでなくて、心臓に悪い方もいらっしゃると思いますので、今後はお控え願いたいと思います」と、一言注意した。
そして再び、3月13日で、『元気ですか!』が国会内に響いた。
猪木議員は、13日の参議院外交防衛委員会で「被災地で沈んでいたときに、『元気ですかっ!』という声でみんな元気になった」と述べ、「元気ですかっ!」と発言することの了承を求め、末松信介委員長は「どうぞ」と応えて許したんだそうです。
プロレスラー時代に糖尿病が発症
アントニオ猪木が糖尿病だったことは有名だが、糖尿病になったのは、現役時代の39歳だから、もう30年前のこと。
糖尿病だと気付いたのは、韓国の斉州島へ名誉市民の表彰式で出かけたときに、釣りに行ったのだが風邪気味で体がだるく熱が下がらないために帰国後直ぐに病院に行ったところ、
血糖値が596mg/dlで、このまま放っておくと命の保証ができないということで即入院。
当時の猪木はプロレスラー現役で、レスラーにありがちな食べ過ぎ、飲み過ぎで、
1日の代謝カロリーは約8,000kcalだったそうですが、
摂取カロリーは約15,000kcalと7,000kcalの摂取オーバーで。
成人男性の代謝カロリーは2,400kcal程度ですから、レスラーの代謝カロリーは凄いなと思いますが、超食べ過ぎの度合いには驚きを通り越してしまいます。
医者からは、もうプロレスはできませんと宣告されたのだそうですが、
インスリンも薬も使わず、
入院後3週間で血糖値を180mg/dlまで下げ、
44日後にはプロレスのカムバック戦を行ったそうです。
その後、国会議員に、、、そして現在の71歳に至まで30年間、元気に過ごしているのだが、どんな方法で克服したのか興味深いところです。
アントニオ猪木の糖尿病克服法
アントニオ猪木は、糖尿病克服法について数冊の本を出しています。
『あなたの体も危ない!―糖尿病1600万人を救う魔法の杖』
『もう一つの闘い―血糖値596からの糖尿病克服記』
などですが、それらの本を読んでみると、そのポイントが分かります。
アントニオ猪木の糖尿病克服のポイント
食事療法
独特の食事療法を実践しました。
・1日の摂取カロリーを 15,000kcal → 4,725kcal に減らした
・野菜中心の低カロリーのメニューへの切り替え
・食事前にキャベツ1/2の千切りを食べご飯の量を減らした
・自然の有機農法の食品や発酵食品を選ぶ
「食事前にキャベツ半玉分の千切りキャベツを食べる」という独特の食事療法を摂ったのです。
その後、「キャベツダイエット」というのも流行りました。
運動療法
運動療法も桁外れです。
・入院中は階段の上がり下りをひたすら繰り返した
・毎日最低1時間以上歩き続けた
・カロリーオーバーのときには運動量を増やした(屈伸運動を100回)
健康食品の摂取
中国産の総合栄養食品(アガリスク、鹿角霊芝、朝鮮人参、緑茶、黒ごま油など14種類の成分をブレンド、発酵したもの)を摂取したそうです。
その他
その他にも独特の療法をやっています。
・ファスティング(断食)による体質改造
・氷風呂の入浴
著書では、成長期にミネラル豊かな食べ物を食べており普通人より快復力が30倍高かったと述べています。
猪木の強い精神力が糖尿病を寛解させた
いかがですか。
アントニオ猪木の療法は特に特別な方法で有りません。
糖尿病での血糖値を下げる基本療法の、
- 摂取カロリーを下げる
- 食生活の改善
- 運動療法
と誰でも知っている、定石の療法です。
しかし、誰でも知っているのですが、誰でもができないのです。
それは、強い意志がないからです。
1日の摂取カロリーを15,000kcalから4,725kcalに減らした
これは単純なことなのですが、なかなかやれないものです。
そのコツは、『千切りキャベツ』だったかも知れませんね、、、
キャベツを生のまま、時間をかけて、よくかんで食べると満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐことができ、摂取カロリーを抑え、ダイエットにつながります。
キャベツの千切りを食べ続けることにより、
・3ヵ月で血糖値は正常値に戻り
・キャベツの抗酸化作用のおかげで風邪もひきにくくなり
・ストレスも感じにくくなった
のだそうです。
#キャベツダイエットには注意が必要
キャベツを食べてダイエットをすることは、高血圧や糖尿病の予防、改善に有効なのですが、薬を服用している人は薬とキャベツとの相性を確認する必要があるそうです。
国立循環器センター臓器移植部の簗瀬正伸医師によれば、キャベツにはビタミンKが含まれており血液凝固を防ぐ薬であるワーファリンの働きを悪くするので、心筋梗塞や脳梗塞の予防薬であるワーファリンを飲んでいる人は要注意だそうです。
アントニオ猪木は糖尿病でも食事を楽しむ
アントニオ猪木はプロレスからは引退したが、国会議員や様々な役職をもしていることから、食事療法を続けることは大変だろうにと思うのです、
食事療法については、そんなに厳密にしなくてもよいと思っている。今日は何カロリーオーバーしたという計算になったら、そのあとで運動の量を増やす。
私が不思議だと思うのは、同じように飲んだり食べたりしても、楽しいときとそうでないときでは血糖値への影響のしかたが変わることだ。
楽しい雰囲気での会食のあとだと、血糖値の上がり方が少ない。カロリー計算にばかり気をとられて、楽しむべき食事を楽しまないようではむしろストレスがたまってしまう。
と述べています。
ストレスは血糖値を上昇させる要因でもあることから、なるほどと感心させられ言葉ですだ。
会合や食事に招待されても失礼に当たることから、「自分は糖尿ですから、食事は食べられない」とはいえないので、
ペン型の血糖測定機を持ち歩き、自分の現在の血糖値状態を常に把握する事で、食べても血糖値が上がらない物を把握しておき、血糖値が上がらない物を選んで食べるようにしているそうです。
食べたいものがある時は、自分の過去の血糖値の変化に照らし合わせて、その範囲内にするようにして、自分の血糖値を常にチェックしながら、毎晩ワインも2本位は飲み、食べたい物はしっかり食べ、正常人とほぼ同じ様な食事をしているそうで、「勇気を持って前向きに治療をすることで健康な人と変わらず何でもできる」そうです。
まとめ
アントニオ猪木の食事療法は、
・食べる量を減らす
・食べ方を変える
という基本中の基本です。
そして、最初にキャベツの千切りを食べるはベジファーストです。
ただ、アントニオ猪木が糖尿病を寛解に導けたのは、
・凄い自己管理
・凄い自己コントロール
で、さすが鍛えたプロのアスリートの精神力の強さには感服させられます。
糖尿病の食事療法では「継続」が重要なのです。




